文字の詰め
「文字の詰め」にいろいろなものが宿るという話
文字の詰めって?
なんらかのアプリケーション上で文字を打つと、画面に文字が表示(カバー画像参照)されるわけですが、なんだか文字の間隔が広かったり狭かったりすることはありませんか?
翻って、世の中に流通している広告や商品のパッケージ、そして本や雑誌に使われている文字の間隔はバランスが綺麗に整っていて美しく読みやすいと思います。
これはデザイナーが文字と文字との間隔を整えているからです。
これを「文字詰め」と言います。
我々は写真やイラストレーション、大胆な色使いや斬新なアイデアに意識が傾きがちですが、そんな素敵な制作物の文字が綺麗に整っていなかったら……とんでもなく残念なものになってしまいます。
デザイナーの執念(ミクロ視点)がそこに
だからこそ、全体のコンセプトやアイデアが大切なのは言うまでもない事実ですが、それでもそんな一見目立たない地味な文字詰めにデザイナーは命を賭けているのです。(誇張含む)
ここでエディトリアルデザインの話になるのですが、我々エディトリアルデザイナーは特に文字の可読性や美しさ、情報伝達の確かさに情熱を注いでいます。
文字の詰めを変更しただけで受ける印象も大きく変わり、同じ文字であっても表現にバリエーションが生まれるので絶対に手を抜けません。
そんな手作業を要する細部のアナログな表現が、そして紙の手触りやインクの匂いや本の重さの一つひとつが、読者の生きた感情を呼び起こすトリガーになっていくという事実。
そんなところにデザインと、そしてエディトリアルの世界の奥深さがあるのだと思っています。