プロジェクト種別別BIM導入費用モデル(マンション/商業施設/医療施設)**
プロジェクト種別別
BIM導入費用モデル(マンション/商業施設/医療施設)**
オリエンタルヒルズ株式会社
代表取締役社長 晴山佳須夫
建設プロジェクトは“用途”によって必要なBIMの範囲が大きく変わります。
今回は、多くの企業が実施する以下3種で比較します。
- マンション(集合住宅)
- 商業施設(店舗・ショッピングモール)
- 医療施設(クリニック〜中規模病院)
それぞれのBIM導入規模・コスト・効果を具体的に示します。
◆ 1|マンション(集合住宅)のBIM導入モデル
集合住宅は、構造・設備が比較的パターン化されているため、
BIMのコスト効率が最も高いプロジェクトタイプです。
● 必要なBIM領域
- 基本設計モデル(Revit)
- 施工モデル(鉄筋・配筋などは必要に応じて)
- 4D施工シミュレーション(任意)
- BIM 360による図面・施工管理
- Navisworksによる干渉検出(MEPとの調整)
● モデリング費用(概算)
建物規模:20〜50戸程度
費用:80〜200万円
建物規模:20〜50戸程度
費用:80〜200万円
※フロアが反復するためモデリング効率が高い。
● BIMソフトの必要ライセンス数
- Revit:2〜4名
- BIM 360 Docs/Build:5〜10名
- Navisworks:1〜2名
● プロジェクト総額(目安)
合計:150〜350万円
合計:150〜350万円
● 期待できるROI(費用対効果)
- 配管干渉の削減
- 住戸図面の統一化
- 工程調整の効率化
- 写真・検査記録のモデル統合
→ 投資回収率は2.0〜3.5倍のケースが一般的
◆ 2|商業施設(店舗・大型商業施設)のBIM導入モデル
商業施設は、設備量が多く複雑性が高いため、
BIM活用のメリットが非常に大きい領域です。
● 必要なBIM領域
- 詳細設計モデル(建築・構造・MEP)
- Navisworksによる高度な干渉検出
- 4Dシミュレーションによる工程調整
- BIM 360による大人数プロジェクトの協働
- 商業テナント区画ごとの設備調整
● モデリング費用(概算)
建物規模:延床5,000〜20,000㎡
費用:250〜800万円
建物規模:延床5,000〜20,000㎡
費用:250〜800万円
※設備情報が非常に多いため、MEPモデリング費が大きくなる。
● 必要ライセンス数
- Revit:5〜10名
- BIM 360 Docs/Build/Coordinate:10〜30名
- Navisworks:2〜5名
● プロジェクト総額(目安)
合計:600〜1,500万円
合計:600〜1,500万円
● 期待できるROI
- 施工前の設備干渉の排除
- 工期短縮(1〜3%改善)
- 大人数の図面共有効率化
- 現場写真・是正指摘の一元管理
→ ROIは1.8〜3.0倍に達することが多い
◆ 3|医療施設(クリニック〜中規模病院)のBIM導入モデル
医療施設は、
医療ガス・医療機器・空調・給排水などの特殊設備が多く、
BIMの価値が最大化するプロジェクトタイプです。
BIMを最も必要とする用途と言っても過言ではありません。
● 必要なBIM領域
- 高精度の医療設備MEPモデリング
- Navisworksによる詳細干渉検出
- 4D BIMでの医療機器搬入工程シミュレーション
- BIM 360での医療機器メーカーとの協働
- 維持管理(FM)までのデータ化
(医療施設では特に高い価値を発揮)
● モデリング費用(概算)
規模:延床1,000〜5,000㎡
費用:150〜500万円
規模:延床1,000〜5,000㎡
費用:150〜500万円
● 必要ライセンス数
- Revit(建築・構造・MEP):5〜10名
- BIM 360 Build / Docs:10〜20名
- Navisworks Manage:2〜4名
● プロジェクト総額(目安)
合計:350〜900万円
合計:350〜900万円
● 期待できるROI
- 設備干渉の大幅な削減
- 医療機器搬入の施工前最適化
- 設備維持管理の効率化(FM)
- メンテナンス計画の精度向上
→ ROIは2.5〜4.0倍のケースも珍しくない
医療施設はBIMを活用することで、
設計・施工だけでなく運営側(病院)の省力化・安全性向上にも直結する点が特徴です。
◆ まとめ:用途別に最適なBIM予算はこう変わる
プロジェクト種別モデリング費BIMソフト費総額ROI目安
マンション
80〜200万円
70〜150万円
150〜350万円
2.0〜3.5倍
商業施設
250〜800万円
200〜400万円
600〜1500万円
1.8〜3.0倍
医療施設
150〜500万円
150〜300万円
350〜900万円
2.5〜4.0倍
◆ 結語:BIM導入は「プロジェクト特性に応じて最適化」することで成功する
同じBIMでも、
- 建物用途
- 設備の複雑性
- プロジェクト人数
- 工期の長さ
- 図面量
によって必要な導入範囲は大きく変わります。
つまり、
「BIM全面導入」ではなく「プロジェクト別に最適化」することこそ成功の鍵です。
オリエンタルヒルズ株式会社では、
マンション・商業施設・医療施設それぞれに合わせた
“用途別BIM導入ロードマップ”
を作成し、最小投資で最大効果を得る支援を行っています。