コンサルタントへの転身に興味を持っているけど、業界未経験の自分がプロとして通用するのか不安もある——。株式会社ベルコア・コンサルティング(以下、ベルコア)にご応募いただく方から、こうした声を耳にすることもあります。
独立系SIerからベルコアへ転職した古野理史も、入社前はクライアントと直接向き合うことに不安を感じていたと打ち明けます。2週間におよぶ入社後研修の総仕上げとして臨んだ「演習」では、仮説を持たずにヒアリングを試み、厳しい指摘を受けたことも。そうした実践的な学びの中で、古野は着実にコンサルタントの流儀を身につけています。
コンサルティング業界未経験だった元エンジニアは、ベルコアで何を学び、どのような変化を感じているのか。入社から約1カ月(2026年9月時点)という、今だからこそ語れる率直な言葉を聞きました。
(この記事の登場人物)
デリバリ本部 エンタープライズコンサルティングユニット シニアコンサルタント
古野 理史
高専卒業後、大手エネルギー系企業(製油所)での設備保全業務を経てITエンジニアに転身。SES企業を経て独立系SIerへ移り、Webサービスの開発・保守に携わった後、2026年8月にベルコア・コンサルティングへ入社。
仮説を持たないヒアリングに厳しい指摘も。「演習」で学んだコンサルの流儀
—古野さんはコンサルティング業界未経験で入社していますが、不安はありませんでしたか?
ありました。一つは、コンサルタントになることで、これまでエンジニアとして身につけてきた技術から完全に離れてしまうのではないかという不安です。上流から提案するやりがいがある一方で、技術を通じた改善・実行の現場から離れることになるのでは……と懸念する思いもあったんです。
また、クライアントと直接向き合う経験が少なかったことも不安材料でした。前職でもシステム担当者とのやり取りはありましたが、クライアントから曖昧な相談を受け、課題そのものを整理するような場面はほとんどなかったんです。その力を身につけるために転職したとはいえ、入社前は実際のコンサルティング業務を具体的にイメージしきれていなかったと思います。
—そうした不安は、入社後の研修を通じて払拭できましたか?
はい。特に大きな助けとなったのが、2週間の入社後研修の終盤に設けられている演習でした。演習では、与えられた課題への解決策をチームで考え、クライアント役のベルコア役員へプレゼンします。私のときは「ある企業がAI活用を進めようとしているものの、何から始めればよいかわからず困っている」という、実際にありそうなテーマを課されました。
—テーマ自体が簡単ではない上に、役員プレゼンという壁も待っているんですね。
途中段階では役員へヒアリングする機会もあります。ただ、このときの私はコンサルタントとしてのヒアリング方法を十分に理解できていませんでしたね。仮説を持たないまま単に話を聞く場にしてしまい、役員から厳しく指摘されました。
本来は、事前に一定の仮説や方針を立て、それを確かめるためにクライアントへ質問しなければいけないんです。厳しさはありましたが、この失敗によって仕事の進め方を具体的に理解できました。
—研修全体を通じて、ベルコアの教育に対する姿勢をどう感じましたか?
会社として本気で教育に取り組んでいると感じます。特に印象的なのは、役員が研修へ積極的に関わっていることです。コンサルティング研修では、現場経験の豊富な役員から、ロジカルシンキングや仮説思考、ピクセル単位の細部までこだわる資料作成などを直接学べます。
コンサルタントのマインドに関する研修では、「高いフィーをいただく以上、一つひとつの業務や所作に徹底的にこだわるべき」という考え方も叩き込まれました。
—AIについては、どんなことを学ぶのでしょうか?
新しいツールの使い方だけではなく、AIがどのように生まれ、どのような仕組みで回答を出しているのかという原理から学びます。表面的な操作だけを覚えても、技術やトレンドが変われば対応できなくなるためです。
理解が難しい部分については、データサイエンティスト出身の米田さんがホワイトボードや図を使いながら、とことん教えてくれるんです。今回の研修もすでに充実していましたが、さらに精度を高めようと教材や内容のブラッシュアップが続いています。私も最初に研修を受けたメンバーの1人として、その改善に関わっています。
化学からITへ。業界を越えて重ねたキャリア
—古野さんがベルコアへ入社するまでのキャリアを知りたいです。
私は高専で有機化学や化学工学などを学び、卒業後に大手エネルギー系企業へ就職して、大規模な製油所で設備の保全業務に携わりました。主に担当していたのは、配管や大型タンクなどの検査計画と実行。設備があとどれくらい使えるのかを調べたり、トラブルが発生した際に原因を究明したりする仕事です。
エネルギーインフラを支える仕事には大きなやりがいを感じていました。ただ、一つの街のように大きな組織と設備の中で仕事が完結していたため、「この環境の外へ出たときに自分の力は通用するのか?」という不安も感じていました。
そこで副業に挑戦してみたいと思い、独学でプログラミングを勉強し始めたんです。それをきっかけにIT業界に興味を持ち、実際に転職。SES企業を経て独立系SIerへ入り、Webサービスの保守を担当しました。クライアント側のシステム担当者と課題や改修内容をすり合わせ、実装、テスト、リリースを進めていく日々でした。
—ITエンジニアとしてのキャリアを本格的に歩んでいったんですね。そこからコンサルティング業界を目指すようになった理由は?
大きなきっかけはAIの急速な進化です。実際にAIを使いながらコーディングしていると、「この先さらに技術が進化していけば、コードを書くこと自体の価値が相対的に下がっていくのでは?」と感じるようになりました。
では、AI時代に人間が提供できる価値とは何なのか。そう考えたときに浮かんだのが、クライアントとの折衝や関係構築、組織やチームを動かすマネジメント、そして課題そのものを定義する力でした。
エンジニアとして上流を目指す道もあると思います。ただ、当時の自分の立場では、すでに方向性が決まったものをシステムへ落とし込む仕事が中心でした。もっと根本的な事業課題に向き合い、何を変えるべきかという段階から関わりたい。そんな思いでコンサルティング業界を目指しました。
「これからAIを使う会社」ではなく「最初からAIネイティブな会社」を選んだ
—ベルコアとは、どのようにして出会ったんですか?
転職エージェントから紹介してもらいました。本格的に転職活動を始めたのは2026年の5月で、ベルコアが設立されて間もないタイミング。それまではベルコアについて詳しく知らなかったんです。
—設立間もない会社であることに不安はなかったのでしょうか?
私の場合は、むしろ新しい会社であることに魅力を感じましたね。以前から、すでに完成している組織ではなく、これから成長していく組織で働きたいと考えていたからです。
すでに確立された組織では、事業や会社作りに関われる範囲がどうしても限られてしまうと思うんです。一方、新しい会社なら、本業であるコンサルティングだけでなく、組織や仕組みを作る仕事にも関われる可能性があります。会社の成長と自分の成長が連動していく環境に身を置きたいと思っていました。
—ベルコアが掲げる「AIネイティブ」という考え方には、どんな印象を持ちましたか?
これからの時代に求められるコンサルティングファームの姿を、いち早く形にしようとしている会社だと感じました。
転職活動では他のコンサルティングファームも見ていたのですが、既存の仕事の進め方をベースに、追加要素としてAI活用を進めている会社が多い印象でした。その中でベルコアは、設立当初からAIを前提に事業や組織、仕事のあり方を設計していたんです。
私はAIによってエンジニアの仕事が変わることへの危機意識から転職を考え始めたので、「AIネイティブ」を掲げるベルコアの考え方に一気に惹かれましたね。
—実際に入社して、会社の雰囲気はどうでしたか?
風通しの良さを感じています。経営陣や先輩メンバーとの距離が近く、Slackで気軽に話しかけられる環境です。
それ以上に魅力だと感じるのは、集まっている人たちの人柄ですね。自分と違う考え方や経験を、拒まずフラットに受け止めてくれるんです。入社してまだ約1カ月ですが、すでに何度か飲み会もありました。そうした場での会話からも刺激を受けています。
アンラーニングを重ねながら、これまでの経験・技術を生かしていく
—入社後は、古野さんの仕事の進め方にも変化がありましたか?
私自身もAIを前提に仕事を組み立てるようになりました。自分の考えを整理するときには、まずAIと対話しながら論点をすり合わせます。AIが出した内容をそのまま採用するのではなく、一次情報を深掘りし、不足している部分の考察に時間をかけていますね。資料作成においては、専用のAIエージェントを活用し、自らは細部の調整に力を入れています。
この1カ月は、AIありきの仕事へ対応できるよう、アンラーニングを重ねてこれまでの常識から脱却する日々でもありました。今後もAIネイティブな仕事を追求し、最先端を行く人間でありたいと思っています。
—これから、古野さんはどんな仕事に挑戦していきたいですか?
業界という軸では、これまで経験してきたエネルギー・インフラ領域や、高専で学んだ化学に関わる分野に興味があります。また、前職ではWebサービスに携わっていたので、小売やECの領域でも経験を生かせると思います。技術面では、AIそのものはもちろん、AIを支えるデータ領域にも関わりたいですね。
ベルコアには、こうしたアサインへの希望を営業担当者が汲み取ってくれる体制もあります。社内システムでは、共有されている案件情報に対して自分がどの程度関心を持っているのか意思を示すことができるんです。その上で営業担当者と会話し、実際のアサインへとつながっていきます。透明性の高いアサインプロセスを生かしてキャリアを重ね、クライアントに貢献できるコンサルタントを目指したいと思っています。
ベルコアはこれから大きく成長していこうとしているので、そこに向けて組織体制を作っていくような仕事にも関わっていけたらと思っています。
—ベルコアに興味を持ってくれている人へ、メッセージをお願いします。
SIerなどでエンジニアを経験してきた人の中には、以前の私のように「決められた要件をシステムへ落とし込むだけでなく、もっと根本的な事業課題へ向き合いたい」と感じている人も多いのではないでしょうか。そんなときには、自らの立ち位置を変え、関われる課題やクライアントへの向き合い方も変えてみるのもアリだと思います。
ベルコアなら、これまでに身につけた技術や経験を生かしながら、AI時代に人間が提供できる価値をあらためて追求することができます。このやりがいを、ぜひ多くの人に味わっていただきたいですね。