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いわば「こども保険」の子ども・子育て支援金制度にどちらかというと賛成です



 みなさん、子ども・子育て支援金制度って、最近見聞きしませんか?



 批判に晒されているのもよく目にするんですが、僕はどちらかと言ったら賛成です。



 この子ども・子育て支援金制度は、全世代で子ども・子育てを支える制度、言わば「こども保険」なんです。



 本当は僕は「こども国債」が良いとは思うのですが…でも財源は大事です。
 その財源確保の方法として、全世代で支えるという理念を実現する良い制度ではないかな、と思っています。



【子ども・子育て支援金制度って何?】


 子ども・子育て支援へ使うお金の一部を、医療保険と同じ仕組みで集めますよ、という制度です。



 この仕組みでお金を集める理由は、後期高齢者も含め全世代から集められるから。



 つまり、社会全体で子ども・子育てを支えましょう!ということです。



 同じように医療保険の仕組みで集められているのが介護保険なので、言わばこの並びに「こども保険」が加わったイメージですね。



 これに対して、「医療保険の保険料をこどものために流用するのはおかしい」っていう批判があるけど、それは違っていて。



 集め方の部分で医療保険の”仕組み”を使うけど、集めたお金は医療用・介護用・こども用って分けて管理されるので、流用ではないんですね。



 あと、「1人毎月500円って言ってたのに計算すると1,000円超えるじゃないかー!」という批判もたまに聞くんですが、それも誤解があって。



 単純に人口で割った1人あたり平均が毎月500円で、実際の金額はそれぞれの所得などによって異なります。



 500円という数字だけが一人歩きしちゃってるんですけど、これは平均の数字なんですね。
 介護保険も同じで、所得などによって金額が変わりますよね。



 病気になったら医療保険に基づいた医療サービスがあり、
 介護が必要になったら介護保険サービスがあり、
 こどもが生まれたら子育て支援サービスがある



 そんな世界になるということ。



 今まで、高齢者だけに年金や保険があったんですが、こどもにはなかったんです。



 先日も、日本の2023年の出生数が75万8,631人で過去最低を記録したと報道されていましたよね。※1



 今までずーーっと、子育て支援の財源がないから、少子化対策や子育て支援を十分にできない、って言われ続けてきたわけです。



 これでようやく、こどもと子育てにしっかりと国家的にお金を使えるようになるかな、と期待しています。



【これから法案成立へ】


 そんな「こども保険」を決める子ども・子育て支援法等の改正案が、今国会で審議されています。



 未来のこどもたちにとって、日本にとって、この法案はとても大事ですので、ぜひ良い議論がなされると良いな、と思います。



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【参考】


※1 厚生労働省「人口動態統計速報(令和5年12月分)」(令和6年2月27日)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2023/dl/202312.pdf