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AI企業のデューデリジェンス



人工知能学会誌のVol.33の記事。有名な投資家の方によるパネルの内容を起こしたモノでとても個人的に同意見だったので自分なりの考察含めて書いて見る。

アルゴリズムに投資価値を見出すのは微妙

アルゴリズムがすごいかどうかは、なかなか判断が難しい。プロダクトして有効であるという説明がどうしても必要な部分になると思う。ただ、実際にアルゴリズムで資金を集めて実際にサービスとして成功している企業もある。ただ、ほんの一部。やり方的にはあまり手法が無く、興味を持った会社にPoCで提案して実際に利用してもらって結果が出るかどうかでしかない。PoCなのでそれほどお金が取れるわけでもないので上市までに時間がかかる。短期的に利益を求める傾向が強いVCだとなかなか認めてくれない上手く進まない気がする。特にVC側にAIにおけるビジネスモデルに熟知している人がいなければなおさらだと思う。

データが持っているのが強い

アルゴリズム以前に重要なのが学習データ元を持っているか持っていないか。データを持っている企業でデータの学習有効性を高めることの出来るデータサイエンティストがいて、AIのアルゴリズムのチューニングが出来る人がそろってはじめてなんか出来るのが実際じゃないかと思う。どちらかというと既存企業の方で提供するサービスや機能が明確になっていればかなりよいビジネスが出来ると思う。そうなるとベンチャー側は辛い・・・というのが実際の所。インターネット上に落ちているデータに対してみんな同じような取得方法になるので差別化をし難くなる。じゃあ、アルゴリズムで・・・・ってなった時に上に話したように目的と手段の結果としての差別化が難しくなる。なのでデータオーナーはとっても強いといっていいと思う。

データを持つ方法

方法論としては、協業とかでデータを持っている企業と付き合うしかない。最近は、データは持っているけど有効活用できないという形で餅は餅屋という感じでの協業は普通にある。ただ、このときに得たデータからの収益分配ってどうするんだろうなぁ?と、思うところあってたぶん初期の段階でしっかり検討しておく必要が有るんじゃないかと思う。

最終的には、自分たちのでサービスからデータを取り込める仕組みが望ましい気がする。このあたりは、ビジネス・モデル、ビジネス・エコシステムとの兼ね合いもあって考える必要が有るので目的と手段を踏まえて考える必要が有ると思う。まじめに考えると面倒なのでまたの機会で。

※この投稿は、あくまでも一個人で思想によるもので所属する組織には一切関係のないものです。