なにをやっているのか
■松下政経塾とは、松下幸之助が設立した、未来のリーダーを育成する公益財団法人です■
松下政経塾は、パナソニックの創業者・松下幸之助によって設立されました。その原点は、「物と心の繁栄を通じて、平和で幸福な社会を実現したい」と願う強い想いでした。
生涯をかけて理想社会の実現を追い求めた松下幸之助は、やがて「我が国を導く真のリーダーを育成しなければならない」との答えにたどり着きます。1979年、84歳にして、未来のリーダーを育成する松下政経塾を設立しました。
自ら塾長として舵をとり、志をもつ若者たちとともに歩んだ松下幸之助は、1989年にその生涯を閉じました。松下幸之助が描いた理想社会の実現は、松下政経塾に参集する未来のリーダーたちに託されたのです。
■理想社会のビジョンをつくり、その実践者になるために、未来のリーダーたちが、自修自得・現地現場で研修します■
松下政経塾の塾生に求められるのは、理想社会のビジョンをつくり、その実践者になることです。それは、人に教えられて身につくものではありません。現地現場の実体験を通じて、自らつかむ必要があります。理想の社会はどうあるべきか。リーダーに求められるものは何か。自修自得・現地現場の研修方針のもと、自ら研修を組み立てて活動していきます。
具体的には、全寮制の生活のもと、塾生たちは寝食をともにしながら研修を行ないます。前半の集合研修では、塾生同士が切磋琢磨しながら一緒に活動を進めていきます。後半の個別研修では、各自の研修テーマに基づいて、自らの現場で活動を展開します。在塾中は、松下幸之助塾主の方針に基づいて、塾が活動資金を提供しています。
■政治家、企業経営者、社会起業家、教育者、研究者…さまざまな分野で活躍するリーダーを輩出しています■
1980年の開塾以来、松下政経塾は、さまざまな分野で活躍するリーダーを輩出してきました。卒塾生たちは、政治家、企業経営者、社会起業家、研究者など、それぞれの立場で活躍しています。その多くは、自らの志の実現を目指して、今もなお模索しながら道なき道を歩んでいます。
松下幸之助は、塾生に対して、師をもたずして師になった宮本武蔵の如く自分でつかむことの重要性を説きました。生涯をかけて自らの道を切り拓いていくことは、決して容易ではありません。しかしながら、その模索の中にこそ真のリーダーが生まれると、松下幸之助は考えたのです。
なぜやるのか
■松下政経塾の存在意義■
「松下政経塾」の存在意義は、塾是に示されているように「真に国家と国民を愛し 新しい人間観に基づく政治・経営の理念を探求」し「人類の繁栄幸福と世界平和に貢献」することです。 松下幸之助の願いでもある「物と心の繁栄を通じて、平和で幸福な社会の実現」という共通理念を有し、人材育成に取り組んでいます。
どうやっているのか
■自分でつかむ研修■
国家百年の大計をつくり、実践者になるための要諦は、人から教えられて身につくものではありません。松下政経塾では、「自分でつかむ」ことを研修理念としています。そのため、常勤の講師は存在しません。師をもたずして師となった剣聖・宮本武蔵の如く、自分で要諦をつかみながら、国家百年の大計をつくり、実践者になっていただきます。
■自修自得■
新しい時代を創造する指導者は、自ら進むべき道を知り、開拓していかなければなりません。自分が学ぶべきことを明確化し、そのために為すべきことを自ら考えて行動する中で、事の本質は初めて体得されます。そのため、松下政経塾では常勤の講師をおかず、塾生自らが主体的に研修を組み立てて実践します。
■現地現場主義■
あらゆる問題を解決して時代を切り拓く指導者は、現地現場に身を置いて問題の本質を見極めなければなりません。常に当事者の立場となって、問題の核心は何か、いかにして解決すべきかを探る必要があります。ゆえに、松下政経塾の研修では、何事も現地現場における実体験に基づきながら考えて行動することを基本としています。
■徳知体三位一体■
指導者には、豊かな感性と深い洞察力に基づく幅広い知見とともに、力強く物事を実行していくための健全な肉体が求められます。しかし、すべての前提となるものは、真に人々の幸せを願って行動する人間性です。よって、松下政経塾では、徳育に重点を置いて人間自身の向上をはかります。