自治体とともに、住民に愛される行政サービスをつくるBot Expressのパートナーサクセスマネージャー(以下、PSM)。PSMは、パートナー自治体が目指す姿や抱えている課題を理解し、GovTech Expressを活用した行政サービスの企画・実装から、住民への提供、利用拡大までをリードする役割です。
今回話を聞いたのは、Sansanでカスタマーサクセスを経験し2025年8月に入社した岩田と、東京都庁と公共分野のコンサルティング会社を経て2025年11月に入社した佐藤。
自治体の内側を知る佐藤と、民間企業のプロジェクトを支援してきた岩田は、これまでの経験をどのように活かし、何を学び直しながら仕事の幅を広げてきたのでしょうか。
パートナーサクセス部長の乾が、Bot Expressへの入社理由、前職経験が活きた場面、入社後に任された仕事、Bot Expressで得られる成長機会について聞きました。
目次
プロフィール

株式会社Bot Express パートナーサクセスマネージャー 岩田 祐介
関東の私鉄である京王鉄道に入社後、グループ会社含めたシステム導入のプロジェクトマネジメント業務を経験。その後、Sansanにて経理DXプロダクトのカスタマーサクセス職を経て、Bot Expressのミッションに共感し、2025年8月から現職。自治体、住民双方の自由なライフワーク時間を創出することに貢献したい。

株式会社Bot Express シニアパートナーサクセスマネージャー 佐藤圭一
東京都庁にて港湾行政、都市外交、秘書、他自治体との調整業務などを経験。その後、日系コンサルティングファームにて自治体のDX推進などを支援。Bot Expressのミッションに共感し、2025年11月から現職。住民・自治体職員双方にとって、便利で優しい行政サービスが当たり前な社会の実現を目指している。

株式会社Bot Express パートナーサクセス部長 乾 友輔
リクルート、LINE Fukuoka、ROUTE06にて事業企画・プロダクトマネージャーとして従事。「日本の行政サービスのデファクトスタンダードを塗り替える」というミッションに惹かれ、2025年4月よりBot Expressに参画。パートナー自治体とともに、最高の住民サービス提供のあり方を考え、実装まで伴走している。
対談動画
1. 都庁とSansanから転職。子育てを機に感じた行政手続きの不便さ
乾:
2人のこれまでのキャリアと、Bot Expressに入社した理由を教えてください。
佐藤:
新卒で東京都庁に入庁し、その後は民間のコンサルティング会社で働いていました。コンサルティング会社でも主なお客様は自治体だったため、これまで一貫して自治体や公共分野に関わってきました。
Bot Expressを知ったきっかけは、Bot ExpressのCMです。ある夫婦が妊娠してから子どもが生まれるまでを描いた内容で、その中に行政手続きの不便さを表現した場面がありました。当時、私自身も子どもが生まれるタイミングで、さまざまな行政手続きを経験していました。「もっと便利にできるのではないか」と実生活の中で感じていた時に動画を見て、自分の経験を活かしてできることがあるかもしれないと思ったことが、入社を考えたきっかけです。これまでと同じように自治体に関わりながら、今度は住民が直接利用するサービスをつくる側に立ちたいと考え、Bot Expressへの入社を決めました。
岩田:
前職はSaaS企業のSansanで、カスタマーサクセスを担当していました。最初は中小規模の企業を担当し、その後はエンタープライズ領域のお客様に対する導入支援や、プロジェクトの立ち上げを経験しました。プロダクトを通じてお客様の課題を改善し、サクセスを生み出していく仕事には、大きな面白さを感じていました。
ただ、前職のプロダクトは特定の業務領域に特化していたため、次はもう少し広い分野に価値を届けたいと考えるようになりました。私もちょうど子どもが生まれ、行政手続きを利用する機会が増えていた時期でした。行政サービスを改善することで、自治体だけでなく、その先にいる多くの住民に価値を届けられる仕事があると知ったことは、大きな発見でした。
Bot Expressのミッションと、LINEという日常的なツールを入口に行政サービスを変えていくアプローチは、とても具体的で分かりやすいものでした。ここでなら、自治体と、その先にいる住民に対して、自分が本当に届けたいと思える価値を提供できる。そう感じて入社しました。

2. 入社後のギャップ。自治体との距離の近さと仕事のスケール
乾:
実際に入社してみて、入社前に期待していた通りだったことや、逆にギャップを感じたことがあれば教えてください。
岩田:
入社理由としてお話しした、住民サービスに価値を届けるという点には、まったくギャップがありませんでした。一緒に働くメンバーも、同じミッションに向かって仕事をしています。実際の行政手続きでも、住民にとってなじみのあるLINEを使うことで、使いやすいサービスを提供できています。自治体の方からも、住民に価値を届けられているという手応えを感じます。そこは、入社前に想像していた通りでした。
佐藤:
自治体を支援しながら、その先にいる住民にサービスを届けるという点では、入社前に想像していたこととの大きなギャップはありませんでした。
良い意味でのギャップは、自治体との距離の近さです。Bot Expressは民間企業なので、入社前は、事業者と自治体という立場の違いから、多少の壁があるのではないかと想像していました。実際に働いてみると、思っていた以上に自治体の方との距離が近く、一つのチームのような形で仕事をしています。ここまで自治体の中に入り込み、一緒に仕事をさせていただけるのだという点は、良い意味で想像と違いました。
乾:
岩田さんは、入社前に期待していた仕事の幅広さという点ではいかがですか。
岩田:
期待していた通りだったと思います。現在、既存のシステムからGovTech Expressへのリプレイスを進めている自治体を担当しています。人口は十数万人で、対象となる施設の利用件数も年間約5万件あります。前職でエンタープライズ規模のお客様を担当していた時にも、経験したことがない規模です。自分にとってストレッチになる仕事をしたいと考えていたので、その点でも期待していた通りでした。

東京都内自治体で、職員向けDX勉強会にて講師をつとめる岩田
3. 前職の方法をそのまま持ち込まない。入社後に必要だった学び直し
乾:
入社してみて、前職で培った経験をそのまま使うのではなく、アンラーニングしたことや、新たに学ぶ必要があったことはありますか。佐藤さんはいかがでしょうか。
佐藤:
これまで働いていた都庁も、前職の民間企業も比較的大きな組織でした。働き方としては、上司に指示を仰ぐ場面が多かったと思います。Bot Expressでは、一人ひとりの裁量が大きく、自分で考えて、判断していくことが求められます。それはメリットでもありますが、その分、責任も大きくなります。「自分で決める」「自分で考える」というマインドセットは、これまでの働き方から変える必要がありました。自分の仕事の進め方を見直しながら、取り組んでいるところです。
岩田:
二つあります。一つ目は、一般的な民間企業と自治体では、組織内のルールや手続きが異なることです。自治体には、庁内のルールや手続きがあり、その背景には条例などの考え方もあります。前職で経験した調整の進め方を、そのまま自治体に持ち込んではいけないと感じました。そこは、入社後に学び直した部分です。
二つ目は、プロダクトの特性です。前職のプロダクトは、かなりパッケージ化されていて、導入時に取り組むことがある程度決まっており、それを着実に進めていく仕事でした。GovTech Expressは、柔軟性が非常に高く、さまざまな要望に応えられます。対応できる業務の範囲も広いです。できることが多いからこそ、パートナーにどのように使いこなしていただくかを考える必要があります。
前職では「このプロダクトでできることはここまでです」とお伝えする場面が多くありました。GovTech Expressでは、「これもできるが、本当にそこまで取り組むべきか」ということまで含め、さまざまな選択肢を考えます。そのため、前職の進め方をそのまま持ち込むのではなく、改めて考え方を変える必要がありました。
4. 都庁の庁内調整とSansanのカスタマーサクセス。PSMに活きる前職経験
乾:
仕事の進め方を変える必要があったというお話がありましたが、逆に、前職で培った経験が現在の仕事に活きていると感じることはありますか。まず岩田さんからお願いします。
岩田:
プロダクトの性質や調整の進め方は前職と異なりますが、パートナーをリードし、導いていく経験は活きていると思います。新しいシステムの導入は、パートナーにとって大きなプロジェクトです。不安も大きいと思います。その中で、「私がきちんとマネジメントしています」と感じてもらえる安心感をつくることが大切です。
また、新しい領域へ進むことには、変化への怖さもあります。そこに対して、過度に恐れなくても大丈夫だと伝えながら導いていく。パートナーをリードすることと、安心して進められる状態をつくること。この二つは自分の持ち味でもあり、前職の経験が活きている部分だと思います。

佐藤:
私は都庁で働き、その後も公共分野を対象とした民間企業で働いてきました。自治体には独特の文化や慣習があります。公務員の方がどのようなことを考え、何を気にするのかを理解できる点は、現在の仕事でも強みとして活かせています。現在やり取りをしている自治体の担当者の方も、庁内でGovTech Expressの活用をどのように広げていくかという点で、調整に苦労されていることがあります。そのような時に、「こういう進め方がよいのではないか」と、庁内調整についてもアドバイスできます。自治体で働いてきた経験は、現在の仕事にも活きていると感じます。

23区の自治体で開催されたDX展示会で、ブース対応をする佐藤
当日は多くの職員の方から、DXの進め方の相談が。
5. 入社1年未満で東京23区や新規導入を担当。職員と住民の声で感じた成果
乾:
入社してまだ1年に満たない中で、実際にパートナーへの支援を任されて、どのような難しさを感じていますか。また、伴走する中で、やりがいや嬉しさを感じた出来事があれば教えてください。
佐藤:
難しさという点では、どの自治体も一つとして同じ状況ではないことです。ある自治体でうまくいった方法が、別の自治体でも同じようにうまくいくとは限りません。それぞれのパートナー自治体の状況に合わせて支援する必要があります。担当者の方とコミュニケーションを取りながら、GovTech Expressのさまざまな機能を使い、業務を改善していくことには難しさを感じます。
ただ、難しいからこそ、課題を乗り越え、実際にサービスを公開できた時には、大きなやりがいと嬉しさがあります。最近、ある自治体の職員の方から、「業務がとても楽になった」と連絡をいただきました。残業時間が大きく減り、これまで電話で対応していた業務もLINEに移すことができたため、職員の負担が軽減されたそうです。
さらに、サービスを利用した住民の方が庁舎まで来て、「良いシステムをつくってくれてありがとう」と、職員の方に直接伝えてくださったと聞きました。自治体の方と一緒につくったものが実際に住民に届き、感謝やフィードバックをいただけたこと、職員の方からも感謝の言葉をいただけたことは、非常に嬉しかったです。苦労しながらつくってきたからこそ、最近の仕事の中でも特に印象に残っています。
岩田:
入社後は、まず先輩が担当していた既存のパートナーをいくつか引き継ぎました。そこで、パートナーときちんとコミュニケーションを取ることや、PSMとしての仕事の進め方を学びました。その後、成長の状況を見てもらいながら、新規導入の自治体も担当するようになりました。水道関係の手続きや、東京都内の自治体が初めて公式LINEを開設するプロジェクトなど、立ち上げから伴走しました。
さらに、乾さんから「少しストレッチになるけれど」と言われ、既存の施設予約システムをGovTech Expressへリプレイスするプロジェクトも任されました。人口は約16万人、施設の年間利用件数は約5万件です。前職も含め、この規模のプロジェクトをマネジメントした経験はなかったため、正直、模索しながら進めました。その中で、自分の持ち味である、目の前のことだけにとらわれずに課題を発見する力や、プロジェクト全体を俯瞰する力を活かせたと思います。
進捗に問題がないか、課題が発生していないか、各ステークホルダーがうまく進められているか、機能面で大きなギャップが生まれていないか。それらを全体的に見ながらマネジメントしました。乾さんや先輩方にフォローしていただきながら、無事に進めることができた点は、自分自身の成長を感じた経験です。
また、システムのプロジェクトでは、何か問題が起きた時に、「こう言っていたではないか」「それはできないと言いましたよね」と、発注者とシステムベンダーが対立する関係になりがちです。今回のプロジェクトでは、課題が発生しても、「何とか前に進められないか」と、前向きに話し合うことができました。場合によっては、パートナーに調整をお願いする必要もあります。その時にも、「この方向でどうでしょうか」と建設的な対話ができました。そのような関係を築き、信頼していただけたことが非常に嬉しかったです。
プロジェクトをマネジメントする力だけでなく、パートナーとの関係を構築する力についても、成長を感じました。

6. 大規模な行政サービスを、自ら考え、判断して動かす成長機会
乾:
今のお話とも重なる部分があると思いますが、Bot Expressに入社したからこそ得られる成長機会を、どのように捉えていますか。また、まだ挑戦できていないけれど、今後取り組みたいことがあれば教えてください。まず岩田さんからお願いします。
岩田:
大きく二つあると思います。一つは、行政分野で仕事ができることです。民間企業の中で、行政分野を手がけられる会社はそれほど多くありません。実際に自治体の方と直接やり取りしながら、住民が利用する手続きを提供する最前線で仕事ができること自体が、非常に貴重な経験だと思います。
もう一つは、一つの自治体に対して一人のPSMがつき、大規模なプロジェクトを担当できることです。民間企業にも大きなプロジェクトはありますが、先ほどお話しした規模のプロジェクトを、一人のPSMが中心となって自治体と進められる機会は、なかなか得られないと思います。人口10万人を超える自治体であれば、その先には、それだけ多くの住民がいます。多くの住民に影響する行政手続きに関われることは、自分のキャリアにとっても、Bot Expressだからこそ得られる経験だと感じています。
佐藤:
成長機会という点では、どの自治体も同じではなく、決まった正解がないことが大きいと思います。パートナーの方と一緒に正解をつくっていくことは難しいですが、その分、成長する機会も多くあります。
GovTech Expressは、ブロックのようにさまざまな機能を組み合わせることができます。目の前の課題に対して、どの機能を使うのか、どのように組み合わせるのかを考えることは、難しさもありますが、成長につながります。ただ機能を当てはめるだけではありません。「現在の行政手続きは、この運用のままでよいのか」というところまで広げて考える必要があります。実際の運用を含めて、広い視点で考えることが成長機会になっています。
PSM一人ひとりに大きな裁量が与えられていることも、成長につながると思います。チームで相談しながら進めますが、最前線では自分たちが考え、判断します。その経験が、自分自身の成長につながっていると感じます。
乾:
各パートナーにPSMがつき、その自治体のサクセスに責任を持つからこそ、日々の場面でも一人ひとりが意思決定し、判断する機会がありますよね。
7. プロジェクトをリードし、行政の「当たり前」を問い直せる人へ
乾:
最後に、実際に働いてみて、どのような人が活躍できると思いますか。また、どのような方に仲間になってほしいですか。
岩田:
一つ目は、パートナー任せにせず、PSM自身が新しい領域へ導き、プロジェクトをリードする気持ちを持てることです。パートナーも模索しながら進めているため、不安が大きいと思います。「大丈夫です」と言うだけではなく、計画や進め方を示しながら、安心していただける状態をつくる必要があります。さまざまなステークホルダーとの関係や、外部要因によって課題が発生することもあります。そうした状況も含めて面白いと思える方は、向いていると思います。
二つ目は、コンサルティングのような視点を持てることです。プロジェクトを進めていると、単にツールを置き換えるだけになってしまう場面があります。パートナーと対等な関係で、「本当に現状のままでよいのか」と問いかけられる視点が必要だと思います。
三つ目は、自分で組織の仕組みをつくることに前向きであることです。Bot Expressは、まだ成長段階にあります。これから仕組み化が必要になることも多くあります。それを受け身で待つのではなく、自分から仕組みをつくり、ほかのメンバーが働きやすい環境にしたい、パートナーがより安心してGovTech Expressを使える状態をつくりたいと思える方に来てほしいです。大きな組織では、個人で仕組みを変えることが難しい場合もあります。Bot Expressには、そのような提案や取り組みを受け入れるカルチャーがあります。
佐藤:
まず、住民サービスを向上させたいという熱意を持った方に来ていただきたいです。岩田さんも話していましたが、PSMの仕事には、コンサルティングのような要素があります。「本当にこの手続きは、このままでよいのか」と、当たり前を疑える方は向いていると思います。行政手続きには規則や条例があり、簡単には変えにくいこともあります。それでも、「本当にこの流れでよいのか」「この業務のままでよいのか」と、一度立ち止まって考えることはできます。
私自身、子どもが生まれて行政手続きを経験した時に、「この手続きは少し面倒だな」「もっと改善できるのではないか」と感じることがありました。日々の生活の中で、そうした気づきを得られる方は、仕事でも自治体の方と話す中で、「このやり方は変えられるのではないか」と提案できると思います。そのような方に、ぜひ仲間になっていただきたいです。

Bot Expressでは、自治体とともに行政サービスを企画し、実装し、住民に届ける仲間を募集しています。採用サイトでは、現在募集しているポジションや働く環境、メンバーインタビューを紹介しています。Bot ExpressのVisionや仕事に関心を持っていただいた方は、ぜひご覧ください。
Bot Express 採用特設サイト | Notion1. Bot Express ミッションbot-express.notion.site
編集後記
本インタビューの企画・編集を担当した、PR・人事部長の松尾です。
佐藤さん・岩田さんとは、入社前のカジュアル面談でお話をしました。二人に共通していたのは、「子育て」をきっかけに行政手続きとの距離が縮まり、その不便さを自分自身の生活の中で実感していたこと。その経験から、行政サービスを変える仕事に関わりたいと考え、Bot Expressへの入社に至りました。
二人とも、まだ入社して1年も経っていません。それでも、担当する自治体への伴走に加え、パートナーコミュニティやオンボーディングプログラムなど、組織を横断するプロジェクトもリードしています。
これまで培ってきたスキルを活かしながら、行政や自治体に関する新たな知識と経験を身につけ、できることを増やしていく。行政サービスを変えていきたいという思いを持ち、日々パワーアップしていく二人の姿を、とても誇らしく感じています。
この記事を読んで、ご自身の経験と重なる部分もあれば、まったく新しいチャレンジだと感じる部分もあると思います。Bot ExpressのVisionに共鳴し、これまでの経験を、住民に愛される行政サービスをつくる力へ変えていきたい方。ぜひ、カジュアル面談でお話ししましょう。
