学生時代、クロスバイクに出会ったことが私のキャリアの原点です。
それまで移動は単なる手段でした。しかし、自転車に乗ることで景色の見え方が変わり、自分の行動範囲が広がり、新しい場所や人との出会いが生まれることを知りました。
同時に大学では環境をテーマに研究を行い、卒業論文も環境分野で執筆しました。人々の生活を豊かにしながら環境負荷の低減にも貢献できるモビリティに魅力を感じ、自転車メーカーへの入社を決意しました。
販売店ではなくメーカーを選んだのは、より広い視野で市場やユーザーと向き合いたいと考えたからです。
入社後は営業として販売店支援や売場提案に携わり、その後はMDやブランド運営にも関わる機会を得ました。商品を売るだけでなく、どのような価値を届けるべきか、どのような体験を生み出せるかを考え続けてきました。
一方で、仕事以外でも移動そのものへの興味は広がっていきました。
大学時代に海外旅行の面白さを知り、社会人になってからは登山を始めました。きっかけは父の影響です。幼い頃から山を楽しんでいた父と一緒に登るうちにその魅力に引き込まれました。
登山を通じて日本各地を訪れる中で、地域ごとの文化や風景、民藝品にも興味を持つようになりました。都市部では気づかない地域の魅力に触れる一方で、交通手段の少なさや移動の不便さを感じる場面も少なくありませんでした。
行きたい場所があっても、移動手段がなければたどり着けない。
移動は単なるインフラではなく、人の可能性や地域との出会いを支える基盤なのだと実感するようになりました。
気づけば、自転車という一つのモビリティから始まった興味は、人の移動そのものや地域社会のあり方へと広がっていました。
そして40歳を目前にした今、現職では挑戦したいことを一通り経験できたと感じています。
これからは自転車業界で培った営業、ブランド運営、事業推進の経験を活かしながら、より広い視点でモビリティや社会課題に向き合いたいと考えています。
人々の行動範囲を広げ、新しい出会いや体験を生み出す。
そんな仕事にこれからも関わり続けたいと思っています。