こんにちは!枡井竜馬です。
薄暗くなり始めた街を歩いていると、頭上の街灯がパッと一瞬だけ強く光り、オレンジ色の温かな明かりを灯す瞬間に立ち会った。昼間は誰も気にも留めない無機質な鉄柱だが、周囲の暗闇が深まるタイミングを見計らったかのように、突然自分の役割を果たし始める。その点灯の瞬間をじっくり観察してみると、単にスイッチが入るという機械的な動作を超えた、静かな生命力のようなものすら感じられる。一瞬の明滅を経て安定した光を放ち始めるそのプロセスには、暗い世界を照らし出すという強い意志が宿っているかのようだ。普段の私たちは、夜になれば街が明るいことを当然のこととして受け入れ、足元を照らしてくれる光の存在理由について深く考えることは少ない。当たり前のように存在するインフラや周囲の優しさに守られながら、ただ先を急ぐことに夢中になりがちだ。しかし、暗闇と光が切り替わるまさにその一瞬に目を向けてみると、そこには私たちが日常で見落としている大切な役割や工夫が隠されていることに気づく。誰も見ていないかもしれない時間から準備を整え、必要な瞬間に確実に周囲を照らす姿勢は、社会や組織の中で働く私たちのあり方にも深く重なり合う。派手なパフォーマンスで常に注目を集めることだけが価値ではなく、陰で準備を重ね、必要な場面で確実に誰かの足元を明るく照らす存在であることこそが、本当に信頼される仕事なのだと思えてくる。暗闇を恐れるのではなく、自らが光を放つことで周囲に安心感を与える力は、忙しい日々の中で誰もが心に携えておくべきものかもしれない。やがて街灯の明かりはしっかりと定着し、通りを行き交う人々の影を優しく路上に浮かび上がらせていった。足元を照らす温かな光を見つめながら歩を進めると、冷え込み始めた夕方の空気の中で、胸の奥にじんわりとした小さな温もりが広がるのを感じた。明日もまた、誰かの道標となるような光を静かに灯していきたい。