突然ですが、私は昔から、人のちょっとした変化によく気づくほうです。
話しているときの口調や表情、仕草。
いつもより少し短い返事や、その場の空気感。
「さっきまでとちょっと違うな」
「もしかして、何か気になっているのかな」
そんなことを、自然と感じ取っていることがよくあります。
昔はそれを特別なことだと思っていなかったのですが、仕事をするようになってから、どうやらこれは自分のひとつの特性であり、強みでもあるのかもしれないと思うようになりました。
気づいたら、動いている
例えば飲み会などで、輪の中に入りきれていない人や、少し退屈そうにしている人がいたら、なんとなく気になって話しかけに行きます。
複数人で何かを決めるときに、発言していない人がいたら「この人はどう思っているんだろう」と気になります。話を振ってみたり、後から個別に聞いてみたりすることもあります。
誰かに相談されたときも、言葉をそのまま受け取るだけではなく、「本当に困っているのはここなのかな」「もしかしたら、こういうことを言いたいのかな」と考えながら話を聞いています。
意識してやっているというより、気づいたらそうしていることが多いです。
そのためか、昔から相談を受けることも多く、仕事でもプライベートでも、人と人の間に入る「調整役」になることがよくありました。
仕事でも、「言葉になっていないこと」を考える
この特性は、今の仕事にもかなり活きていると感じています。
私はこれまで、資料制作や広報、SNS、Web、業務支援など、さまざまな仕事に携わってきました。
分野は違っても、共通しているのが「相手の考えていることを形にする仕事」が多いことです。
「こんな感じにしたいんだけど、うまく説明できなくて……」
そんな状態からお話を聞き、
「もしかして、一番伝えたいのはこちらですか?」
「それなら、こういう見せ方のほうが近いかもしれません」
と整理していく。
専門的な知識が十分にない分野でも、相手の話を聞きながら意図や背景をつかみ、情報を整理して形にしていくことは、比較的得意なのだと思います。
実際に仕事をする中でも、制作そのものだけではなく、「話を聞いて整理してくれたこと」や「意図を汲んでくれたこと」を喜んでいただくことがありました。
「いてくれて良かった」と言っていただけたときは、やっぱり嬉しいものです。
「気がつく」は、良いことばかりでもない
一方で、この特性には弱点もあります。
相手の反応を察知しすぎてしまうことです。
例えば商談や打ち合わせで、
「あ、今あまり興味なさそうだな」
「これ以上話さないほうがいいかな」
と感じると、本当はもう一歩踏み込んだほうがいい場面でも、尻込みしてしまうことがあります。もちろん、本当にそう思っているかどうかは相手にしか分かりません。
だから最近は、相手の様子を察することと、それだけで相手の気持ちを決めつけてしまうことは別、と考えるようにしています。気づけることは活かしながら、必要なことはきちんと聞く。
これは今も、自分なりに向き合っている部分です。
「間に立つ人」でありたい
振り返ってみると、私は何かひとつの専門性だけで仕事をするというより、人と人、想いと制作物、専門的な情報とそれを受け取る人など、何かと何かの間に立つ役割を担うことが多かったように思います。
相手の話を聞く。
言葉になっていない部分まで考える。
情報を整理する。
必要なら別の人に伝わる形に翻訳する。
そして、みんなが動きやすい状態をつくる。
昔から自然にやってきたことが、少しずつ仕事にもつながってきました。
「気が利くね」「よく気づくね」と言ってもらうことがあります。
これからも、人のちょっとした変化や言葉の奥にある想いを大切にしながら、誰かと誰か、何かと何かをつなげられる人でありたいです。