『ないなら、つくろう。』を仕事でも暮らしでも
20年ほど、旅行・結婚・生活情報誌やカタログの編集者として、「読者もまだ気づいていない半歩先の気持ち」を企画し、形にする仕事をしてきました。
企画を考えるときに大切にしていたのは、「これは読者をワクワクさせられるだろうか」という視点です。ただ情報を届けるのではなく、課題を解決したその先に、「こんな見方があったんだ」「行ってみたい」「試してみたい」と思える体験をつくりたい。その思いで、企画を重ねてきました。
例えば、温泉特集では「癒やし」だけではない温泉の健康に働きかける力を伝えるため、温泉療法医の先生に監修を依頼した特集を企画しました。また、コロナ禍には、外出をためらう人と・それでも出かけたい人、それぞれの気持ちに寄り添いながら、「道の駅」の新しい楽しみ方を提案したりしてきました。
データや読者調査をもとに考えながらも、「ないなら作ってみよう」という発想を大切にしてきたことは、自分の強みになっています。
仕事を離れると、ミシンで服や小物を作ることが好きです。
「子どもに着せたい服が見つからないなら、自分で作ればいい。」
そんな気持ちで始めた趣味は振り返るともう10年以上。素材を選び、形を考え、試作を重ねる時間は、企画を考える時間とどこか似ています。頭の中にあるものを少しずつ形にしていく過程が好きなのだと思います。
40代になり、これからの働き方を考えるなかで、自分が本当に惹かれるのは、「暮らし」にまつわるものを作ったり、そのよさを素敵に磨きあげて届けることだと感じるようになりました。
これからは、長く培ってきた編集・企画・ディレクションの経験を土台にしながら、肩書きにはとらわれずにいたいなと思っています。企画する力や、人の気持ちを汲み取る力を活かしながら、誰かの毎日が少し心地よくなったり、「これがあってよかった」と思ってもらえるような仕事に携わっていきたいと思っています。