止まらない経理体制をつくるために、最初に整えるべきこと
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「経理が止まらない体制をつくりたい」
そう聞くと、システム導入やマニュアル整備を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、それらも大切です。
ただ、最初の一歩としてもっと大事なのは、いま何がどう回っているのかを見えるようにすることだと考えています。
経理が止まりやすい会社には、共通点があります。
業務の流れが人の頭の中にしかない。
どこで何を確認しているのかが曖昧。
請求・支払・証憑・月次締めが、それぞれ個別に動いていて全体像が見えない。
この状態では、マニュアルを作ろうとしても、何をどう書けばいいのかが定まりません。
だからまず必要なのは、業務の棚卸しです。
どんな業務があるのか。
誰が担当しているのか。
どのタイミングで、何を見て、どこに保存しているのか。
これを一つずつ整理していくことが、止まらない体制づくりの出発点になります。
次に大切なのは、優先順位をつけることです。
すべてを一度に整えようとすると、現場はかえって動きにくくなります。
たとえば、急に担当者が抜けたら最も困る業務は何か。
月次の遅れに一番影響しているボトルネックはどこか。
ミスや抜け漏れが起きやすいポイントはどこか。
まずはそこから整えていく方が、現実的で効果も出やすいです。
そして、もう一つ大切なのが、「その会社に合った形」にすることです。
止まらない体制は、立派な仕組みを作ることではありません。
少人数でも無理なく続けられて、担当者が変わっても回ること。
その状態をつくることが本質だと思っています。
私が支援の中で大切にしているのも、最初から完璧を目指すことではなく、
見える化 → 整理 → 優先順位づけ → 小さく整える
という順番です。
止まらない経理体制は、特別な会社だけが作れるものではありません。
今のやり方を少しずつ見える形にしていくことで、着実に近づいていけます。
だからこそ最初に整えるべきなのは、システムでも資料の形でもなく、
現状を正しく把握できる状態そのものだと思っています。