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Occupations = Many Tasks

2045年に47%のアメリカ人が職を失うという仮説

2045年には47%ぐらいの仕事は人工知能にとって代わられるとアグレッシブなCarl Benedikt FreyとMichael A. Osborneの論文「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」がある。まあ、無くなるのはなくなるよねー的な話でそもそも、人類の歴史はイノベーションの歴史であって、それが急激に伸びる時期みたいなのがあって、それが産業革命だったりする。なので論文の内容がそんなにセンセーショナルかというとそうでも無かった。1973年ノーベル経済学賞受賞にワシリー・レオンチェフの言葉がある。

最も重要な要素としての人間の役割は減っていく運命にある.ちょうど,農業においてトラクターの導入によってウマの役割が最初に減り,次に完全に排除されたように.

なので仰る事はごもっともなんだけど、当時のAIっていうところでざっくり過ぎだと個人的には思った。

仕事=タスクの集合

で、IBM ResearchのJim Spohrerさんの講演。彼は、人工知能、サービスサイエンスでも著名な人な方。で、ボクの英語力はそれほど高く無いのだけど、「Occupations = Many Tasks」という表現があった。そう、これだよ!これ!って気になった。AIはそれほど賢くない、むしろ、賢く振る舞うことが上手い。これは、東大ロボの新井紀子教授のTEDや本を見ると分かりやすいともう。で、本題に戻ると完璧にAIでする事が不可能でそのために必ず人はいる。自律的に考えることは出来ない、逆に単純な処理はとても向いている。そういう意味では、単純な業務をやらせることに関しては、もの凄くパフォーマンスを上げる。なので、仕事をAI化させるのではなく、AIの方がパフォーマンスが高い業務をやらせることが最も意味がある仕事のさせ方だと思う。そのため、仕事のタスクを適切に分解し、業務と業務のプロセスをどの様につなぐかを考える力、つまりAIによる仕事の最適化をデザイン出来ることがとっても重要だと思う。

じゃあ、どうするの?

例えばだけど、流行のRPAの導入は、このあたりの分析が重要になると思う。仕事の組み立てから見直して、RPAを導入するなりがベターだと思う。その業務と業務に必要な要素技術をどこまで理解出来ているかだとか、考えることは多いと思う。そういう意味では簡単に導入できないだろうし、導入するにしても業務知識が必要。業務を担当している人は業務に対して思い入れが強い。そのバイアスを排除して、本質的な仕事の目的と意味を具体化する。これは、結構な作業だと思う。

そんなことを考えたSpohrerさんの講演でした。

※この投稿は、あくまでも一個人で思想によるもので所属する組織には一切関係のないものです。