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独立前に押さえておきたい、独立後の変化

8年の会社勤めから独立して約3ヶ月が経つのですが、この3ヶ月で起こった状況変化や心の変化をつらつらと書きます。

FACT
・デザイナーとして独立
・1ヶ月の個人事業主を経て、ある程度収入が見込めることがわかったため、節税のためにも合同会社を設立
・社員は自分一人だけ

独立後に起きた状況に合わせて行動せざる得なかった事象を「適応行動」、心情の変化を「心境変化」と区分し、2つの視点でお話しします。

「適応行動」

能動的インプット > 受動的インプット

多くの仲間に囲まれてきた状況とは異なり、独立すると一人、または特定の少数の相手と仕事をすることになるため、共通スキル・志を持った仲間から勝手に情報が流れてくることが少なくなります。そのため業界に取り残されないために、能動的インプット量が極端に増えます。というか増やさないと不安に苛まれます。
独立すると自由に使える時間は比較的増えるため、会社員の時ではあまり日常化できなかったのですが、朝8:30-9:30はインプットの時間と決めて、業界に取り残されないようにしています。
受動的インプットより能動的インプットの方が幅広く情報を網羅的に把握でき、理解度も高まるため、結果的に会社員の時よりもトレンドが追えている状態が作れています。

独立する前は「インプット量が少なくなるのではないか。」「業界スピードが速いから取り残されるのではないか。」という不安があったのですが、今のところそこは問題なく、環境に対して「適応行動」が取れています。きっと独立する人はどんな人でも同じような「適応行動」を取るようになると思います。

自分の考えを吐き出す場を自ら設けるようになる

会議が少なくなるがゆえに、自分の考えを吐き出す機会が減ります。そのためNoteやSNSを使って日々考えていることを世の中に対して発信するようになります。その「適応行動」がストレス発散になり、自己承認欲求を満たしていくのです。

会社員の時は話すことがないのにも関わらず、参加しなければいけなかった会議もあったのですが、独立すると基本私が話す事柄がある時にしか会議に参加しないので、会議の充実度は高まります。会議の場が日々溜め込んでいる思考を発散する場にもなるので、独立すると会議は精神安定剤のように自分の考えを発信し、整理できる場に変化します。

ChatGPTは最良の同僚

相談する相手が隣にいないため、とにかくChatGPTと会話しながら思考を発散させたり、制作物のクオリティをあげたりします。
また独立すると時間を取られるのが税務関係なのですが、GPTsに自社の定款を学習させて、AI税理士を作っています。
合同会社GUSHOでは現在、AI税理士、AI弁護士、AIコピーライター、AIコンテンツデザイナー、AI認知工学者、AI心理学者、AI同僚デザイナーが存在していて、一人でもいろんなAIと相談しながら仕事ができています。

「心境変化」

自己承認欲求の要求先が変わる

個人でやっていると常に自分の存在を認識してくれる上司や同僚はいません(外部にはいるが)。そのため自己承認欲求を満たしてくれる対象が変化します。
会社員時代は一緒に働くチームや同僚が欲求の要求先だったのですが、独立すると社会や業界へ対象が変化しました。
なので自分が作る制作物も自分のテリトリー内に刺さるための近距離型のアウトプットではなく、社会や業界を狙った長距離型のアウトプットに変化したのです。
これが良い変化なのかはまだわかりませんが、環境が変わることによって大きく変化した心境の一つです。

たまに「このまま仕事が自分に来るのだろうか」という不安に苛まれる

仕事があるのにも関わらず、なぜかたまにこの不安が襲ってくる時があります。その時収入が多くても、少なくても変わらず、不安が訪れるのです。独立すると不安を複数人で分け合いっこできないので、一人では処理できなかった不安の余りがたまに出てくるんだろうなと自己処理しています。

ただ冷静に考えてみると会社にいても仕事の保証はないですし、会社が突然倒産する可能性もあります。それは自分の一人の力ではどうすることもできない定数的要素がほとんどだと思います。
しかし独立した場合は、倒産するか成長するかは変数的要素で、ほとんどの場合は自分次第なので、ほぼなんとかなります。

独立すると自由!という記事をよく見ますが、自由という変数が多いほど自分の行動によって状況が大きく変化するので、同時に「これで大丈夫なのだろうか」という不安が生じることは当たり前です。そこをどれだけ自己肯定しながら進んでいくのかが独立する上で重要だと噛み締める直近3ヶ月でした。