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「世の中に取り残される...」漠然とした焦燥感。大手製造業コマツから “想像できない将来”へ

こんにちは!キャディインターン生の山口です。インターン生が聞く、キャディ社員インタビュー第3弾!今回は10月に入社したばかりの、サプライパートナーサクセス本部の北島陽造さんをインタビューさせていただきました。

見積もりに2週間...課題を感じたCABバイヤー時代

ー今回はよろしくお願いします!北島さんの前職は、株式会社小松製作所だとお伺いしましたが、どのようなことをされていたのですか?

はい、新卒でコマツユーティリティ株式会社(現株式会社小松製作所-以下、コマツ)に入社し、組立工場で2年ほど建機を作る現場を経験しました。

その後コマツの本社に出向し、生産技術開発部でショベルなどミニ建機を担当、運転席の構造改善のため設計・原価計算・試作製作を行いました。それまでは組立の現場しか見ていなかったので、まず材料や加工の知識から学び始め、必死について行くしかなかったですね。ここで鍛えられた知識が、私自身のキャリアの土台になっていると思います。

2年間、運転席の構造を学んだあと配属になったのが、いわゆる調達部門です。そこではショベルや、ホイールローダーのCAB(キャブ)と呼ばれる、運転席のある箱全体を担当していました。

特に当時は排ガスの規制が翌年度から施行されるタイミングで、旧型機種の駆け込み製造と、新機種の開発を同時並行で行っていました。新型機種は全8種類で、同じCABの開発と言ってもすべて形状が違ったんです。排ガス規制の施行という絶対的な期日もあり、工数に時間をかけられない、という制約もありました。

当時、新型機種は各協力工場さんから部品の見積もりをいただいていたのですが、スピードが遅く回らなくなってきてしまったんです。できる限り工数を削減するために自分で見積りをやってみることにしました。しかしこれらは多くの協力工場さんに製造していただく図面だったので、自分で見積もりを行う時に各工場ごとのチャージを推定し、コストロジックを組む必要があったんです。これが、本当に大変で。

見積もりをもって協力工場さんのところに行ってみるも、1つの製品につき、2週間くらいかかっていましたね…。約6年間調達部門を担当していましたが、ずっとこの課題を感じつつも、解決できずもやもやとしていました。

そして最後に配属されたのは、建機の機能や形状を反映させながら原価を決定する原価企画という部署です。ここで製品の基本コンセプトから携わり、設計開発から販売までサプライチェーン全体を担当していました。会社の利益にも直結する重要な部署であったため、事業全体を見る、より広い視点を持てるいい機会となりました。

10年後、20年後が想像できない将来に挑戦したい

ー なるほど、着実にキャリアを積み上げられてきたのですね。

はい。ただ原価企画でサプライチェーン全体を俯瞰し、多くの部署と関わる中で、将来がある程度先が想定でき、新鮮味がなくなってきてしまったんです。当初は、自分のキャリアの中で一番面白かった調達に戻ることも検討していましたが、知っている領域に戻ることが果たして自分に良い影響を与えるのか、本当に自分はこのままキャリアを積んでいきたいのか、と悩み、選択肢に「転職」を考え始めたんです。

そんな時、CEOの加藤さんとお話する機会があって。

ー キャディとの出会いですね!

そうです。お話を聞いて自分が肌で感じていた、 “製造業の見積もり負担の大きさ” を、既にビジネスにしてる会社があることにとても感動したんです。「もうやってるのかい!」って(笑)

最初は転職したいというよりかは、「ウチ(コマツ)で使いたいー!」って思いました。だって、自分が見積りをしていた時は1週間かかっていたのに、ITの力を使うと7秒でできるだなんて。調達分野の人間からしたら本当に革新的なサービスなんですよ。

ただお話を聞いていると、まだコマツの部品に対応しきれていないところもあったんです。

でも使えるようになるまで待つのも嫌だなと…。それで、いっそ自分が入ればいいのでは!?と思ったんです(笑)

ー 大胆な解決方法ですね!

もちろんそれだけではなく、自分の経験も行かせつつ、ITの領域にもチャレンジできるという点でもキャディはぴったりでした。

最初はこのまま製造業界にいていいのだろうか、世の中に取り残されないだろうか、というぼんやりした危機感と、かといってIT領域でやって行けるのだろうかという不安感を行ったり来たりしていました。今までのところにいれば安定できるし、そこから出ることに不安がなかったといったら嘘になります。

しかしそれ以上に、想像できない将来に挑戦したい気持ちが強くあったんです。

調達での経験を活かし、キャディの事業開発に挑む

- それでジョインを決定されたんですね。では現在担当されている仕事を教えてください!

現在は「架台」という大物製品カテゴリーの立ち上げを担当しています。具体的には製作をお願いするパートナーの開拓と、同時に顧客側と技術的なコミュニケーションを取りながら、キャディのオペレーションに落とし込むための情報収集と型化を行っています。

架台は、まだまだ板金加工や機械加工に比べ、キャディのオペレーションの仕組みが出来上がっていません。しかし大物製品であり、一つひとつの単価が高く規模の大きい取引となる分、三方良しで全員が利益を得られるポイントを探ることが重要になります。

しかしそもそも製造業界は価格などの明確な基準がないため、キャディ独自の基準、いわゆるコストロジックを作り上げる必要があるんです。これは架台に対しても同様で、現在統一基準の策定に向けてKPIや売り上げ、利益率、物流を含め、サプライチェーン全体をみながら、基盤を固めていこうと奮闘中しています。

ジョインして間もないですが、事業開発の立ち上げにメインで関わることができ、とてもやりがいを感じています。また前職が調達担当で、顧客側の課題感はもちろん、工場の営業さんの抱える課題への解像度も高いため、経験を生かすこともできています。

ー なるほど。製造業というバックグラウンドをうまく使われているんですね。しかし大手からの転職ですが、働く環境としては何か違いがありますか?

そうですね、組織の風通しの良さを一番感じています。一定仕方ない側面もあると思いますが大手はセクション間の壁が厚く、横のコミュニケーションが希薄になりがちで、自分のセクションの仕事が終わるとそれ以降の関わりは多くはありません。そのため大きな問題が起きると責任の所在の解明や対応セクションの選定などに、予想以上に時間がかかることも。しかしキャディは、規模感もあるかと思いますが、セクションの壁がなくコミュニケーションが活発だと感じています。

特にこまめに行われるミーティングで、それを感じています。キャディの場合、ミーティングをセクションをまたいで行うことで、お互いのやっている業務への認識はもちろん、直面している課題についても共有されます。また大きな問題が発生した時は、セクションで押し付けあうのではなく、全員で問題の解決に向かって動いています。

この全員で共有する姿勢が、「一丸」(キャディのValueの一つ)に繋がっているのだと感じました。この姿勢は私自身も大切にしていきたいなと思っています。

一方、私にとってキャディの時間の捉え方、スピード感はチャレンジングでもあります。例えば前職ではCABの見積もりを上げる際、1週間が比較的早い方だと考えられていました。しかしキャディは1日でも遅いとされるケースもあります。。この速いスピード感についていくのは簡単ではないですが、とにかく食らいついていこうと思っています。

ー 最後になりますが、キャディにフィットする人はどのような方だと思いますか?

私の主観としては調達を経験された方はキャリアを生かせる会社だと感じています。というのもキャディの顧客は調達部門の方が多くいらっしゃるため、調達の方がどのような考えを持っているのか、イメージできることは私の中でアドバンテージとして働いているんです。、ステンレスやアルミ、切削加工などまだまだ領域は広いので、そちらの調達に知見のある方がいらしてくださると嬉しいですね。

また自分の意志をもちつつ、変化を楽しめる方、できない自分を受け入れながらそれを改善していける方はフィットすると思います!

Photo by Yu Ueki

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