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プログラミングの知識は不要!データサイエンティストインターン募集のお知らせ

SEEDATAでは10月からデータサイエンティストインターンを募集します。前回はすでにデータサイエンティストインターンの中心メンバーとして活動する広本さんにインタビューを行い、大学で物理学を専攻する立場から感じる、データサイエンティストインターンをする意義などについて語っていただきました。

メンバーインタビュー(学部生)/定性まっしぐらなSEEDATAがデータサイエンスと融合する瞬間を目撃したい

今回はSEEDATA代表の宮井氏が語る、SEEDATAのデータサイエンティストインターンについてです。

数理的なアプローチが必要な学問を学んでいる学生さんと一緒に『一般化兆候発見モデル』を作りたい

宮井「SEEDATAの構想するデータサイエンスの全体像は、弊社の競争戦略の根幹に関わるため、実際にインターンになった方にしかお伝えできませんが、まず今回データサイエンティストインターンを募集することになった経緯をお話します。

SEEDATAがこれまでイノベーション支援で活用してきているのは社会学、心理学、マーケティング、経営学、アントレプレナーシップといった社会科学の知見です。

それらを活用して、デプスインタビュー、エスノグラフィー、アブダクション、アジャイル型のコンセプト開発を行ったり、リーンスタートアップやジョブ理論を発展させて事業の実装をしたり、エフェクチュアルアントレプレナーシップの考え方で起業家の育成を行ってきました。

SEEDATAのビジョン実現に際してもう一つ欠かせないのが、データサイエンスです。データから新しい発見をして、世の中をよくしていくために役立てるというのは社会科学と同じですが、アプローチが異なり、数理的なアプローチとなります。

データサイエンスを行うメリットは、その先の自動化です。たとえば兆しの収集をする際にSEEDATAでは現在、人間が記事を読みながら面白い記事を見つけて、「未来はこうなるのではないか」という未来洞察をします。基本的には手作業で、どの記事がいいという基準はあるものの、属人的で曖昧なものです。定性的にデータを調べる場合はこういったプロセスになりますが、そこにデータサイエンスのアプローチを取り入れると「いい記事とはどんな記事か?」を数学的に定義する必要がでてきます。

もちろん、いまのところ最後の未来洞察は人間が行わなければいけませんが、「この記事はおもしろいかもしれない」ということを計算機が提案してくれるようになると、人間だけでは今まで気が付くことができなかった範囲の情報から、未来を解釈するチャンスが与えられるようになります。

私たちはこれをケンタウロスにたとえています。人間と計算機が融合して、まるでコンピューターを用いてチェスを打つように、計算機とアルゴリズム、データサイエンスの力を借りながら、社会科学の知見と融合させます。人間の力をもっと引き出し、未来を洞察して、イノベーションを支援する力を極めたいと考えています。

一方、データサイエンス側の観点に立っても、大きなチャレンジであるといえるでしょう。

統計学、情報科学、物理学など、数理的なアプローチが必要な学問を学んでいる学生さんと一緒に、『一般化兆候発見モデル』を作りたいと思っています。

SEEDATAが行っていることは、ニュース記事から兆しを発見する、トライブリサーチから価値観や行動の兆しを発見する、新しい事業を作って新しい市場の兆しを発見するなど、大きくいえばすべて兆しの発見です。

これを今は属人的に行っていますが、データから兆しがあるか、発言から兆しがあるか、行動から兆しがあるか、任意のデータ・セットから兆しを発見できる数理的なモデルを作りたいと思っています。このようなモデルを作ることができれば、社会にとって非常に有用になります。

このモデルができた暁には、Pythonライブラリなどで公開していくことで、世の中の人に使ってもらえる道具なるはずです。

データサイエンティストと聞くと「プログラミングができなければいけない」と思いがちですが、SEEDATAでは今まで属人的にやってきたことをきちんと数学的に定義できる人たちに集まっていただきたいと考えています。

その際に必要なプログラミングはみんなで一緒に学んでいこうと思っているので、今まで物理や数学が好きでプログラミングを学ぶ時間がなかったという学生さんはぜひSEEDATAに来てください。

兆しの発見というふわっとしたことに数学的な定義を与えて、みんなでプログラミングを勉強しながら、それを世の中で使える形に表現していくことを半年~1年かけて取り組んでいきたいと思っています。

メンバーとしてはすでにインターンで早稲田大学の物理から2名参加しています。彼らが学生のリーダーとして、機械学習や、統計学、物理学をやっている先生のもとで刺激を受けながら、『一般化兆候発見モデル』を開発していきたいと思っています。

さらに、当社社員の佐伯はテクノロジーと社会科学、アートの両方が分かるので、彼らと協力しながら、定性的な社会科学の知見・手法とデータサイエンスを融合し、それをコードという形で表現して世の中をよくしていくという、今までなかった研究にチャレンジしたいと思っています。そんなビジョンに共感してくれる人材を募集します」