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サーバコストのKPIの考え方について

こんにちは、andoです。
現在主に社内システムの導入・運用などを担当しております。どうぞよろしくお願いいたします。

オルトプラスでは様々なサービスを展開しておりますが、ことC2Cという意味で多くのお客様にご利用いただいているモバイルゲームの運用では、オンラインゲームという特性上サービス提供のために沢山のサーバが稼働しています。

主にAWSやデータホテル(NHN テコラス社提供)のサービスを利用しておりますが、アクセス数が多くなればなるほどサーバの量も増え、全体的なサーバコストも跳ね上がっていきます。

プロジェクトが増え、サーバコストも増えてくると、どのようにコストを管理し、また必要に応じて削減していくかも重要になっていきます。
本記事ではサーバコストを適正化するための指標をどのように考えているか一例をご紹介します。

ゲーム内通貨総量との割合

提供しているゲームごとにコストを区分できる場合、当該コストを購入または消費ベースのゲーム内通貨総量で割り、その比率をプロジェクトに共通の指標として考えます。

(KPI) = (サーバコスト) / (ゲーム内通貨総量)

この値が小さければ小さいほどゲーム内通貨総量に対するサーバのコスト効率がよく、逆に大きい場合は効率が悪いということになります。
ゲーム内通貨総量については、代わりに売上などより一般的な指標を採用することも考えられますが、社内で展開するための資料としてまたはプロジェクトごとの担当者が把握しやすい指標として集計・算出していることがあります。

MAUとの割合

「ゲーム内通貨総量との割合」はざっと見た場合の統一的な指標としてはよいのですが、よりコストという面でプロジェクト内の担当者に意識をしてもらうための指標としてはイベントなどの外部要因で変動が大きく乖離する可能性があります。
このため、売上との関連とコスト意識を持つという点でMAUで割った比率を指標として採用することがあります。
※MAUはMonthly Active Users の略称で、月あたりのアクティブユーザー数を示します。

(KPI) = (サーバコスト) / (MAU)

なお、一般的なソーシャルゲームの(月の)売上は以下のように定義されることが多いです。

(売上) = (MAU) * (課金率) * (ARPPU)

MAUでの割合を算出した値は言い換えれば、1アクティブユーザ当たりにかかるサーバコストとなり、実際に設計や実装など開発を行うプロジェクト内の担当者が売上やゲーム内仮想通貨の購入/消費量とはある程度切り離して考える指標になります。

コスト削減対応

上記のようなサーバコストの指標の基準値(目標値)を設定し、毎月集計・算出した上で、基準値を下回るプロジェクトに対してコスト削減対応を行っていくことで、PDCAサイクルを回していきます。

これらの指標は定点観測として運用時に定常的に観察することが必要ですが、ローンチ時直後や売上が伸びている時点では基準値との差を把握しつつも様子をみて、その後の安定期や下降期に入った段階で随時対応をしていくようなアプローチをとっています。

AWSは特にそうですがサーバコストは毎月変動していく一方で、サービスを提供し拡大していく上では常にコストが増えていくものですので、一定のコスト管理をして適正化することが重要になります。

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