「準備した人間だけが、本番で自由になれる。」
アメフトが教えてくれた、仕事で勝つための哲学。
高校、大学とアメリカンフットボールに全てを捧げた。
中大附属高校及び中央大学でアメフト部の主将を務め、日本代表候補にまで上り詰めた。毎日がぶつかり合いの連続だった。体格で劣る相手に勝つためには、技術と戦略と、圧倒的な準備しかなかった。
そのフィールドで叩き込まれた哲学が、今も自分の仕事の根っこにある。
「準備した人間だけが、本番で自由になれる。」
これはアメフトの世界では当たり前のことだ。
試合の前に相手チームのビデオを何時間も見る。相手のフォーメーション、選手の癖、強み、弱み。ありとあらゆる情報を頭に叩き込んで、数百通りものシナリオを体に染み込ませる。
だから本番では考えなくていい。体が動く。判断が速い。想定外のことが起きても、慌てない。
準備が足りない選手はどうなるか。プレッシャーに押しつぶされる。想定外のことに慌てる。本来の力が出せない。
仕事もまったく同じだ。
丸紅で学んだ「情報戦」
丸紅に入って最初に驚いたのは、商談前の準備の密度だった。相手企業の財務状況、業界動向、担当者の経歴、過去の取引履歴。商談に臨む前に、相手のことを相手以上に知っている状態を作る。
これはアメフトと同じだと思った。フィールドが変わっただけで、やることは同じだ。
準備した奴だけが、本番で自由に動ける。
レイコップで学んだ「勝ちパターンの設計」
レイコップジャパンで日本では、ほぼ無名の家電を年間100万台のヒット商品に育てたとき、最もこだわったのは「勝ちパターンの設計」だった。
どのチャネルで、誰に、どのメッセージで届けるか。成功するシナリオを徹底的に描いて、それを何度も何度も検証した。アメフトで言えば、プレイブックを作る作業だ。
場当たり的に動いても、偶然は生まれない。再現性のある勝ちを作るためには、緻密な設計が必要だ。
今、バングラデシュ人材事業でやっていること
今、バングラデシュと日本をつなぐ人材事業の最前線にいる。
外国人材の採用から定着まで、日本の中小企業を支援する仕事だ。制度は複雑で、法改正は頻繁で、現場の状況は常に変わる。
それでも毎朝4時半~5時半の間に起きて、情報を収集し、戦略を考える。商工会議所600拠点へのアライアンス戦略も、銀行・信用金庫へのアプローチも、全て事前に緻密に設計してから動く。
準備した奴だけが、本番で自由になれる。
この哲学は、フィールドを離れた今も、何ひとつ変わっていない。
最後に、一つだけ。
アメフトで学んだことの中で、もう一つ大切なことがある。
どんなに準備しても、試合が始まれば想定外のことは必ず起きる。そのとき大事なのは「腹(直感)で決める力」だ。
データで読み、最後は腹(直感)で決める。
これが自分の意思決定の核心だ。準備は論理で。本番は直感で。この両輪が揃ったとき、人は本当に自由に動ける。
あなたの「フィールドでの哲学」は何ですか?