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創業ストーリー | 大手アパレル企業デザイナーからウエディングドレスデザイナーに転向した理由とは

現在は国内でも数少ない、ブライダル衣裳専門のオリジナルブランドを展開する株式会社epic。代表取締役兼デザイナーを務める横畑早苗が、ブランド設立当初のお話をお伝えします。

2005年国際基督教大学を卒業後、一念発起して服飾専門学校であるESMOD JAPON TOKYOに入学しました。2008年株式会社ユニクロに入社、ウィメンズカットソー部門のデザイナーを務め、2010年に退社。退職後、独立してレディースカジュアルブランド「アトリエ ナエ」を設立しました。

カジュアルレディースブランドを設立し、様々な展示会に出店して全国のセレクトショップへ営業をかけ続けても売れない状態が1年以上続きました。その間、展示会のためのサンプル製作費・出店費用等が嵩み続け、これ以上続けていても、作るものが誰にも受け入れられない悔しい気持ちよりも、あらゆる面で家族や周囲に迷惑をかけると思い、今後の展開を苦悩していました。

そんなとき、当時、ドレスを一切作ったことがなかった私に、知人からウエディングドレス製作の依頼が突然舞い込みました。

それまで作ってきたカジュアル服とは、デザインもパターンも考え方も何もかもが違うため、手探りで、花嫁さまの性格・お好み・どんなお式にしたいかたくさんお話をお伺いし、彼女の骨格に合わせて13回の仮縫いを経て、初めての1着は出来上がりました。

そうして迎えた、初めてのお客様の結婚式。

お式当日、会場に直接ドレスを持参し、着付けをして控え室で待っていました。

いよいよお式が始まり、お二人がご入場されると同時に控え室まで響いてきた、参列の方々からの「可愛い!!」の歓声。そして、中座で控え室に戻って来られた時の、ご新婦さまの見たことがないほど美しく晴れやかなお顔と存在感溢れるお姿。

あの日のあの二つの瞬間、私は初めて、着てくださる方が気に入ったお召し物で一層輝き、周りの方々も喜んでくださるという場を目の当たりにし、それまで経験したことがないほどのつくり手としての幸せと洋服のちからを感じました。

この日のことが、すべての原動力となり、独立から丸2年後、最後の賭けに出ようと思い、独立3年目を迎える手前でカジュアルレディースブランドは撤退、2013年1月、ウエディングドレスブランドへと完全に転向し、今10年目を迎えています。

大好きな1着を身に纏うことで、人は自信を持って心安らかにその1日を過ごすことができる。
1着ずつ、着る女性の性格・好み・骨格・シチュエーションを想定しておつくりしたドレスは、お召しになる花嫁さまの大好きと大切なことと合わさり、その方だけのドレスとして完成する。そしてそのお姿は、時が経ても色褪せることはない。

人生の大切な1日を、心からのご満足とともに、その人らしくお過ごしいただきたいという想いで、ドレスをおつくりしています。

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