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上場を果たすべく、東京証券取引所に行ってみた。

「上場の際に鳴らす鐘パネル」がお出迎え

クリエイターズネクストでは上場を目指しています。そのため、まずは、東京証券取引所に行ってみようということで、社内から希望者6名連れて実際に足を運んでみました。数ヶ月待ちではあるものの、東証アローズで予約さえすれば無料で中に入ることができます。

参考:https://www.jpx.co.jp/learning/tour/arrows/index.html

上場を目指しているスタートアップにとっては、言ってみれば聖地。行くだけでモチベーションアップになりそうです。個人的にもとても楽しみでした!

まず東京証券取引所に行くと、上場をする時に鳴らす鐘のパネルがお出迎え。

これはテンションが上がらざるを得ない・・・!上場で鳴らす鐘のための撞木も実物の重さで用意されています。持って、「ほうー、こんな重さなのかー」と口にするクリネクメンバーたち。やっぱり何事も現場に行って、実感するのが一番ですよね・・・。

そして、実際に現場に行くと、四体像がお出迎えしてくれます。工業、商業、農業、交通・通信業という経済に大きく関わる4つの要素を表現した像になっています。

こちらが工業。

交通・通信業。

農業。

商業。

四体像、それぞれが凛としていて、荘厳さがあり、特有の空気感があります。

株主優待券のコーナー

2階に上がると、株主優待券のコーナー。

桐谷さん、小森さんがおすすめする株主優待ベスト10が展示されていました。株のことを身近に感じてもらうための工夫なんでしょうね・・・。

このパネルの横には、株主優待券の事例が多く掲出されていました。株主優待券というと、株を購入することで、何か生活に役に立つものが手に入る構造なのが通例です。ですが、東証アローズのパンフレットに書いてあってハッとしたのですが、そもそも株自体が生活の中に根ざしていることも多いんですよね。

  • 仕事で 株式会社に行く。
  • 食べ物や飲み物は 株式会社で作られている。
  • 保険や年金は株式でも運用されている。

こうして考えると、株式投資をしていなくても、生活の中に株が入り込んでいることがわかります。

まずは知っておきたい東京証券取引所の歴史

東証アローズでは、「Your Exchange of choice」というビデオで東証について学ぶことができます。ここでは、10分程度のビデオでJPXの果たすべき役割について学ぶことができます。ここでは、この記事を読んだ方も疑似体験できるように、東京証券取引所の歴史を紹介します。

そもそも東京証券取引所は明治維新から10年後、渋沢栄一らによって設立されました。この渋沢栄一さん個人的にはとても大好きで、青森でも別邸を拝見した位なのですが、日本資本主義の父と呼ばれています。

参考:https://www.wantedly.com/companies/cnxt/post_articles/150642

▲東京証券取引所に掲出されていた渋沢栄一氏のパネル

では、この設立にはどんな背景があるのでしょうか。実は明治維新のあと士族の収入が激減したことと関係があります。士族は収入激減したため、公債を売却していました。売り先は、国立銀行。

ですが、その当時、士族による公債売却は複数の場所で行われていたため、取引所を集中させて、より活性化させるべく、東京株式取引所が設立されます。

1943年 日本証券取引所として統合。
1949年 東京証券取引所として再出発。
2001年 株式会社東京証券取引所に組織統合。

株の歴史

それでは、そもそも株はどういう歴史的な背景があるのでしょうか。

世界で最初の株式会社は1602年オランダで設立された「オランダ東インド会社」。この会社はアジアからヨーロッパへの貿易を手がけていました。

当時、高級品だった香辛料を販売していましたが、嵐や海賊のリスクもありました。そこで、資産家が出資金を集め、資産家に利益を配分する、「株」と同様の仕組みが生まれました。株式を発行する人を株主と呼びます。

株主には2つのメリットがあり、売買益と配当益に分けられます。売買益は値上がり益になります。1000円の株価が1200円になれば200円の売買益ですよね。配当益は会社から受け取る利益のこと。多く出資すれば配当も増えます。証券取引所で株式を発行する会社のことを「上場会社」と呼びます。東京証券取引所での市場は大きく4つに分類されます。

  • 市場第一部
  • 市場第二部
  • マザーズ
  • JASDAQ

の4つです。

では、上場にはどんなメリットがあるのでしょうか。

  • 知名度向上
  • 売り上げ向上
  • 優秀な人材採用

このような3つがメリットと言われています。ですが、一方で、そのためには、「公正・公平な取引」が必要不可欠です。公正・公平な取引のために、重大な事故が発生した場合の公表の義務や、制度の整備やシステムの開発を行っているのが東京証券取引所なわけです。

売買制度は時間優先と価格優先の原則

売買するための原則として、「時間優先」と「価格優先」の2つの原則があります。今の株式取引はコンピューター処理され、ただちに報道機関などへ配信されるのですが、実は昔は、手と声で取引をしていたそうです。

例えば、3つの指にした手を下から背中方面に振り上げて、「三越」を表すなんていう、手サインで合図をしていたときもあったんだとか。

3つ指を作って・・・(みつ)

後ろに飛ばす。(こし)

こんな手サインと言われるやり方で昔はやっていたそうです。今はどうなっているか、というと、こんな感じです!

ドーーーン!

ここでは、会社名と数字が書かれた組み合わせがくるくる回転しているのがわかります。なんと、こちら、取引量によって回転スピードを変えるのだそうです。つまり、取引量が少ないと回転が遅い。


取引量が多いと回転が速い、という理屈なのです!

全く知らなかった・・・!

そして、もちろん現在では完全にコンピューターで制御され、1日の間に凄まじい金額がやりとりされます。こちらのボードをご覧になってください。

ここの売買代金と書かれている数字が朝6:00から13:45までの取引金額になります。例えば東証一部だけで、1.2兆円!これだけのトランザクションを、数秒単位で正確に処理出来ちゃうシステムを構築しているのは尊敬でしかありません。

大阪取引所の歴史

では、大阪取引所はどんな歴史があるのか、見ていきましょう。大阪取引所は1878年五代友厚らによって設立され、1949年 大阪証券取引所として再開しました。大阪取引所の特徴は先物です。

江戸時代、米商人の店先に自然発生的に米市が立つようになりました。米をいくらで買い取るか、という市場が出来てきたわけです。その市場の中で一番大きな勢力だった淀屋の買取価格が他店でも使われるようになりました。その後、淀屋が堂島に移転すると、「堂島米会場」になりました。その後、堂島米市場を江戸幕府第8代将軍徳川吉宗が公認し、一大マーケットになったのです。

その時に考えられたのが正米商い(しょうまいあきない)と言われる米切手を売買する現物市場と帳合米商い(ちょうあいまいあきない)と呼ばれる米の代表取引銘柄を帳面上で売買する先物市場の2つでした。この「先物」という概念、実は日本が世界初なんです!

とは言ってもこれだけだと先物取引ってどういう意味なのか、わかりづらいですよね。先物取引とは、「将来の特定の日に特定の商品をあらかじめ決めた価格で買う約束をするもの」です。

この点もビデオでは例を用いて、わかりやすく説明してくれます。

例えば、1ヶ月後のホームパーティーにりんごを買いたいという需要があったとして、
1ヶ月後、りんごを100円で買うと約束したとします。

そうすると、
仕入れ値が下がると高値で買うことになりますし、
仕入れ値があがると安値で買うことになります。

これが先物取引の考え方になります。

今回の例では、りんごでしたが、実はこれを「株価指数を投資対象として」取引することが出来ます。

例えば、

日経平均株価
TOPIX
JPX日経インデックス400

を先物取引することが出来ます。

歴史や意味・役割を学ぶと証券取引所の重要性がよりわかりますね。

そして、まさかのサプライズを東証アローズさんがしてくれた。

そして、2階に移動すると、びっくりするようなサプライズがありました。

なんと、うちの会社名を東証のボードの中に入れてくれていたのです・・・!

歓迎
株式会社クリエイターズネクスト 御一同様

と名前が書いてあった時、めちゃくちゃ嬉しかったなあ・・・。

日本・ひいては世界のマーケット・経済をよりよくするために、自分ができることを探さないといけない、という責任感がメキメキと芽生えてきました。

そして、歩みを進めていくとそこに見えてきたのは・・・


_人人人人人人人人人_
> 上場時に鳴らす鐘!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y

さすがに見学時には、近くに寄ることも、鳴らすことも出来ませんでした。しかし、その事実がむしろ僕たちを高めました。そう、あの鐘を鳴らすのは、自分たちの努力によってでないといけないのです。

ジッと見つめる滝田にこっそりどう思ったか聞いてみました。すると、こんな回答が返ってきました。

「僕はこれまで最適化を研究してきました。そのため、数字を元に、分析をしたり、予測したりするのは得意とするところです。一方で数字を分析することも重要ですが、その数字自体をつくるというチャレンジもある。クリエイターズネクストは今上場を目指している。それは、東京証券取引所の『データの一部』になるということです。これはすごく意義深いチャレンジだと思います。」

クリエイターズネクストでは、「働きがいも、経済成長も」というビジョンを掲げています。ですが、道半ば。まだまだやらねばならないことは多くあります。ビジョンを達成するには、多くの仲間が必要です。あなたの力を貸してください。

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