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社長ブログ④ ◤起業という生き方◢ どん底からの再起「自分の存在意義は自分で作ってやる」

千代田 明久

株式会社QuestP'age / 代表取締役( Chiyoda Akihisa )


プロジェクト・活動 2005年4月 - 2005年8月

起業のきっかけ

福岡に出てきて、下宿暮らしを始めた。 その下宿から一番近いバイト先が地場で有名なスーパー◯ニーだった。 この時の経験が、起業にも影響したし、商いを学ぶ良い経験になったと思っている。

スーパーには、レジ、日配、惣菜、生肉、青果という仕事がある。 花形は、レジ。廃棄品を持ち帰れる人気職は、日配。 自分が面接に行った時には、既にほとんどのバイトが決まっており、青果しか空きがなく、やむなく青果に配属になった。時給は、703円。今の最低賃金900円を考えると今の学生がなんとも羨ましい。 でも、当時は、時給の高い低いよりこの3円って何よ?ってことばかり気になっていた。 調べてみると、当時の最低賃金は、648円だったようだ。 意外と、良いバイトだったのだろう。

青果の仕事は、文字通り野菜・果物コーナーの商品出し、陳列、接客、品質管理、たまにクレーム対応。 短い時間ではあったが、沢山の思い出がある。 例えば、ゴーヤは箱で送られてくるのだが、それを1つ1つ袋に詰めて、陳列する。 ゴーヤは、そのままOPP袋に入れるとビニールに引っ掛かって上手く入れることが出来ない。なので、一度1つ1つ新聞で包んでOPP袋に入れて、新聞だけ抜き出して入れる。 たまに見る1/4カットのレタスは、レタスを4つに切って、1つのロール状のビニールを袋状にして熱で止めて、包む等。

勉強になったなぁと記憶していることは、エリアマネージャーだか、会社の偉い人が店舗に指導に来て、「良いか?野菜には顔がある。お客様に顔を向けて、陳列しなさい」と指導されたことだ。顔(綺麗に見える向き)を意識することで、売上に影響するということは、「細部に神は宿る」じゃないが、丁寧な仕事が成果に大きく影響することを学ばせてくれた気がする。結局仕事というものは、人が嫌がること、面倒だと思うことをどれだけ丁寧に出来るかなんじゃ無いかと思った。

そんなスーパーの青果コーナーでのバイトが起業に繋がることになったのは、売上が歴代の上位になり、社員にならないかとオファーを受けたことだった。

偉い人から教わった、「野菜には顔がある」という指導を受けた頃、常連のお客様からしばしば、「(果物の場合)どれが甘かと?」「(野菜)どれが良かと?」という声掛けをよく貰うようになっていた。そんな時、作業場に「美味しい果物・野菜の選び方」という本を見つけた自分は、お客様の声掛けに少しでも答えようと、「美味しい果物・野菜の選び方」を覚え、声掛け頂いた際に、理由を添えて選んで差し上げるようにした。 するとどうだろう。多くの常連客の皆さんと会話が弾み、次から次へと野菜・果物が売れるようになっていった。 偶然だが、品質管理も効率的になるよう工夫した。上司であるチーフに許可を取り、少し痛んでいれば割引シールを貼って良い権限を貰った。そして、お客様に商品が傷んでいたら割引シールを貼るようにした。すると、少しでも家計の負担を減らしたい老人や主婦のお客様達が、許容出来る傷み具合の商品を自ら持ってきて、シールをせがんでくるような流れを作ったのだ。おかげさまで、ロスは劇的に減り、売場も常に綺麗に保つことが出来た。

これらの工夫を重ねた結果、歴代上位の売上を上げることが出来た。

この体験は、自分にとって人生で初めての成功体験であり、「商い」の楽しさ、喜びを感じ、起業という生き方を選ぶきっかけとなった。

スーパーの青果という仕事は、一見地味な仕事かもしれない。 でも、どんな仕事も楽しめるか、成果を出せるかは自分次第なんだと思う。 そこでは学歴も全く関係無かった。

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