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生成AIでクライアントの本質的な課題を解決!CTO小坂が語る、企画から運用定着支援まで行うエンジニアに求めるスキルと価値観

国内の大手企業を中心に、生成AIに関するコンサルティングからシステム開発までを一気通貫で提供するGenerativeX(ジェネレーティブエックス)。2024年4月には、シードラウンドで1.2億円の資金調達を完了。2024年の夏にはアメリカ支社を設立し、海外での事業展開を本格化するとしています。今回は、執行役員CTOの小坂に、GenerativeXが大切にしている価値観や考え方、採用で重視しているポイントについて話を伺いました。

執行役員CTO 小坂佳範 プロフィール
東京大学教養学部卒業、同大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻修了。新卒で株式会社LITALICOに入社し、新規事業開発部において開発業務に従事。その後株式会社ウェリコでのCTOを経て、TikTokを運営するByteDanceに入社。米中のソフトウェアエンジニアと連携し、エンタープライズ向け製品のテックリードを務める。

生成AIの活用は日本の大企業が変わる大きなチャンス

ーーGenerativeXに参画したきっかけを教えてください。

大学時代の同期である代表の荒木に声をかけてもらったことが大きなきっかけです。そのなかでも、前職のByteDanceで培った経験とソフトウェア開発のエッセンスを、日本における生成AIを用いたDX支援で活かせると感じたことで、最終的に参画を決めました。

また、生成AIを活用しなくてはならないと多くの企業が考えているこのタイミングで、日本の大企業が変われるかが日本のターニングポイントになると思っています。

このタイミングでジョインすることで、日本全体に大きなインパクトを与えられると思った点も、参画を決めた一つの要因です。

ーー日本における生成AIの活用についてどのように見ていますか?

日本ではもう何年もDX推進が注目されており、生成AIの活用についても各社で取り組みが始まっています。ですが、我々から見るとそのスピードは充分ではないと感じています。

生成AIの誕生は、インターネットが普及した時と同じようなインパクトと可能性があると思っており、乗り遅れてしまうと日本国内だけでなく世界からも遅れをとってしまいます。

取り組みが遅れている原因の一つは、正しい取り組み方がわからずにベンダーへ丸投げして長期的な導入計画を立てる企業が多いことです。

生成AIは、専門的な知識がなくても使いこなせる余地があるため、スモールスタートでも良いのでスピーディに進めていかないと時代についていけなくなってしまいます。

そこで、手遅れになる前に当社が進歩を早めていきたいと思っており、影響力や導入の効果が大きい大手企業への提案・変革から取り組んでいます。

ーーGenerativeXのエンジニアが抱えるミッションは?

エンジニアが抱えるミッションとしては大きく2つあります。1つめは生成AIを活用したアイディエーションです。クライアントの多くは開発における専門的な知見をもっていないため、ソフトウェアや生成AIでその課題が解決可能かイメージできません。そこで、我々はクライアントの現場に直接足を運んで、クライアントが抱える本質的な課題をヒアリングしながら、プロンプトを使ってその場で成果物を制作し、具体的なイメージをもってもらいます。

2つめはプロダクション化です。当社はエンタープライズに特化しているため、プロダクション品質を満たした開発・導入が必須となります。通常のソフトウェア開発スキルが必要であることは前提として、ソフトウェア開発においてエンタープライズ向けの高い品質や要件をクリアすることも重要です。

ーーGenerativeXの開発体制について教えてください。

現在は、エンジニアとコンサルタントで明確に分業化しておらず、案件規模や難易度に応じて適切な人員を配置するプロジェクト型で開発を進めています。

当社は、コンサルタントであっても一定の開発スキルを有しているため、コンサルタントのみで構成されているプロジェクトもあります。実装難易度の高いプロジェクトや、既存の業務システムとの連携など開発色の強い案件には、エンジニアが参画することが多いです。

ーーGenerativeXのエンジニア業務について教えてください。

通常では、セールスやコンサルタントが要件を定義し、エンジニアが開発・実装を行うケースが一般的ですが、当社のエンジニアはアーキテクチャ設計、既存のシステムへの統合・データベース連携、クラウド・オンプレミス環境へのデプロイなどの開発業務に加え、課題ヒアリングや要件定義といったコンサルティング業務も担います

そうすることで双方の認識があった状態、かつ短い期間でプロジェクトを進めることができています。

生成AIは非常に強力なツールですが、既存のシステムとの連携など、通常のソフトウェア開発の世界と生成AIの世界の切り分けをうまくしてあげることも重要な役目の一つだと思っています。

「クライアントファースト」を貫く。本質的な課題解決を実現するソリューションを提供

ーーGenerativeXが大切にしている価値観や考え方は?

大きく3つあって、1つめは、クライアントファーストの精神ですね。例えば、我々にとっては簡単な業務を、あえて複雑にして高単価で販売することも可能です。しかし、それはクライアントの利益につながりません。自社の都合だけで動かず、クライアントとの信頼関係構築を重視し、真摯に向き合うことを大切にしています。

2つめは、クライアントのメンバーの一員としてプロジェクトを進めること。生成AIは適用範囲が大きいため、当社だけでクライアントの課題を全て解決するのは難しいです。そのためには、クライアントと一丸となってプロジェクトを推進していくことが極めて重要だと考えています。

そして、メンバーの一員として信頼してもらうためには、エンジニアであっても「カジュアルな服装」ではなく「スーツ」を着て、「オンライン」ではなく「現場に足を運ぶ」ことを心がけています。

実際にクライアントの現場で働いている方々は、制服や作業着を着て働いていることも多いため、私たちもビジネススーツを着て訪問するべきだと考えています。

更に、新しい技術だからこそ直接見てもらって丁寧な説明が必要だと思っていますし、クライアントの期待値を正確に把握するためには、現場に出て業務負荷がかかる箇所を正確に捉えることが大事だと考えています。

3つめは、安請け合いをしないこと。あくまでも生成AIは課題解決の手段の1つでしかありません。場合によっては、エクセルなどの既存のソフトウェアで解決するケースもあります。ときには、「できないことはできない」と毅然と伝えることも大事だと考えています。

ーーエンジニア組織が目指す姿と、それを実現するために取り組んでいることを教えてください。

開発生産性が高い組織を目指しています。我々はSaaS開発ではなく個社ごとにソリューションを開発していることもあり、各プロジェクトごとで開発生産性のばらつきや偏りが生まれやすくなります。

改善に向けて取り組んでいることはいくつかありますが、大きく3軸に分けてアプローチを進めています。

まず、エンジニア間で各プロジェクトの状況を把握し、お互いに情報共有できる環境を整備しています。フルタイムのメンバーは原則出社をしており、距離が近いので意見交換しやすい環境です。順調に知見やノウハウが溜まってきている実感があります。

次に、原則として全プロジェクトで同じ開発言語を使用すること。ライブラリはStreamlitを、開発言語はPythonを使用しています。

最後に、リファレンス実装を用意することです。依存関係が増えると開発が停滞してしまうため、各プロジェクトごとに個別カスタマイズする方式で運用するようにしています。

「自分が作りたいモノを開発する」ことよりも、「クライアントの課題解決」にやりがいを感じる人と働きたい

ーーこれから、どんな方に入社して欲しいですか?

まず、生成AIの知見やクライアントのニーズ・課題を主体的に取りにいける人ですね。レクチャーがないと動けないという受動的な方は厳しいかもしれません。

あとは、開発言語やツールを手段と捉え、クライアントの課題解決にやりがいを感じられる人ですね。ソフトウェアコンポーネントのメカニズムや仕組みにフォーカスして、どうソフトウェアを作るべきかを議論・検討できる人だとなお良いです。

また、エンタープライズ企業が主な取引先となるため、安定したソフトウェアモジュールを構築できる開発スキルと、それに加えて進行管理やビジネスコミュニケーションなどが求められます。Sier出身のエンジニアやテックリードの方だと、比較的フィットするかもしれません。

ーー採用で最も重視しているポイントはありますか?

ビジョンやカルチャーに共感できるかどうかを重視しています。例えば、我々の面談では「スーツを着て現場でクライアントとコミュニケーションを取れますか?」という質問を必ずしています。スキルが高い人でも、考え方が合わない場合はお断りしています。

なぜなら、生成AIはまだ発展途上で、ノウハウや技術は多くの人がキャッチアップできるフェーズにあるからです。そのため、ノウハウや技術で勝負するのではなくて、現場に足を運んで的確にクライアントの課題を捉え、スピーディーにPDCAを回しながら実業務で活用できるプロダクトを開発・導入することが当社の価値であり、強みだと考えています。

そのため、創業期に「クライアントと話をするのが苦手」というエンジニアが入社してしまうと、当社のバリューが薄まるだけでなく、入社した方もミスマッチが起こり、お互いにハッピーにならないと思うんです。少数精鋭でも良いので、まずはビジョンやカルチャーに共感した方に参画いただき、当社の土台を固めきることが大事だと思っています。

ーー開発組織の今後の展望について教えてください。

現状はアイディエーションから伴走するプロジェクトが多いため、エンジニアとコンサルタントの役割を明確には分業していません。しかし今後は、分業も視野に入れてメンバーの増員と組織開発を進めていくつもりです。

その中で足元では、今ご依頼頂いているプロジェクトを一つずつ成功させて、生成AIをつかって大企業が変わっていく事例を増やしていきたいと思っています。

ーーGenerativeXに興味を持ってくれた方へのメッセージはありますか。

生成AIの登場でこれまで作れなかったものが作れるようになりました。

その中でも当社は「生成AI×クライアントの領域」で、価値はあるがまだ誰も作ったことがないものを作ることができます。自身の仕事を通して社会に大きな影響を与えたいと思っている方にはマッチすると思っています。

一定の開発スキルを求めてはいるものの、どちらかといえば主体性やクライアントファーストといった仕事に対するマインドや姿勢を重視しています。ビジネスに変革を起こしたいという熱意がある方は、ぜひチャレンジして欲しいです。


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