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「大学生活は3年間しかない」という都市伝説。でも、それって本当なの?

年明けごろになると、毎年大学3年生の間で囁かれる都市伝説があります。

「もうすぐ4年生か〜 学生生活終わっちゃうなあ」

「大学生活って実質3年間しかないもんね」

みなさんの周りでも、耳にしたことがあるのではないでしょうか?

「大学生活が3年間しかない」という噂の真実は、「大学4年生は実質就活に費やしてしまうから、ないも同然だよなあ...」という意味です。

私はこの言葉を聞くたびに、毎回胸に五寸釘を打ち込まれたような気持ちになります。

なぜなら「大学生活は3年間しかない」という選択肢以外の道を、私は知ったからです。

大学4年生の時期を就活に捧げる、という考え方が悪いわけではありません。入りたい会社に選考時期の縛りがある場合は、説明会や面接で忙しくなる時期も訪れるでしょう。志望する会社に入りたい気持ちが強いのであれば、一生懸命就活していいと思います。(実際、幾つもの面接やOB訪問などに立ち向かって行った友人のことを、私は尊敬しています。私ができなかった選択だからです。)

でも何の考えもなく、なんとなく「大学生活は3年間しかない」という逸話を信じている人もいると思うのです。ぶっちゃけ、3年間しかないと思うのであればそう思っていてもいいです。私には関係ありません。

だけど「もしあなたがそれを望まないなら、他の選択肢もあるよ!」と、私はどうしても声を大にして言いたいのです。

就活しないと決めた日

私がどんな学生なのか少しお話します。大学1年〜3年生までは、ほぼ毎日講義に出て専攻のスペイン語を学びました。海外に興味があったので、国際系の学生団体に入って熱心に活動しました。3年次が終了したころ、1年間の休学を決めました。半年間アルバイトでお金を貯めて、残りの半年間はスペインに渡って語学を勉強しました。

2017年2月に帰国しました、もうすぐ4年生。3月には就活が解禁するということで周りの友達が慌ただしく動き始めていました。夏のインターンに参加して、もう内定が決まっていた人もいました。

私はどうしようかな、と思いました。インターンなんてやったことがありません。入りたい企業も、業界も、やりたい仕事も全然イメージが湧きません。大手就活サイトへの登録にはあまり気が進みません。スーツもヒールも着たくありません。髪を真っ黒にするのは御免でした。

3月1日、就活が解禁されたあの日。私は就活をしないと決めました。理由は「やりたくない。私のやり方じゃない。」それだけでした。(その頃の心情は自分のブログに書いてあります)


就活しません。
正直なところ、こんな個人的な記事を書くのもどうかと思うのですが、何だか書いてしまったほうがスッキリする気がしたので、書きます。 ていうか自分のブログだから、何書いてもいいですよね(笑)ナニイッテンダオマエ 最近、よく聞かれることがあります。 . . . 「大学何年生?」 「えっと、4月から4年生です。」 「あー、じゃあ就活だね〜。どういう方向で考えてるの?」 「そっすね、これから ...
https://hiitsmerumi.wordpress.com/2017/03/02/shukatsu-shinai/

就活はしない、でも仕事は探さなきゃ

別にニートになりたい訳ではなかったので、就活はしなくても他の方法で仕事を探さないとなあ、と考えていました。ちょうどその頃、Facebookで大学の先輩がシェアしていた名古屋スタートアップという会社ライターインターンの求人が目に入りました。ライターは、会社が運営するメディアの記事を書く仕事です。まあ書くのはちょっと好きだし、なんとなくやってみようかなと思って応募。すぐインターンに採用されました。

実は、私は"スタートアップ"という言葉をその時生まれて初めて知ったので、よく意味もわからないまま採用されてしまったのですが(今だから言えるけど)、そこで本当にいろいろなことを学びました。インターンだったけど、会社自体は実質創業期なのでやることがたくさんあったし、もはやインターンではなく"仕事"をしていました。インターンはいつのまにかマネージャーという肩書きになりました。大変なことも、辛いことも、キレそうになることもありました。

でも、今振り返ると「よかったな」と思うことの方が圧倒的に多かったし、あの時期がなかったら私は今頃どうなっていたか本当にわかりません。社長のわかめだ君には感謝しきれないくらい感謝しています。(彼は学生向けにイベントをやったりもするので興味があればフォローしてみるといいと思います。)


ある日、CEOが「助けてほしい」と言ってきた | みんなの名古屋スタートアップ
こんにちは、るみです。名古屋スタートアップ株式会社という会社でマネージャーをやっています。2017年2月から、この会社にジョインしました。これまでこの会社で仕事をしてきて感じたことがいくつかあっ...
https://www.wantedly.com/companies/nagoyastartup/post_articles/63098


名古屋スタートアップを通して、いろんな会社や経営者、働く人と関わる場面がありました。仕事することを通してさまざまな会社や、働く人の姿や、「働く」ということそれ自体を、より近くで見ることができたのかもしれません。その中で、"自分は何をやりたいのか?"も考えることができました。

今働いている会社(トビラシステムズ)は、実はライターとしてたまたま取材に行った会社でした。それがきっかけで、一緒に仕事をするようになりました。説明会や面接のおそらく100倍くらい社内の様子や働く姿を見ることができたし、私の素性を見せることもできました。社長や中の人を知ることができる機会があったのは、私にとって好都合でした。そしていつの間にか私の就活は終了していました。いつ始まって終わったのかも気づかないくらいに。

結局、私の学生生活は3年とは言わず、留学していた時期も入れたらみっちり5年間もありました。

やりたくないことやるくらいなら、他の方法を探そう

世間一般的な"シュウカツ"をしなくても、自分のやりたい仕事や会社、一緒に働きたい人に出会うことは不可能ではない、そう私は信じます。もちろん、珍しいケースかもしれませんし、全て自己責任なのでちょっと怖いし、なんらかの犠牲が伴うこともあるかもしれません。

でも、やりたくないことはやらなければいいと思います。その代わり、他の方法を探してみるのがいいと思います。「大学生活は3年間しかない」と嘆くくらいなら、やり方を工夫してみたり、ときどき他の道を試してみるのもいいと思います。働く人に近づける方法を探してみたり、気になる会社が開くイベントやコミュニティに参加してみたり、企業でのインターンやアルバイトを探してみるのもいい手かもしれません。既存の就職活動にとらわれない方法も、いまは案外いろいろあるようです。

「大学生活は3年しかない」という都市伝説が、いつか消えたらいいなあと思います。

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