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誰もが自由に表現したい世界を守りたい GeekOut創業ストーリー

GeekOutではRobloxプラットフォーム上で日本のコンテンツパブリッシングを行っています。
今回はGeekOutの創業ストーリーを代表の田中のインタビューを通してみなさまにお届けいたします。


大学から大学院へ…キャリアの出発点

大学では哲学・倫理学を学んでいました。人生の意味や目的を探ることに傾倒し、研究者や大学教授を志して大学院に進んだはいいものの、周りの同期生や教授とのやり取りの中で、この道は自分に合わないことに気づきました。
というのも哲学を学ぶ上で「人間はどう生きて、どう死んでいくのか」を考えることがあったんですが、研究者として1人で問いを突き詰めていく人生より、仕事を通じて誰かに感謝されたり、成長を感じられることの方が重要だと思ったんですね。そこを言語化していくと「自分がいたから引き起こされた変化」こそが自分の人生に意味を与えるのではないか、と考えるようになりました。

そのような思いから就職先を探す中で着目したのが、インターネットメディアと広告の課題を解決することでした。

昔から2ちゃんねるやブログなどのWebメディアが好きなんですが、私たちがそれを無料で見れているのは、主に広告のおかげですよね。でも当時からステマなどが問題視され広告はウザいもの、というような価値観が蔓延っていました。広告は、無料で楽しめるネットを維持していくための血液のようなものなんです。もし広告が邪魔で不快なものであり続けたら、インターネットユーザーは広告を無視するようになります。そうすると広告という血流が止まり、やがてはメディア事業が衰退し、誰もが気軽に無料でインターネットコンテンツを楽しむことが難しくなってしまうでしょう。
このネット広告業界の課題を解決したいと考えて、ネット広告配信プラットフォーム事業をしている会社に就職をすることにしました。実は院に在学中にネット広告のあり方に関する論文を書いてブログに載せてたんですが、業界の中で少し話題となっていたらしく、面接で褒めていただくこともあったので嬉しかったですね。


大手から外資へ ネット広告業界の翳り

新卒で大手ネットインフラ企業の広告部門に入社しました。最初は広告の仕入れ営業だったのですが、そこで高めた広告配信の仕組みやマネタイズ、システムなどの知識を持ってプロダクトの開発企画の部署も経験しました。そこで海外のトレンドに対して日本のマーケットのギャップに気づき、最先端に触れてもっといろいろなことを試してみたい、そんな思いで外資の広告会社に転職をしました。
転職先はアメリカの本社をはじめ世界中に拠点を構える広告会社で、最新の技術に触れながら仕事をすることができていました。

しかしとある時から、ネット広告業界全体が負のループに陥り始めたんです。

問題は広告在庫の供給過剰でした。Webメディアのビジネスモデルが注目され、誰でも簡単にサイトを立ち上げられるようになると、多くの広告枠が生まれました。これにより、広告在庫は需要を大幅に上回り、広告単価は下がり続けます。メディアは収益確保のために広告枠を増やしましたが、供給過剰のためさらに広告単価が下落し、どんどんユーザー体験が悪化しました。その結果、残念ながら多くのメディアが今も消滅していっています。
この状況を目の当たりにして、このまま広告業界に携わり続けるべきなのかと考えていました。

ちょうどその時、現在はGeekOutの親会社であるDASグループと一緒に仕事する機会があり、これまでの経歴や知見を生かして、新しいことができないか、と会話することが時々ありましたね。あの出会いがなければGeekOutはなかったと思います。

キャリアの原点に立ち返る

今後のキャリアを考える上で改めて自分の原点に立ち返ってみました。

そもそも私はメディアを持続可能にし、クリエイターに活動資金が回るビジネスを常に模索してきました。広告はその有力なビジネスモデルの一つであり、メディアやクリエイターを守る役割を果たしています。

過去の印刷技術や蒸気機関、最近ではiPhoneの登場など、産業や文化を大きく変えた不可逆的なイノベーションは、人々の心や記憶に強く刻まれますよね。私はそれらの発明家たちもとても尊敬し、同時に漫画家や小説家などのクリエイターたちのことも尊敬しています。
彼らは革新的なものを生み出す存在であり、私の人生のテーマである「自分がいたから引き起こされた変化」を体現しているからです。

メディアが衰退し、表現の場が失われると、発信したい人々の機会も奪われます。私のミッションは、誰もが自由に表現でき、その活動が報われる理想的なメディア環境を実現するために、メディア事業が収益を確保できる新しい仕組みを作ることだと再認識しました。

このような想いから、外資系を退職しGeekOutを設立しました。
その際、海外先端テック企業のJAPAC展開をプロデュースするDAS株式会社に、事業のサポートをお願いすることができグループに参画しました。

Robloxとの出会い

新しい事業をやるにあたって、Robloxというプラットフォームに出会い、これこそ私のミッションやビジョンを実現できる場所だと確信しました。多くのメタバースプラットフォームが中心となるコンテンツや世界観で交流するつくりになっている中で、Robloxはクリエイターが自由にコンテンツを作り出し、誰でも楽しめる純粋なプラットフォームです。

この特長が、Robloxを他のプラットフォームと一線を画し、多様なコンテンツが生まれる基盤としています。当時はユーザーの年齢層が低いという課題がありましたが、ソニックやハローキティなどの世界的なIPや、NIKEやVANSなどのファッションブランドの登場で、年齢層が広がりつつありました。

私はRobloxが世界中・全世代の人々の表現インフラとなるビジョンを実現するため、表現者となる個人や企業をサポートすることを事業の中核に据えることを決意しました。その第一歩として、世界でも人気の高い日本の人気IPのゲームを提供し、現在のユーザーだけでなく、これからRobloxを知る人々にも楽しんでもらえるよう、Roblox特化のコンテンツパブリッシング事業に取り組んでいます。

Roblox社も我々のビジョンと挑戦に共感してくれ、さまざまなサポートを受けながら、日本での事業開発を共に進めることができています。


この世界は、日本は、Robloxの普及でどうなっていくか

Robloxはインターネットみたいなもの。

今の人たちが楽しんでいるネット上のコンテンツはRobloxの中で「没入型」という新しいフォーマットで広がっているので、遠くない未来、今のLINEやInstagramのような存在になっていくんじゃないかと思っています。SNSアカウントを作って投稿するような形で、表現のひとつにRobloxも入ってきたとき、そこで世界の価値観を変えてしまうような、革新的なものを作る人がきっと出てくるでしょう。

そのような方をサポートしていくために、メディアとしてのRobloxが衰退しないように、ユーザーにとっては心地よく、企業にとっては意味のある広告・マーケティングコミュニケーションを容易にする仕組みをRobloxの上でつくり、独自のソリューションを展開していきたいと思っています。


これからどんな人に入社してほしいですか?

自分が起こせる変化にこだわることができる人、かな。今実際私たちは、かなり大きなことに挑戦しようとしているわけだけど、それって目の前にいる人たちに自分ができることをすることの積み重ねだと思います。物事を大きく捉えることも大事だけど、目の前のことも同じくらい大事にできるような人に魅力を感じますね。
また、自分が世の中や目の前の相手に対してポジティブな変化をもたらしたいという気持ちがある人と一緒に大きなことを成し遂げたいです!


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