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やりたいことをやるための4行詩

 こんにちは。株式会社スマイルズの遠山正道です。普段は、食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」や新しいコンセプトのセレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」などを運営している会社の代表をしています。今回は、「仕事論」を語るということで参加させていただくことになりました。


 私は事業をやるにあたって大事にしていることを4行詩で表現しています。「やりたいということ」「必然性」「意義」「なかったという価値」の4つです。基本的にビジネスって全然上手くいかなくて、苦労の方が多いわけです。どうしてやってるの? と、社内であっても詰め寄られる時があるわけですが、そういう時に自分がやりたくて進めているプロジェクトが残念なことに赤字で、他の部署に迷惑をかけちゃうこともある。やりたいことをやるって「格好良さそう」とか「儲かりそう」という理由だけでは難しいんです。


 まず、「やりたいということ」について。スマイルズの中での「やりたいこと」というのは、今、世の中がどうなっているのかということではなく、自分たちがこういうことがやりたいとか、やるべきだよねとか気になっているとか、そういうことを大事にしているんです。我々の会社はマーケティング要素はほとんどないんです。なぜなら、事業をやる理由が外にあると、それがうまく行かなくなった時も外のせいにしてしまいがちだから。外に理由を求めるときりがないんですね。だからスマイルズの事業は「自分ゴト」、要するに自分たちの思いとして世の中に提案していくというものでありたいと思っています。


 次に「必然性」について。例えば自分が生まれ育った環境の延長線上にあるとか、自分が今まさにやっている得意な分野と何かをかけ算してみるとか、その人の人生のストーリーの中で、その事業をやる必然性のことを言います。


 それから「意義」について。仕事は1人じゃできなくて、社内とか社外とか周りを巻き込まなきゃいけない。わかりやすく言うと、銀行からお金借りるとか。だから独りよがりの理由というよりも、社会的意義、社内的な意義かもしれないけど、そういうのがあったほうが周りを巻き込みやすい。あるいはしんどい時でも理想を保ちやすいと思っているんです。


 最後は、なかったという価値、オリジナルみたいなものです。我々スマイルズはどの事業においてもオリジナルなもの(価値)をつくっているという自負をもって取り組んでいます。自分がやりたいと思ったことに責任をもって、やり遂げるためにも、その4つを大事にしています。


 ただ、あんまり頭でっかちになりすぎなくても良いと思います。私はビジネスを恋に例えてみたりすることもあるのですが、それで例えると出会い頭の一目惚れみたいな、そういうことが最初のきっかけであってもいいと思うのです。今まで見たことなかったとか、自分だけが見えているっていうこととか。そういうことを経た上での、この4つです。

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