パパキャリ
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高松大也/代表取締役
信州大学卒業後、大手化学メーカーにて生産現場の業務効率改善や人件費削減に携わる。その後、大阪のベンチャー企業にて事業部長として人材紹介事業を立ち上げる。2021年株式会社Cocottoを起業。1年間で人材紹介事業の立ち上げおよび200名以上の採用支援実績を持つ。
数学・化学・物理などの理系学問は、必ず答えがあるので面白いですよね。特に化学を専攻していたのですが、物理的な変化が起こることが面白いと感じていました。
大学卒業後は、樹脂メーカーの研究員となり生産技術の研究開発に携わります。製造ラインの工数を自動化で少なくする仕事でした。しかし人をロボットに置き換える仕事なので、私が成果を出せば出すほど人が減る。人件費最適化の仕事でしたから当然なのですが、人の仕事を奪っているようで苦しく感じていました。
会社の利益を上げるためには必要かつ重要な仕事だと認識していましたが…。「雇用を奪う仕事より、雇用を与える仕事がしたい」と自然に思うようになったのかもしれません。
また、社内の業務改善を推進する仕事だったのですが、社外のお客さんと関わるわけではないので、なんだか社会に何も生み出せていない感覚があり…。会社のパフォーマンスをあげることが、ひいては対社会に影響を与えていることにはなるわけですが、より社会との関わりを実感できる仕事をしたいと思うようになりました。
大学時代のバイトで経験していました。スナックの黒服のアルバイトでは、自営業の人と話す機会が多く、商売に対して興味を持ちました。ほかにも数多くのアルバイトを経験し、商売やお金を稼ぐことの実感や楽しさなどを経験できたと思います。
それなのに、就職は大学の推薦で、ほぼ自分で選んだり決断したりせず…。その結果、1年で早期退職することに。そのタイミングで自分のキャリアについて悩み、色んな仕事を見た際に「転職エージェント」という仕事を知り、興味を持ちました。そして自身でも悩んだ転職活動の決断をサポートする側の人間になりたいと思いました。
半年間はフリーランスとして人材紹介の仕事に携わりました。携帯ショップなど人材が足りないところに人を紹介し、教育なども請け負う仕事です。この経験から、人材紹介の仕事の面白さに目覚めます。
ただ人を商材として見るのではなく、きちんと向き合い、深い決断をしてもらうサポートをすることにこだわっていました。コーチング的なこともしていましたが、求職者の意識が変わって、紹介した職場に意欲を持って臨んでくれることに、とてもやりがいを感じましたね。
そんな時にパートナーとなる人物と出会い、人材紹介事業を立ち上げることに。
最初は、右も左もわからずできることから泥臭くやっていましたよ。まずは来たばかりの大阪で、人脈を広げることに注力しました。本当に0からの事業立ち上げだったので、売上が経つまでの半年間ほどは給与もとらず、生きるのがやっとな時期もありました。
起業を見据えての選択でしたし、悔いはありませんでした。とにかく事業拡大に奔走した結果、月15名くらいはリファラルで転職相談をもらえるように。そこから数多くの転職支援を実現することができました。
2年目は転職を相談できるバーやイベントを企画、3年目は情報管理システムを作ってビジネス特許取得など、会社の利益になるビジネスを立ち上げていました。特に情報管理システムの立ち上げでは、サービス機能設計から画面設計、顧客開拓までサービスのローンチに至るまでの幅広い業務を実行し、良い経験をしました!
元々起業を目指す前提で様々な挑戦を行っており、私自身子供が生まれたタイミングや、事業をある程度引き継げる状況になったので、株式会社Cocottoの企業を決意しました。
何ごとも、まずはやってみる、そのうえで結果に対して改善していけばいいと考えています。ただ、どのような職場で働くかといった職場選びは重要です。私自身が大変な思いをしたからこそアドバイスできることもたくさん得られました。よりいっそう、その人にとっての理想をかなえてあげたいという気持ちが強まったかもしれません。
第二新卒の転職サポートを中心におこなっています。社名の「Cocotto」は、個人個人の音に耳を傾ける・寄り添うといった意味を込めてつけました。ビジョンは「Make Best Work」。その人が最高の仕事をするための支援をしたいという想いがあります。
それに加え「多くの、新しい、キッカケを!寄り添い、ともに創る」というミッションを実現させるために日々取り組んでいます。そのためには企業と人が、ベストなマッチングで繋がるのが重要で、そのきっかけづくりを弊社がサポートしていきたいですね。
今後の事業展開として、人材紹介に固執せず、人と企業の出会いの場を作るサービスなどを考えています。主役はあくまでも人と企業で、決めるのは私たちではありません。私たちにできることは、最高なマッチングをお膳立てすることだと考えています。
初回面談では、自己理解と強みの理解を言語化できるようお手伝いします。実は、自分の強みがわかっていない人の方が多いんですよね。今までの人生のエピソードや大切にしている価値観などをしっかり聞きだします。
強み・市場ニーズ・価値観が重なる部分を見つけられたら、それがその人にとっての天職となる可能性が高いですから。面談の最後には、求職者の強みを私のアウトプットとして提出させて頂いています。
具体的には「○○さんの強みは、○○の経験による○○ですよね」といった感じで、その人の価値観をきちんと言語化します。言語化して、お互い合意することで職選びに進めば、ほぼ失敗はありません。
その代わり面談回数は多め。10回くらいする人もいます。大手は30分の電話リサーチくらいですよね。うちで面談した方は、納得感が深いから離職もしない。離職率3%といった数字でも証明できています。
インセンティブの上限を20%まで設けています。そのおかげで2年目でも年収800万円超える社員もいるんですよ。成果を上げれば、それに見合った還元をしたいと考えているため、業界の中でも高いインセンティブ基準にしています。
今のメンバーは創業メンバーです。ついてきてくれたメンバーには稼いでほしいし、稼がせる責任があると思っています。それぞれ家族を守れるだけの給与は出したいので、しっかり還元できる基準を設定しました。
基本ルールブックを作成しているので、未経験の人でも大丈夫です。業務面以外にも、自分たちの雰囲気や発信が企業風土になると考えているので、基本的な言葉遣いや考え方なども記載されています。プロとしての意識をもって仕事ができるよう、なるべくルールを言語化しているんですよね。ベンチャーですが「とりあえずやってこい」じゃないので安心してください。
それに評価制度やKPIも明確にしています。半年に1回評価シートを作成し、賞与や給与の規定も開示。頑張るためには明確な目標設定が重要ですから。
一方でベンチャーらしい側面もあります。成功事例のシェアをする会を作りスキルアップしたいとメンバーから申し出があったのですぐに採用。初回面談の質を担保したいとの申し出に対しても、月1回のロープレ勉強会として実現させています。一緒に会社を大きくしていこうといった良い雰囲気があるのが嬉しいですね。
ほかには「お祝い飯制度」というのがあり、担当と就職が決まった求職者とのお祝いの飲み会を設けています。その食事代はもちろん会社が負担しています。
私が無給で働くなど、過酷な経験をした分、メンバーにはいい環境で働いてほしいと思っています。できる限りのことはしてあげたいという気持ちから、基本的な福利厚生は揃えています。例えば、年間休日は125日、男女ともに産休と育休を取得できる、社宅制度あり、残業代全額支給、ダイバーシティ制度(子育てや家族の状況に応じて勤務時間や日数の調整が可能)など、基本的な制度は整えております。
そして、まだまだこだわっていきたいと考えており、今年も新たにふたつの制度が加わりました。ひとつが生理休暇。休暇とまでいかない場合でも在宅での出社でもOKにしています。もうひとつが「はぐくみ基金」。これは退職金の個人積立のようなものです。こういった制度の改善は、今後も積極的に取り組んでいきたいですね。
パパキャリというメディアを作っています。これは働くパパに役立つ情報満載のメディアです。もちろん夫婦で見ていただいても役立つ内容ですよ。
ジュンク堂書店とのコラボでの絵本紹介をはじめ、みゆママさんの子育て相談室やパパが働くライフワークバランス、子育て支援の企業の紹介など盛りだくさんです。いろいろな価値観に寄り添っていきたいと考えての立ち上げました。
難波→淀屋橋→京橋と、今の事務所は3カ所目です。最初はシェアオフィスでしたが、このたび単独オフィスへと引越しました。弊社でも「Make Best Work」の実現のために、集中できる環境づくりを心がけています。
採用も積極的に取り組んでいて、今後一緒に会社を作っていけるメンバーを求めています。新規事業も立ち上げるので、育ったメンバーには責任者的な立場をどんどん任せていきたい。大きくなれば子会社化も考えており、その代表に抜擢されるメンバーも出てくる予定です。
小さい組織だからこそ、私がいなければ動けないような組織にはしたくないと考えています。それぞれの役割を果たしつつ力を発揮できるよう、上下の感覚は持たず能動的に動けるのが理想です。
人材紹介業ですから、明るくてお節介な人が良いでしょう。あとはベンチャーならではの変化を楽しめる人。いちから会社を作り上げているところなので、挑戦を楽しめる人なら最高です。とは言うものの、しっかりした評価システムや福利厚生など大手っぽさもある会社なので、安心できる環境でめいいっぱい挑戦して欲しいですね。