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【#地方創生】入社して2カ月の新卒が、70日でグランピング施設を新規開業した話(約9,000文字あります......)

株式会社ダイブ地方創生事業グループ所属の福山です。

Wantedlyのカジュアル面談などで聞かれる質問が新規開業といっても、どの程度若いうちから、関わることが出来るのか……?というもの。

今回の記事では、2022年4月に地方創生事業グループに新卒で入社し、入社して2ヶ月で「ザランタン鹿沼(栃木県)の立ち上げを経験した佐藤のインタビューをお届けしたいと思います。


プロフィール紹介

■佐藤プロフィール

1999年生まれ・23歳・ダイブ1年目

新卒入社2ヶ月目でザランタン鹿沼の立ち上げを経験。入社して2年目になる2023年からは、ザランタン鹿沼の施設経営責任者を任されている。

ダイブの地方創生事業グループに入社した理由は、“どこにいても働けるような力を身につけたいと思ったから。” 100社近く受けた会社の中からダイブに決定した。

最近のマイブームは実家の豆柴。あまりにも可愛すぎるため、週一で群馬の実家に帰省している。

そもそも「ザランタン鹿沼」とは?


── そもそもザランタン鹿沼とは、どのような施設なのでしょうか?

「ザランタン鹿沼」は栃木県鹿沼市(宇都宮から1時間・東京から2時間の場所)にある、グランピング施設です。
2022年7月に立ち上げたばかりの新規施設で、ダイブが、施設の経営から運営まで一気通貫で担っています。

(▲2022年7月時点の「ザランタン鹿沼」)


── 佐藤さんはザランタン鹿沼の立ち上げから経営、現在では運営も行っているということでしたが、何かしら経営や開業の経験などはあったのでしょうか?


いえ……全くのはじめてでした。

にもかかわらず、ザランタン鹿沼の立ち上げはかなりのタイトスケジュールで……

例えばこちらの写真。
実は、この山積みの段ボール、プレオープン2週間前の写真なんです……笑

しかも、ここはお客様も使用予定の共有スペースだったため、2週間でこの段ボールの中身を組み立て、お客様が使用できる空間にしなければなりませんでした。

今だから笑って言えますが、当時はかなり切羽詰まった状況でした。



── 確かにかなりタイトなスケジュール感ですね……しかも佐藤さんは2022年入社の新卒...。未経験からのスタートという事でしたが、開業作業ではどのようなことを行っていたのでしょうか?


大きく分けると5つです。

一つ目は、「テント平面図作成」
二つ目は、「内装の商談」
三つ目は、「食事メニューの作成・業者選定」
四つ目は、「GLAMPICKS記事作成・公式LINEのUXデザイン」
五つ目は、「看板DIY」です。

◆立ち上げ前

01.「テントをどこにどう置くか」

── 詳しくお話を伺っていきたいと思います。
まず、一つ目に挙げられたテント平面図作成について教えていただけますか?


部長の増田から「この元テニスコート2面に、12個テント建てたいから、平面図考えといてね!」と、いきなり任されて……笑

(▲実際の初期の鹿沼の画像・12個のテントを建てる前はただの砂利地だった)

ただ、これは決して増田が鬼部長というわけではなくて...笑
ダイブは、元々そういった社風がある会社なんですよね。

Valueにも「フルスイングな挑戦を讃え合おう」「面白がり屋になろう」とあるように、新卒からでも、とにかく色々な仕事を振ってもらえる環境だと感じます。社員もそういったValueに共感して入社してくる方が多いです。

実際に、私も「“はじめて”に挑戦すること」が元から好きな性格だったので、不安よりも楽しみの方が大きかったです。

こんなにも大きなプロジェクトで、「自分のアイデアを形に出来る作業」が新卒から経験できるのはありがたい...!と、結構楽しくやっていました。


──「“はじめて”に挑戦することがすき」「アイデアを形にすることがたのしい」という考え方はとっても素敵ですね...!確かに、ダイブにはそういった考え方を持っている人が多いと感じます。
テント平面図作成について、佐藤さんは主にどのような事をされていたのでしょうか……?


「どのようにテントを配置するか」を決めるだけの作業に聞こえますが、本当にすべてを一から決める必要があって...

例えば、テニスコート2面とはいっても、上・下と、階段に沿って敷地が分かれているので、「どの敷地に、どんな割合で、どれくらいの数のテントを置くのか」「テントの向きはどうするのか」などなど……

とにかく試行錯誤を繰り返しました。

(▲平面図の作成・測量も、何から何まではじめての経験)

(▲最初は本当に何もない土地だった)

具体的には、中央をあけておくと、アクティビティもしやすいと考え、中央はあけることが決定。

実際に測量を行った後、割合的に上と下を均等にしたいと考え、4:8の割合でテントを建てることにしました。若干下の4テントサイトの方が広めの設定ではありますが、7:5だとちょっと5がきつすぎるよな...とか。

上9:下3で、3の方を、プライベート客室として高めの値段設定で売りだす等の施策も考えましたが、上を9にすると、あまりにも狭すぎるな.....とか。

全客室同じくらいの面積にするか、遠いテントエリアの値段設定はどうするか、などたくさんのことを考えながら、本当に試行錯誤を繰り返していました。

他には、車が進入しやすいようにテントの向きを配置したり、隣のテントとの距離・音はどの程度聞こえるかなど、色々な問題を想定したりして、平面図を作成しました。

(▲2022年10月の鹿沼)

微調整を繰り返して、実際にテントエリアが出来上がった時は、「本当に自分が創り上げたんだなあ......」と、感動以上のものはありませんでした。

ただ、当時は感傷に浸っている暇もないまま、すぐに次のタスクに取り組んでいました笑


02.「内装の商談」

── 本当にタイトなスケジュール感だったことが伝わります。
二つ目に挙げられた「内装の商談」ですが、何かしら商談の経験などはあったのでしょうか?


いえ、こちらも全くのはじめてだったので、本当に緊張しました。それこそ、この内装の商談を行ったのは5月。2ヶ月前まではただの大学生だったので。

ただ、内装の商談に限らず、商談の企画書や空間デザインを考える経験は、必ず自分の力になると思い、頑張りました。


──「内装の商談ですが、佐藤さんは主にどのような事をされていたのでしょうか?


共有スペースの内装をどのようにするか、インスタグラマーの方と一緒に話し合いました。

まずは空間のイメージを提出。「将来的にどのようなスペースにしたいかの構想」を話し合ったり、

平面図や物の配置を考えたり、「こういう人がターゲットだから、色はこっちのほうがいいんじゃないか?」とか「この配置だと少し狭くなってしまうかもしれないから、こう置いた方がいいかもしれない」とか。

プロの方の意見をもらいながら、認識のすり合わせを行いました。

(▲現在の共有スペースの写真・地方創生事業グループのオフサイトミーティング時にも使用された)


── 実際に、「商談→作業→完成」の流れを経て、何かしら感情に変化はありましたか?


最初は「THE 食堂!」だったので、床にタイルシートを貼ってみたり、天井の色を変えたり、置いている家具を変えたり......

出来ることをとにかく一つ一つこなしていって、イケてるカフェスペースに変わった時には本当に感動しました!

元々、現地で働いていた方々もすごく驚いていて、その姿を見て、こちらまで嬉しくなりましたね。


03.「食事メニューの作成・業者選定」

── 続いて、三つ目に挙げられた「食事メニュ-の作成・業者選定」について教えていただけますか?


新卒から、店舗立ち上げで重要であるメニュー作成や原価計算、食器の選定などに携わることができました。

鹿沼は、料理人の方にメニュー作成を依頼しているので、メニュー自体を作成したというよりは、そのメニューをスタッフさんが作れるようマニュアル程度まで落とし込み、どれだけの量を使うか、何の食材を使用するかなど、業者選定を含めた試作を行いました。

(▲実際の試作の様子・感想)

(▲業者選定だけでなく、どのような食材ならば用意しやすいのか・開業時点から運営後の目線が求められた)

(▲改良を重ねた、現在の鹿沼の食事メニュー)

結果的に、今では鹿沼の食事評価は、顧客満足度(8.9)と高めです。
また、お客様からの口コミでも、「おいしい」「量的にも十分」というお言葉をいただいて、とても嬉しかったです。

(▲鹿沼の食事に対する評価)


04.「GLAMPICKS記事作成・公式LINE UXデザインの作成」

── 四つ目に挙げられたGLAMPICKS記事作成・公式LINE UXデザインの作成ですが、WEB業務に携わった経験はあったのでしょうか?


WEBの業務は、ダイブ内定後にインターンをしていたこともあり、少しだけ経験がありました。

公式サイトは「施設の顔」。それ次第でお客様が興味を持ってくれるかどうかが決まるので、かなり責任を感じました。

── 具体的には、どのような事を行ったのでしょうか......?


弊社が持っている「GLAMPICKS」というサイトで、【関東】2023年最新/コスパ最高のグランピング施設17選!(2023年1月現在:180万PV)という記事を書き、そこにザランタン鹿沼を掲載したり、CANVAというサイトを使って、公式LINEのリッチメニューデザインの作成を行ったりしました。

(▲実際の記事)

サイト作成にあたって、自分たちで文章や写真を用意する必要があったので、他の人気施設の公式サイトを見て勉強しました。

また、公式LINEのデザインについても、どのようなデザインが、お客様にとってより良く使いやすいのか、試行錯誤しながら行いました。

(▲実際の公式LINEのデザイン・自分たちが使いやすいと思ったサイトを参考にした)

05.「看板DIY」

── 五つ目に挙げられた看板DIYですが、この仕事はどういった業務だったのでしょうか?

そうですね...私はDIYなどの作業をあまり行ったことがなく、「DIYを行った経験」で出てくると言ったら、小学生の時の図工レベルで……笑

ただ、看板DIYに関しては、渡された作業ではなく、自分の案で実行しようと決めていたので、とにかく頑張って取り組もうと。

立ち上げ作業中は施設に通って作業をしていたのですが、施設までの道中が分かりづらいなと感じていて……

実際にお客様がいらっしゃる時に、迷う可能性が高かったので、自分で提案して作成しました。


── 素晴らしい!ご自身で課題を見つけて改善されたんですね。具体的には、どのような事を行っていたのでしょうか?


デザイン案を考えたり、どういうふうに作ってもらうか等の指示出しを行ったりしました。

(▲初期は施設の場所もわかりづらかった)

この仕事は、自分たちでお客様の課題が何なのかを見つけて、改善していく仕事だと考えているので、自分で提案して、実際に課題が解決された時はうれしかったですね。

(▲現在は看板が作成され、場所も一目で分かりやすいよう改善された)


◆立ち上げ後

── これまで、立ち上げのお話を中心にお聞きしていましたが、立ち上げ→運営への以降は、どのように感じましたか?


そうですね......
わたし自身は、立ち上げ前よりも、立ち上げ後の運営面の方が、大変だと感じることが多かったです。


── 立ち上げ前よりも、立ち上げ後の方がきついとは、想像していなかったです...。具体的にどのようなことが大変だと感じましたか?


特に大変だったのは、2つです。

まず1つ目が、発注の仕組み化が出来上がっていなかったこと。

ザランタン鹿沼は上記の通り、食事を自分たちで調理している関係から、食材の発注も自分たちで行っています。

(▲食材数も多かった鹿沼の食事メニュー)

ただ、運営初期はどれくらいの量を頼むのが適切なのか分からず、食材ロスが多くあったり、逆に直前予約が多い日には、多めに発注していても足りなくなり、スーパーまで買い出しに行ったり......

立ち上げたばかりの新規施設だからこそ、最初は発注の適正値が分からずに苦しみました......

その課題を解決するために、発注表を作成し、スタッフさんに個数を計測していただくことに。今では、5分で発注が終わるようシステム化する事が出来ました。

まだ開発段階ですが、1人あたりの分量や客数、ストック分や現在個数も考慮して、計算してくれる発注システムも構築中です!

2つ目は、慣れていない中で、効率的なオペレーションを確立できていなかったこと。

ザランタン鹿沼は満室だと18組埋まります。

私はダイブに内定が決まった後、ザランタンあば村という岡山県にある施設に、インターンに行ったことがあったのですが、その時は11月という閑散期だった事もあり、お客様は多くても8組ほど...

その経験を元にオペレーションを確立したのですが、鹿沼は満室だと18組と、あば村の経験とはかなり数が異なっていて......

最初はみんな不慣れであるにもかかわらず、チェックイン開始時間に、どの業務をどの人が担当するのオペレ―ションのマニュアルが全く確立出来ていない状態で……
そのため、受付前でお客様が混み合い、ご迷惑をおかけすることも多くなっていました。

(▲鹿沼での人気アクティビティ・テントサウナの写真)

また、食事についても、アヒージョなどの仕込みが必要なものは、お渡し時間に間に合わなかったり、ベッドメイクの時間なども課題に挙がっていました。

これらの課題を解決するために、「スタッフさんのモチベ―ション維持のために、目標設定を細かく設けること」を決定。

直近で言うと、「テントのベッドメイキングを1テント20分で終わらせる」という目標を掲げました。

今では、目標を達成したスタッフさんが嬉しそうに、達成したことを伝えてくれるように...!

(▲鹿沼のベッドメイク・満室時は18室のベッドメイクを毎日行っていた。)

実際に、達成できた時には、しっかり褒めてあげることや感謝の気持ちを伝えることを心がけています。

また、目標になかなか到達できないスタッフさんも、練習と題して、空いた時間に自主的にメイキングしてくれるようになりました。



今後、ダイブで何をやりたいのか


── 佐藤さんが「今後ダイブでやりたいことや、ダイブにいる間に取り組みたいこと」をおしえてください。


そうですね…...一番直近で取り組みたいことは「簿記の勉強」です。

大学で簿記講座など少しはかじったのですが、結構前のことで忘れてしまっている部分も多くて......

ただ、施設経営をする上で数字(お金)は重要な部分だなと強く感じています。

どこに課題があって何をするべきかも、数字を読むことで事実として捉える事が出来るし、感覚的な経営に頼ることなく、自分の施設をより客観的に見る事が出来るようになるなと。

そのため今は閑散期に入ったら、簿記の勉強をしたいなと考えています。

他でやりたいことで言うと、自治体との関係づくり・契約関係ですかね。1年目はあくまで責任者ではなく、社員として、副責任者のような位置づけだったため、自治体との関係づくり・契約関係、大きなプロジェクトなど、今よりも市とさらに関われるような「地方創生!」を強く感じる仕事をやっていきたいです。


── 流石です……自分に不足している部分を、客観的に見つめ、優先順位をつけて改善していこうとする姿勢が、とても素敵だなといつも感じています。

── 来年は責任者2年目ということですが、ザランタン鹿沼を今後どのような施設にしていきたいですか?


2023年は、メインのターゲット層である「30代向けの大人リッチなディープな雰囲気」づくりのために、もう少し改善していければと思います。

今後どのような人になっていきたいですか?


── 今後「このような人になっていきたい」などの、将来像はありますか?


どこに居ても働けるような力を身につけたいです。

上記の数字を読む力などもそうですし、「家だろうと海外だろうと、どこにいても働けるような力をつけたい」ということは就活生の時から変わっていないです。

就活の時、新卒から裁量権が大きく、色々な事が学べて最適だなと考え入社したダイブですが、そこの部分は入社してからもあまりギャップはありません。

また、どの施設の責任者の方もすごいなと思うのが「スタッフさんのまとめ方」です。スタッフさんの中には、今までの自分とは価値観の前提条件が異なる方々もいるし、そういった中で同じ方向に矢印を向け、まとめあげられるのはすごいなと感じています。

また、鹿沼は来年公募もあって、大事な一年間になると思うので、地域の人々との交流なども頑張っていきたいなと思っています。

まとめ

以上、

「入社して2年目の新卒が、70日でグランピング施設を新規開業した話」について書かせていただきました。

長文お読みいただき、ありがとうございました。

ザランタン鹿沼は、開業後わずか8ヶ月間で、5,000名以上のお客様にご宿泊していただきました。

より多くのお客様に、「ザランタン鹿沼」をご愛顧いただけるよう、これからも素敵なひとときをご提供いたします。

そして!

仲間を募集しております。

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もし本記事を通して、さらに株式会社ダイブ、またはグランピング事業に興味を持ってくださった方は、会社のブックマークや「話を聞きに行きたい」を押していただけると幸いです。

また、通年で新卒採用も行っております。

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