企業のマーケティング戦略を考えるとき、私は「商品をどう売るか」だけではなく、**「この会社をどう認識してもらうか」**という視点も重要だと考えています。
そのために必要になるのが、
ブランディング・広報・Web PRの3つです。
1.企業ブランディングは「会社の印象」をつくる
企業のブランドというと、ロゴやホームページを思い浮かべる方も多いと思います。
もちろん、それらは重要です。
ただ、本当のブランドは外側だけではなく、会社の内側にも表れるものだと思っています。
例えば、
- オフィスの内装や空間デザイン
- 社員が共有する独自のルール
- 接客や電話対応
- 名刺や会社案内
- ホームページ
- ロゴやカラー
- SNSでの発信
こうした一つひとつの接点が積み重なって、「この会社はこういう会社だ」という印象につながります。
そのため、ブランディングでは流行を取り入れることも大切ですが、単に「今っぽくする」のではなく、自社らしさと現在のトレンドをどう組み合わせるかが重要だと思います。
2.広報は「会社の出来事」を「社会のニュース」に変える
次に重要なのが広報です。
新商品、新サービス、イベント、地域との取り組み、業務提携、採用、社会貢献など、企業には意外と多くの「ニュース」があります。
それを社内だけで終わらせず、
- メディアへの直接的な情報提供
- プレスリリース配信
- 業界メディアへの情報提供
- 自社ホームページでの発信
- SNSでの情報拡散
などにつなげていく。
例えばPR TIMESのようなプレスリリース配信サービスは、企業とメディア、生活者をニュースでつなぐ役割を持っています。実際にプレスリリースがメディアやニュースサイトなどへ展開されるケースもあります。
ただし、重要なのは「とにかく発信する」ことではありません。
ニュースとして価値のある情報をつくること。
ここが広報戦略のポイントだと思います。
3.第三者から評価されることもブランドになる
もう一つ、企業の信用を高める方法があります。
それが、アワードや第三者機関からの評価です。
もちろん、賞を取れば必ず売上が増えるわけではありません。
しかし、
「○○賞を受賞した」
「○○に選出された」
「○○企業として認定された」
という第三者からの評価は、自社だけが「優れています」と発信するよりも、客観的な信用材料になります。
これは競合他社との比較において、簡単にはコピーできないブランド資産になり得ます。
4.Web PRは「検索される会社」をつくる
そして現在、企業の情報発信で無視できないのがWebです。
SEOだけではなく、
SEO・AEO・MEO・ブログ・SNS・PR
などを組み合わせ、企業への入口を増やしていく。
さらに今後は、Google検索だけではなく、生成AIに質問して企業やサービスを探すユーザーも増えていくと考えられます。
Googleも2026年に、生成AI検索においても従来のSEOの基本が重要であり、価値のある独自性のあるコンテンツが重要だと案内しています。
だからこそ、
「検索順位を上げる」だけではなく、「その分野について質問されたときに、信頼できる情報源として認識される会社になる」
という視点が重要になってくると思います。
ブランド・広報・Webを別々に考えない
私は、これからのマーケティング戦略では、
ブランドをつくる
↓
ニュースをつくる
↓
情報を発信する
↓
検索・AI・SNSから見つけてもらう
↓
会社を知ってもらう
↓
信頼・認知度向上につなげる
という循環をつくることが重要だと考えています。
マーケティングは「広告を出すこと」だけではありません。
企業そのものをブランド化し、情報を社会に届け、検索され、選ばれる理由をつくること。
これからの企業には、こうした総合的なマーケティング戦略がより重要になっていくのではないでしょうか。
矢野千城