AIに引用されるサイトを72万件分析して分かった意外な法則
ChatGPTやGeminiに「おすすめの〇〇は?」と聞いたとき、あなたの会社は出てきますか?
AIで業界名を検索したとき、
・競合は名前が挙がるのに、自社だけ出てこない
・競合名の方が先に紹介されている…
そんな経験をしたことがあるマーケターは、もう少なくないはずです。
私はAI検索での引用状況を追跡するツール「LLM Insight」(エルエルエムインサイト)を運営しています。
そこに蓄積された72万件超のAI引用データを分析してみたら、インパクトのある事実が浮かび上がりました。
自社サイトが引用された回数は、わずか17件。
引用全体の99.99%は、外部のコンテンツが占めていたんです。
何を分析したか
対象にしたのは2つのデータです。
- LLM引用ページ:ChatGPT、Perplexity、Geminiが回答中で引用したURL。35,043件
- Google AI Overview引用:Google検索結果のAI Overview枠が引用したURL。692,567件
合計727,610件。これを3つの軸で分類しました。
- コンテンツ形式:まとめ記事、解説記事、ハウツー、レビュー、商品ページなど
- 検索意図:情報収集、比較検討、購買直前、ナビゲーション
- ソース種別:事業会社、比較サイト、メディア、UGC、学術機関など
なお、このデータはLLM Insightの導入企業が監視しているキーワード・プロンプトがベースであり、業界やクエリに偏りがあります。
「日本のAI検索全体の縮図」ではなく、実際にAI検索でのブランド露出を追跡している企業が対象としている領域のデータである点をご了承ください。
発見1:「何を聞くか」で引用される形式がまったく違う
最も大きな発見は、LLMとAIOで引用されるコンテンツの形式がはっきり異なるということでした。
この違いは、監視しているクエリの性質の違いから生まれています。
LLM側で設定しているプロンプトは、「おすすめは?」「比較して」といった比較検討型が81%を占めています。
クライアントが競合比較の文脈を重点的に追跡しているため、引用されるコンテンツもまとめ記事が多くなります。
一方、Google検索経由のAIOは、SEOで追跡しているキーワードがベースであり、「〜とは」「〜のやり方」といった情報収集型が64%。
解説記事やハウツーが中心になるのはそのためです。
つまり、検索意図が変われば、引用されるコンテンツの形式も変わるということです。
比較検討で引用されたいならまとめ記事、情報収集で引用されたいなら解説記事、という設計の根拠になります。
発見2:日本市場ではまとめ記事がさらに強い
海外の調査(Wix Studio)ではまとめ記事の引用割合は21.9%でした。
私たちのデータではLLMで45.5%、AIOで30.3%。
いずれも海外より高い結果を示しました。
ただし、Wixの調査は英語圏のWeb全体を対象としたものであるのに対し、私たちのデータはクライアントが監視している特定業界のキーワードがベースです。単純に「日本は海外の2倍」とは言い切れません。
それでも、「○選」「徹底比較」「おすすめランキング」など、日本語Webにはこの形式のコンテンツが非常に多く、AIが引用しやすい構造になっています。
データの偏りを差し引いても、比較検討フェーズにおいて日本ではまとめ記事の重要性が英語圏以上に高い可能性がある。これは日本市場に特有のインサイトです。
発見3:自社サイトではなく、外部が引用される
冒頭で触れた「自社サイト17件」の話に戻ります。
引用元の内訳はこうでした。
事業会社サイト(24%)は業界各社の公式ページです。ただし比較・検討の文脈で実際に引用されるのは、比較サイトや第三者メディアが中心でした。
AI検索時代のブランド露出は、自社サイトの最適化だけでは達成できない。
第三者メディアや比較サイトに「どう取り上げられるか」が、AI上の可視性を左右する。これが72万件のデータが示した現実だと考えられます。
では、何をすべきか
今回の分析から見えた、実務で使える3つの指針です。
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