設計書にない“サービス”を入れる人が、現場を強くする
新人時代、銀行のWebシステム開発で出会った一人の先輩。
口数は少ないけれど、利用者のことを誰よりも考えていた。
その現場で知った、日本のシステム開発の強さとは——。
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最初の配属は、銀行×Webという緊張感ある現場
日立で最初に配属されたプロジェクトは、銀行システムをWebで操作する仕組みだった。
要件定義はすでに完了し、工程は基本設計から詳細設計へ。
私は一部機能を任され、Excelで設計書を書き、先輩のレビューを受けながら進めていった。
作ったWebページは、最終的に行内全体に公開される。新人には十分すぎる責任だった。
無口だけど、技術は確か。もくもくタイプの先輩
最初についたのは日立システムズの先輩。
口数は少なく、黙々と作業するタイプ。でも、質問すると独特で面白い答えが返ってくる。
設計書も否定せず、「一緒に直そうか」と手を加えながら完成度を高めてくれる。
その姿勢が、新人だった私の背中を静かに押してくれた。
「あ、サービスで付けときました」の衝撃
ある日、先輩の機能に設計書にない仕様を見つけた。
指摘すると返ってきたのは、「あ、サービスで付けときました」という一言。
手続きを踏むと面倒だから、どうせ必要になると思って——。
それは業務と利用者を深く理解している人にしかできない判断だった。
業界を知ることが、最大の武器になる
今なら分かる。
事業や業務に精通した人の感覚が、開発者まで浸透している。
個別に指示しなくても、自然と“忖度”がシステムに組み込まれる。
これこそが、日本の大企業が長年培ってきた構造的な強みなのだ。
私ならできる!明日から踏み出す