リモートワークが始まって、多くの人が期待するのは「時間が増える」ことだと思います。私もそう思っていました。通勤にかかっていた時間がそのまま自由時間に変わる、そう想像していたんです。
でも実際は、思っていたほど単純ではありませんでした。通勤時間というのは、実は"何もしなくていい時間"としての役割も持っていたんだと気づきました。電車の中でぼんやりしたり、音楽を聴いたりする時間が、実は頭を休めるための余白だったんです。それがなくなった分、単純に自由時間が増えたわけではなく、休む時間そのものが減っていた感覚がありました。
もう一つ意外だったのは、増えたはずの時間を、なんとなくスマホを見て溶かしてしまうことが多かったことです。「せっかく時間ができたんだから何かしよう」と思っても、具体的な予定がないと、結局だらだらと過ごしてしまう。時間があること自体は、有効に使えることを保証してくれないんだと痛感しました。
そこで意識するようになったのは、"増えた時間の使い道を先に決めておく"ことでした。何も決めずに迎えると、気づけばなんとなく過ぎてしまう時間を、あらかじめ「この時間は運動する」「この時間は本を読む」と決めておく。目的を持たせることで、初めてその時間が"増えた"意味を持つようになりました。
時間ができることと、それを豊かに使えることは別問題なんだと、リモートワークを通して学んだ気がします。