変わる組織と変わらぬ美学。代表交代のお知らせとBOXのこれから
人材紹介事業・採用コンサルティング事業を行う株式会社BOXは、2025年7月1日に代表取締役の交代を行い、新たに長山 広大(写真右)が代表取締役に就任しました。本noteでは、旧代表取締役 角田 光史(写真左)からの代表交代の背景と、これからのBOXについてお伝えします。
なぜ今、代表交代なのか
——まずは、今回の代表交代に至った背景についてお聞かせください。
角田:私は、2019年にSEVENRICH GROUPに入社する前から「いずれ実家の会社を継ぐ」ということが決まっていました。そのタイミングがいつ訪れるかを待っていた、という状況で、その「タイミング」が2025年7月1日になった、という形です。
実は1年半前には家業に戻る予定だったのですが、BOXが想像以上に面白く、自分の中でも「もう少しこのメンバーと挑戦したい」という欲が強くなってしまって。親会社であるSEVENRICH GROUPの経営陣からもまだ代表でいてほしい声をもらい、結果的に、当初の予定よりも長く代表を続けていました。そののち、今回の代表交代に至っています。
——長山さんへの代表交代はどのような形で進んでいったのでしょうか?
角田:実は2023年頃から、人材紹介事業についてはほとんどすべて長山に任せていました。毎週、事業の状況が長山から共有されていて、それに目を通しながら、最終的な経営判断や論点をどう整理するかを一緒に考えていく。それを繰り返すうちに、「これはもう、彼がいればしっかり回るし、伸びていくだろう」と確信を持ちました。
——経営的な判断も安心して委ねられると感じたわけですね。
角田:そうですね。人材紹介に限らず、他の事業でも信頼できる人材が育ってきていて、「自分がいなくても、この会社は前に進める」と思えたのが大きかったです。そういった背景もあり、「そろそろ次のステージに進むべきだな」と自然に思えました。
——代表交代のタイミングとして「7月1日」を選ばれた理由は何だったのでしょうか?
角田:これについては、正直なところ明確な理由があるわけではありません。自分にとってのベストなタイミングを逃したくなかったし、BOXの事業が盤石になり始め、実力のあるメンバーも揃ってきたのを見て、「今がその時だ」と思えた瞬間があったんですよね。
——長山さんは、正式に代表取締役を引き継がれたとき、どのような心境だったのでしょうか?
長山:変なことを言うかもしれませんが「もう逃げられないな」と。代表という立場は、社会 / 従業員など様々な方面に対して非常に重い責任を伴うものです。これまでたくさんの経営者の皆さんとお話しする機会がありましたが、皆さん口をそろえて「代表取締役になるとは、人生を懸けることだ」と言っていたんですよね。
「人生を懸ける」と決めるには、それ相応の覚悟が必要です。ただ、最終的にはその覚悟を引き受け、「やる」と決めた。決断できたことそのものが嬉しかったですし、自分がその覚悟を持ちたいとBOXに対して思えたことにも、強い喜びを感じました。
変わる組織、変わらぬ美学
——代表交代にあたり、社内外から「どんな経営をするのか」「どんな変化があるのか」といった声もあるかと思います。実際、何が変わって、何が変わらないのでしょうか?
長山:大前提として、私たちが大切にしてきた「すべての挑戦者が、意思と覚悟で可能性を広げ続ける世界を作る」というVISIONに向かって進むことは変わりません。また、角田とともに歩んできた4年間のうちに、私を含めBOX幹部陣にかなり深くまで浸透しているBOXの美学も変わりません。
——とはいえ、代表が変わるというのは組織にとっても大きな出来事です。経営スタイルにも違いがあるのではないですか?
長山:たしかに角田の経営スタイルは、いわば「カリスマ性」で牽引するものでした。即断即決で物事を進めていくリーダーシップには、私自身も学ぶことが多くありました。一方で私は、これからBOXが紡ぐ歴史を見据えた会社運営をしていきたいと考えています。それは「自由と責任」という表現に近いのですが、私だけではなくみんなが意志を持って、物事に向き合っていくということです。
角田:私がBOXを率いていた約4年、意思決定の軸を「面白さ」に置いていました。BOXを立ち上げたのも、「他の人材紹介会社がやっていない面白いこと」をやりたかったから。求職者のことを知り尽くす徹底的な面談、クライアント企業との距離の近さなど、当時のBOXが大事にしていたことは全て「他の会社がやっていなくて面白いから」生まれたものでした。
採用で大事にしていたのも、「その人がBOXに入ったらドラマが生まれるか」。主人公となり、面白い物語を紡いでいけそうであれば採用、そうでなければ見送り。そんな基準でした。
でもそれは、私が代表だったからこそ大事にしていただけであって、長山にバトンタッチした後は、必ずしもそうである必要はないと思っています。
実際に、長山にバトンを渡してからの組織を見ていると、「意志を尊重する」という空気がより強くなっていると感じています。僕が代表のときは「いいから頑張ろうぜ」と引っ張っていたところもありましたが、今は皆で話し合い、納得したうえで動いている。これは、長山のスタイルが組織に反映された良い変化だと思います。
——代表交代と並行して、事業や組織の方向性も大きく進化しているように見えます。具体的に、どのような取り組みをされていますか?
長山:短く言うと「提供価値の再定義」です。具体的にはふたつあり、ひとつはサービスレベルを何段階かに分けて言語化したこと。私たちはBOXという集団ですが、「一人ひとりがサービス」です。そこで、自分自身のレベルを高めていく際の基準を作りました。
——つまり、支援の質を定量化し、メンバーの成長を後押しするということですね。
長山:はい。私たちの分野にもAIの波はやってきています。だからこそ私たちは、「”わたし”にしか出せない価値」にこだわりたいと思っています。つまり「あなたにお願いしたい」と指名されるような人間であること。それを目指して、BOXのメンバーが自分のサービスの質を自ら上げていけるような仕組みを作りました。
もうひとつは、企業との向き合い方の見直しです。私たちはただの採用支援の会社ではありません。SEVENRICH GROUPの一員であるからこそ、ファイナンス / BPO / 開発 / アライアンス / 健康経営など、困りごとのほぼ全てを解決する提案を行うことができます。BOXは企業の本当のパートナーでありたい。その意思表示をBOX社内へ行い、体制を整えているところです。
——単なる「人材紹介企業」「スタートアップ支援企業」からの進化とも言えそうですね。
長山:そうですね。私たちがこれまでに支援してきたスタートアップに限らず、挑戦を続ける企業は他にもたくさんあります。たとえば、2023年にSEVENRICH GROUPに参画した「マル勝髙田商店」のように地方から世界を目指す企業や、伝統産業の変革に挑む企業など、それぞれがそれぞれの文脈で“挑戦者”なのです。そういった多様な挑戦に、BOXとして全力で伴走できる体制を整えています。
——角田さんから見て、こうした変化にはどのような思いがありますか?
角田:すごくいいと思います。僕が代表だったときは、自分自身が「BOXに集中したい」「BOXにリソースを集中すればBOXはもっと伸びる」という強い想いがあって、あえてBOXに集中する体制を取っていました。一方長山はBOXの外にも視野を広げ、SEVENRICH GROUPと連携しながらクライアント企業に対して価値貢献をすることを通してBOXの価値がもっと高まると信じている。それは彼だからこそできる、僕にはできなかった意思決定だと思っています。
未来をつくる人材を、ここから。BOXが目指す「人材輩出企業」とは
——長山さんは、これからのBOXの未来をどのように思い描いているのでしょうか。
長山:とても熱い思いを持っているテーマがあります。「BOXからどれだけの“実行力の高い”仲間を輩出できるか」ということです。それは転職を後押しするということではなく、SEVENRICH GROUPを中心とする別の場所で挑戦する人材が育ってほしいという意味です。実際に最近は、BOX出身のメンバーがSEVENRICH GROUP内で新規事業の立ち上げに携わる、事業責任者になる、外に出て活躍し、クライアントの立場からBOXを支援してくれるという事例も出てきました。
——組織としての成熟が感じられますね。
長山:ただ、私たちはただ人を“送り出し続ける”組織になろうとは思っていません。送り出した人が外部で活躍し、何らかの形で協業したり、経験を積んだのちにBOXに戻ってきたりする。そんな世界を作りたいと考えています。そのためには、私たち自身が魅力的な企業であり続ける必要があり、健全なプレッシャーとなると思っています。
——角田さんから見ても、それはBOXらしい在り方だと感じますか?
角田:間違いなくそうですね。僕は、BOXが面白いやつらの集まりであれば、それだけでエネルギーになると思っていました。大事なのは、そのエネルギーの矛先を間違えないこと。だから、「外に出たい」と言う人間がいたときにも「チャレンジングで面白い選択なら行ってこい」と背中を押し、そうでなければ引き留める、というスタンスを取っていました。
長山もそこをしっかり見ていると思うし、人を出すという決断も、彼の中で「信じられる人間を送り出している」という確信があるからできるんでしょうね。今後も優秀な人材が輩出され続ける組織で在り続けて欲しいですね。
——最後に、代表交代にあたって、角田さんから長山さんにバトンとして託したいものがあれば、ぜひ教えてください。
角田:長山とは立ち上げ段階からずっと一緒に事業をしてきているので、長い年月をかけて、渡すべきものは全て渡してきた感覚があります。だから、代表交代にあたって特別なものを渡すというよりは、これまで渡してきた思いを変わらずに持ち続けてほしいという願いのほうが大きいかもしれません。
一緒に作ってきた「BOXって、こういう場所だよね」という言語化し得ない感覚。それさえ大切にし続けてくれれば、他の部分は変わっていいと思っています。むしろ、変わっていかなければいけないし、変わっていないとしたら、それは停滞ですから。
——新しいステージへと踏み出していくBOX。改めて新代表から、今後の展望を聞かせてください。
長山:挑戦をしつづけること。そして成長しつづけること。このふたつに尽きます。挑戦は、挑戦する者も挑戦を見守る者も、どちらのことも魅了します。挑戦をし続ける限り、BOXは魅力的な組織として存在するでしょう。そして挑戦するためには成長しつづけることが必要です。成長しなければ打席は生まれません。成長するから新しいチャンスが生まれてきます。その意味で私は経営者として、私が向き合う全ての時間は成長に結びついてなければいけない、と考えています。BOXの仲間全員に「ともに成長しつづけよう。」と声をかけながら毎日を生きていきたいと思います。
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新たな体制となった株式会社BOXを、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。