ファッションという共感で集まった5人が、24,000人の支持を得るまで。
目次
1. 出会いとはじまり :アプリ開発からInstagramマガジンへ
2. コンテンツマーケティング :仮説と改善を繰り返した1年半
3. クライアント協業:好きが、仕事になった瞬間
4. 学んだこと
1. 出会いとはじまり :アプリ開発からInstagramマガジンへ
きっかけは、友人からの一通のメッセージでした。
マーケティングに興味を持ち、あれこれ活動していた頃、以前から知っていた友人がすでにあるプロジェクトを動かしていることを知りました。「マーケターとして参加してみない?」——その一言で、この長い旅が始まりました。
もともとこのプロジェクトは、ファッションに特化したコミュニケーションアプリの開発が軸でした。ブランド名は「コディオン」。マーケターたちはそのブランディングに力を注ぎ、スローガン・コピー・デザインコンセプトまで、毎週自分たちで資料を作り上げながら議論を重ねていました。
↑ 毎週、本当に丁寧に作り込んだアイデア出し資料たち
しかし、アプリ開発のボリュームが膨らみすぎ、サイドプロジェクトとして続けることが難しくなった。開発者とUIデザイナーが抜け、マーケターだけが残りました。そして生まれた新たな問い——「Instagramマガジンをやってみよう」。
↑ 今見ると、どこかぎこちない初期のコンテンツたち……
売るべき対象が消えた、少し宙ぶらりんな状態からのスタートでした。それでも毎週各自2本のコンテンツを制作・投稿し続けました。仮説を立て、フィードバックし、月末には成果を分析する。そんなサイクルを繰り返す中で、フォロワーは少しずつ増えていきましたが、何度も成長が止まる時期がありました。
↑ Notionのチームスペースに積み重なった、数えきれない仮説と改善の痕跡たち
そのたびに私たちは立ち止まり、うまくいっているメディアとそうでないメディアを徹底的に分析しました。そこで気づいたのは、「自分たちの感性を貫きながら、消費者が共感しやすい形に加工する」——その交差点こそが、コンテンツの核心だということ。
その答えを一つひとつ形にしていくうちに、オリジナルなコンテンツが生まれ始め、気づけば24,000人のフォロワーが集まっていました。
↑ 私たちの熱量に共感してくれた、24,000人あまりの人たち..!
2. コンテンツマーケティング :仮説と改善を繰り返した1年半
コンテンツを作り続ける中で、一つの問いがいつも頭にありました。「何がうまくいって、何がうまくいかなかったのか」。
成果を分析することは、思った以上に難しい。「これが成功要因だ」と踏んで次のコンテンツに活かしても、外れることが多い。逆に、何気なく使った要素が突然バズる。そんなことが何度も続きました。
それでも毎週チームメンバーと向き合い、フィードバックを重ねていくうちに、少しずつ見えてくるものがありました。自分では気づかなかった視点、第三者として見たメンバーのコンテンツから得た気づき。それらを積み重ねながら、少しずつ方向を修正していきました。
そのプロセスの中で、特に反応が良かったコンテンツが3つあります。
① 映画の着こなし紹介と、似たアイテム提案
一つは、映画に登場するコーディネートを分析し、似たスタイルを再現できるブランドアイテムを提案する完全オリジナルコンテンツ。
↑ 印象に残った映画のあらすじと着こなしを紹介、そして実際に真似できるアイテム提案まで..!
② 5年間、私が歩んできたファッション一代記
もう一つは、5年以上ファッションを好きでいる中で経てきた着こなしと思考の変化を、当時のアイテムやトレンドとともに年代記のように綴ったコンテンツ。
↑ 服にお金を注ぎ込んだ5年間を、一つのコンテンツに
③ GUでアルバイトしながら見つけた、おすすめアイテム
日本に来て初めて働いたアルバイト先がGU。実際に働きながら「これ、いいな」と感じたアイテムを自ら着用し、着こなしショットとともに紹介するコンテンツを制作しました。
どれも他のメディアではなかなか見られない形式で、その中に自分という個性がはっきりと滲み出ていることが共通点でした。
試行錯誤を続けた末に辿り着いた結論はこうです。「誰もの好みはそれ自体が唯一無二。私たちも自分たちの好きなものを思いきり見せる。ただし、ファッションと地続きで、他ではなかなか見られない深さと形で」。その答えを今もチームメンバーたちが引き継ぎ、コンテンツに込め続けています。自分はその場を離れましたが、一緒に作り上げてきたものが今も生き続けていることが、素直に嬉しいです。
3. クライアント協業:好きが、仕事になった瞬間
広告案件は、ブランド側からの連絡がきっかけでした。制作していた媒体資料を送り、条件をすり合わせながら進めていく形です。担当したのはミズノとフィラ、2ブランド。どちらも自分がディレクションから納品まで一貫して担いました。
① 協業 1:ミズノ
- 依頼内容 :ブランド新製品PRコンテンツ制作
- 協業期間 :2025年8月〜9月(約1か月間)
- 担当業務 :クライアントとのコミュニケーション / コンテンツ企画・制作
ミズノは、クラシックモデルを復刻した新作シューズの紹介依頼でした。紹介してほしい製品と方向性が明確に決まっていたため、広告主のトーン&マナーに合わせることが中心でしたが、一つ提案をしました。ブランドの歴史や背景を前面に出すより、消費者目線でこの製品をどう使えるか、どんなコーディネートができるかを明確に見せる方が刺さるはずだと考えたからです。その提案は受け入れられ、ブランディング的な語りを最小限に抑え、製品の活用シーンとスタイリング提案を軸にしたコンテンツに仕上げました。
↑ ブランドが伝えたいことと、消費者が聞きたいことは、いつもバランスよく!
② 協業 2:フィラ アンダーウェア
- 依頼内容 :ブランド新製品PRコンテンツ制作
- 協業期間 :2025年5月〜6月(約1か月間)
- 担当業務 :クライアントとのコミュニケーション / コンテンツ企画・製品撮影・制作
フィラは、新発売のコラボ製品を提供いただき、実物を使ったコンテンツを制作。照明などの簡単な撮影機材を自ら揃え、製品のスタイリングショット・切り抜きショット・アンボクシング動画まで直接撮影しました。ブランド側が伝えたい特長と、実際に製品を手に取り着用してみた個人的な感想を自然に織り交ぜながら仕上げました。
↑ 製品のPRは何より、消費者としての視点と感覚で
4. 学んだこと
1年半のコンテンツ制作を通じて辿り着いた核心は、「継続的な分析と改善、そしてそこに個人の感性を加えること」でした。データだけでも、感覚だけでも足りない。その両方が揃ったとき初めて、作り手も消費者も納得できるコンテンツが生まれると感じました。どれだけトレンドを追っても、そこに「自分らしさ」がなければ埋もれてしまう。逆に、自分の感性を貫きながら消費者が共感できる形に落とし込めたとき、コンテンツは初めて人に届くのだと学びました。
クライアント協業では、ブランドが伝えたいことと消費者が聞きたいことの間には、常にギャップがあることを学びました。そのギャップを埋めるのがマーケターの仕事であり、消費者としての自分の視点が、最も信頼できる武器になると気づきました。
長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!