「"2ヶ月前の自分には想像もできなかった"ことにも、自分から飛び込んで、形にできる。その自由も、ビジネスとして成立させる責任も、自分で選んだものなんです。 」
Commerce Business / Peihan
政府機関、台湾の韓国系エンタメプラットフォーム、米国系企業——「面白いかどうか」を軸に、新しいフィールドへ移ってきたPeihanさん。そんな彼女が2017年の入社以来、キャリアでいちばん長く在籍しているのが、CAPSULEです。今は登録者300万人を超える人気YouTuberのバディ(マネージャー)を務めながら、Commerce領域をリードしています。次々と新しい環境を選んできた彼女が、なぜこの会社を選び続けているのか。その理由と、「自由と責任(Freedom and Responsibility)」に共感する働き方について聞きました。
01|選ぶ基準は、いつも「面白いか」。武器は"伝える力"
Peihanさんのキャリアの出発点は、政府機関でした。PR・広告や座談会の運営を担当し、向き合う相手は官僚や公務員、時には地方の首長です。
「政府機関にいた頃は、首長に議会答弁のしかたをお教えすることもありました。議員からの質問に、どう答えるか。公文書で使う言葉も、日常とはまったくの別物なんです。」
相手によって、届く言葉はまるで変わる。"相手に合わせて伝える"という感覚は、この頃から自然と身についていったといいます。
次に移ったのは、台湾にある韓国系のエンタメプラットフォームを運営する会社。K-POP、K-ドラマ、K-ビューティ、そして台湾の暮らしやエンタメまで、記事コンテンツを自ら企画・制作し、観光や化粧品ブランドとも仕事をしました。官僚と向き合っていた彼女が、今度は"大衆"に向けて、届くコンテンツを発信する側へ。その後は、米国系企業も経験します。
「どの仕事も、根っこは"人とのコミュニケーション"でした。メディアを通じて、多くの人に何かを伝える。相手に届く方法を見つける——それが、私がずっと得意としてきたことなんです。」
そして、彼女がこれほど軽やかにフィールドを移ってきた背景には、もう一つの軸「面白いかどうか」があります。
「台湾系でも、アメリカ系でも、韓国系でも、日本系でも。中身が新しくて、同じことの繰り返しにならないか——そこが、私にとって一番大事なんです。」
新しいことへの挑戦は、学び直しの連続で、決して楽ではないといいます。それでも——
「できないことをやっている間は、"自分はまだまだだ"と感じます。でも、その過程で成長できるなら、やっぱり面白い。」
"YouTuber版アカデミー賞"とも呼ばれる台湾の祭典「走鐘獎」に、初参加したときの一枚。
02|YouTube黎明期。"新しさ"に惹かれて飛び込んだ
CAPSULEを知ったのは、2017年に開かれた、ある採用説明会でした。当時のオフィスは西門町。20〜30人ほどが集まり、スライドで会社と、代表・埴渕さんのビジョンを聞き、そのあとは社員と自由に歓談。フォームで応募し、後日面接へ——という流れだったといいます。
入社の決め手は、やはり「面白さ」でした。
「当時、台湾ではYouTubeはまだ黎明期。これは、未来のエンタメの大事な入り口になると感じたんです。環境も、やっていることも、何もかもが新しくて。すごく面白そうな場所だな、と。」
そうして飛び込んだCAPSULEで、彼女の役割は広がってきました。
「役職が上がるほど、仕事を一言で説明するのが、本当に難しくなるんですよ(笑)。」
それでも、ずっと変わらず担ってきた大きな柱があります。台湾の人気YouTuberのバディ(マネージャー)業務です。スケジュールの管理から、タイアップ対応まで、彼の活動にまつわることを幅広く引き受けています。
そこから、役割はぐっと広がります。部門の方向性を考え、企画を提案し、クライアントを開拓しながら、案件を前に進める。現在は特にCommerce領域——IP協業が中心です。代表の埴渕や他部署の管理職、チームメンバーと日々連携しながら、進めています。
では、これだけ多くの人と関わる日々のなかで、彼女がいちばんの喜びを感じるのは、どんな瞬間なのか。
「達成感は、自分がクレジットをもらうことじゃないんです。チームやメンバーが、望んでいたものを実現できたり、認められたりすること。特に、メンバーがプロジェクトを通して『自分にも、こんなことができるんだ』と気づく——その成長が、一番うれしいですね。」
Peihanさんがバディを務める神馬さん((38) 搞神馬 - YouTube )との、初めてのロケ撮影。
クリエイター対抗の龍舟(ドラゴンボート)大会を開催。龍舟は、太鼓に合わせて一斉に漕ぎ、速さを競う台湾・端午節の伝統行事。夏の風物詩を、CAPSULE流のお祭りに。
03|"順調すぎると、成長しない"。異動が生んだ、Commerceの原点
入社後、PeihanさんはCreator部門を立ち上げ、数字も順調でした。ところが代表の埴渕さんは、こう告げます。「うまくいっているなら、冒険で、別の部署に行ってみようよ。得意なことを続けても、成長しないし、つまらなくなるでしょう」。そうして彼女は、方向性がまだ何も決まっていない新しい部門に、挑むことになりました。
「クリエイターに、YouTubeの案件(タイアップ)や広告以外の収入をつくる」。示されたのは、その目標だけ。どうすればいいか尋ねても、返ってきたのは「分からないから、自分で決めて」。方向性は、まさに白紙だったといいます。
新しい部門も、すぐに成果が出たわけではありません。クリエイターグッズをいくつか形にしたものの、当時描いていたような事業には育てきれなかったといいます。
それでも彼女は、これを「ただの失敗」とは呼びません。
「あの部門こそ、いまのCommerceの前身だったんです。ただ、タイミングと成熟度が、まだ追いついていなかっただけで。」
そして、代表の意図にも気づいたといいます。
「目先の数字なら、得意なことを続けさせた方がいい。でも代表は、それより"人を育てる"ことを選んだ。そういう考え方なんだ、と腹落ちしました。」
04|「言うべきことは、言う」。それも、働くうえでの責任
CAPSULEに入って一番変わったことを尋ねると、返ってきたのは、"コミュニケーション"の話でした。
「もともと私は、プライベートでもネガティブなことや不満は、まず言いません。心の中で消化してしまうんです。」
変わったのは、"仕事には責任がある"と気づいてから。
「仕事は、私的な感情とは違う。嫌だから立ち去る、投げ出す、では済まない。メンバーにも、同僚にも、会社にも、責任がある。だから今は、『ここは良くないよ』と自分から伝えるのが、まったく怖くないんです。」
その姿勢を、彼女は"対事不対人"——人ではなく、事に向き合うこと、と表現します。
「相手を責めたいわけでも、怒っているわけでもありません。見ているのは、その人自身ではなく、"起きていること"のほう。ただ、いまの状況とその影響を、ちゃんと理解してほしいんです。気づいているのに言わずにいる——その方が不誠実。伝えることも、会社で働くうえでの責任のひとつだと思います。」
コミュニケーションには自信があった。それでも、日本人である代表・埴渕とのやり取りで、はっとさせられたことがあるといいます。
「初めて『で、答えは何?』と聞かれたとき。ちゃんと答えたつもりだったのに(笑)。自分の伝え方と、相手が求める"直接さ"には、こんなにギャップがあるんだ、と気づかされました。会社は、結論ファーストでスピードも速い。その効率的な対話に慣れるまでは、少し戸惑いましたね。」
05|「自由と責任」。そして、こんな人と働きたい
Peihanさんが最も共感するCAPSULEの理念は、「自由と責任(Freedom and Responsibility)」です。
「管理職になってからは、ほとんど人から仕事を振られることはありません。何をやるべきか、会社に何が役立つかを自分で見極めて、自分から提案する。『これ、いけそうだね』となれば、そのまま新しい部門を立ち上げて、自分たちで大きくしていく——そんな自由があります。」
けれど、その自由は責任と表裏一体だといいます。
「自由の裏には、本物の責任がある。財務も、法務も、チームづくりも、全部自分で背負う。リモートワークも同じで、時間や場所は自由に選べる代わりに、やるべきことは、きちんと自分でやりきる。時間の管理と、責任の管理が、すごく大事なんです。」——だからメンバーにも、自由を渡すと同時に、その先の責任まで考え抜くことを求めています。
では、どんな人がCAPSULEに向いているのか。
「大事なのは、"コミュニケーション力"と"適応力"の2つ。CAPSULEは変化が速くて、来月何をやるか本当に読めません。だからこそ、目的をちゃんと理解したうえで、自分から動ける人。部署をまたいだ協力も多いので、自分にできないことも、まず動いて、周りを巻き込んでいける人が向いていると思います。」
かつて世界最大級を誇ったゲームの祭典、米国「E3」を訪れたときの一枚。
06|"やってみたい"を、事業に変えていく
Peihanさんが語るCAPSULEならではの魅力は、"突拍子もないアイデアを、本当に形にできる"ことです。
「この会社で、"2ヶ月前の自分には想像もできなかった"ことを、たくさんやってきました。三原JAPANさんと世界一大きなタピオカ(珍珠奶茶)を作る企画でギネス世界記録に挑んだり、巨大なスライムを作ったり。アフリカの Coffin dance のミームとコラボしてTシャツを作ったり。」
グッズ製作の取り組みは、今のCommerce(ライセンス事業)の原点となった仕事です。方向性がなかったからこそ、「最近、何が流行ってる?」から発想し、権利元に直接メールして許可を取り、本当に実現させたといいます。
「IPの権利元に、いきなり連絡して"商品を一緒に作りませんか"と交渉する。ほかの会社では、なかなか難しいことだと思います。私たちの案件の多くは、社員一人ひとりの個人的な“好き”や“好奇心” から始まります。『このIPが好き』『これをみんなに見せたい』——という気持ちです。その想いと、会社の後押しがあって、初めて形になるんです。自分の"好き"を、そのままビジネスに変えられる——そんなチャンスが、ここにはあるんです。 」
アフリカ発「Coffin dance」ミームのご本人達が、CAPSULEでグッズ化したTシャツを着てくれた一枚。社員の"好き"から始まった企画が、"本家"にまで届いた瞬間。
(公式Facebook: https://www.facebook.com/CoffinDanceTaiwanOfficial/ )
ーあなたにとってCAPSULEとは?ー
「願いを口にすれば、"不可能"を"1%の可能性"に変えてくれる場所」
(可以許願,把不可能的事變成有1%可能性的地方)
じつは彼女は、3年後・5年後といった遠い目標を、あえて立てないといいます。「いま任されていることを、全力で、完璧にやりきる。それが会社への貢献につながればいい」。
Peihanさんの軸は、いつも「面白いかどうか」。ただ、その"面白い"を、面白いだけでは終わらせません。ビジネスとして成立させ、会社の成長につなげていく——新しさに飛び込む自由と、それを形にする責任。その両方を引き受けながら、彼女はいまも、CAPSULEの事業を前へと進めています。