都市油田、究極のリサイクル 時事雑感(59)
*この記事はnoteに公開したものを転載したものです。
甦れ!不死鳥のように!
それくらい勢いのあるニュースが飛び込んできました。
なんと、プラごみから「石油」を作る技術が注目されています。
どんな技術なのか見ていきましょう。
①「プラごみ」から「原油」を採取
(参照:TBS NEWS DIG 他)
報道では、伸光テクノスと同社が開発した「プラごみから油を作る装置」が取り上げられました。
仕組みはシンプルなのですが、しかし「製品⇔原料」を行き来しているあたり本質的です。
- プラごみを300℃前後に加熱し熱分解
- ガス化した成分を触媒に通す
- 冷却して油に戻す。ここまでおよそ3時間の行程。
- 精製すれば ガソリン・軽油・ナフサ相当品 にもなる
つまり、理論上は「プラごみ → 原油相当 → 精製 → 再利用 →プラごみ」という「無限ループ」が可能となります。
伸光テクノスの木村護社長によると、
輸入している原油より少し良質とのこと。
量的には1kgのペットボトルのキャップから、1リットルの油が取れます。
油の比重を考えると、還元率はかなり高いように思えます。
すでに国内外で30台ほどが販売され、タイヤやプラスチックを作るのに活躍しています。
さて、
私たちの日常生活に落とし込みながら感想を話していくとしましょう。
②今日の雑感
スーパーやコンビニへ行くと、ほぼすべてといってよい商品がプラスチックによって包装されています。
それらが日々消費されているわけですから、プラごみの量は莫大なものとなります。
現に、私の家でも週に一度のプラごみ回収日には結構な量を収集してもらっています。
ここで、東京をイメージしてみましょう。
東京都の人口が約1400万人くらい。
仮に、私と同じ量のプラごみを出し、それらがすべてリサイクルされ油に戻るとします。
きっととんでもない量の「原油のもと」が手に入ることでしょう。
そう考えると、たしかに「都市油田」という名前にピッタリと重なります。
まさに「究極のリサイクル」です。
資源の乏しい国だからこそ
日本には、あまり世間には知られていない先端技術があります。
たとえば、
自然に還元されやすい植物性プラスチック。
パワー半導体向けレアアースの代替が期待される人工ダイヤモンド。
太陽光発電だって、かつては日本が先駆者でした。
マーケットの原理や規模によって、いまは他国の後塵を拝していますが、
最新のペロブスカイト太陽電池も日本発です。
明るい話題が乏しい昨今ですが、こういうニュースは大歓迎です。
それにしても、「都市油田」。
なんともタイムリーな話題ではないですか。
現在の最大の不安要素は、ホルムズ海峡の危機にともなう石油製品の供給です。
ピンチをチャンスに変える突破口ともなりうる、このプラスチックリサイクル。
もちろん、どこまで活躍するのかは未知数ですが、なんとも希望を感じさせてくれるニュースです。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
気が向いたらまた、ふらりと立ち寄ってください。