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物流ゲームチェンジ

約2,000人の労働人口が日々減少する日本に、ネット通販の急成長を中心に、物の流れ方が大きく変化しています。この数年の間に、物流業界のゲームチェンジの瞬間に立ち会えている実感があり、今後数年で更なる変化が起きることは間違いないでしょう。

2022年の国際物流総合展で、ギークプラスは、業界を驚かせる画期的な製品をリリースしました。大勢の業界関係者やお客様が来場され、展示された新製品「PopPick」(ポップピック)の稼働状況を見てもらいました。




「PopPick」は、我々が今までの展示会で経験したことが無いほどの盛況で、想像を超える反響でした。皆様にご注目頂けた「PopPick」の特徴は、主に4点ございます。

  • 3.9mの棚高さがあり保管能力があるAGV
  • 防火シャッターをくぐれる高さで設計し、かつ固定設備では無い為、防火区画を超えて拡張性がある
  • 入出荷作業ステーションで、高速クレーンによるコンテナ出し入れの生産性が高い
  • 大型設備と比較すると、柔軟性があり安価

(機器、導入期間、設置、保守、現状復帰など含めたトータルコスト)

成功体験を届けたいという思いから、ディスカウントキャンペーンも行いました!

多くの方々より「色々な製品の良い所取りだね!」というお声を頂戴し、マーケットのニーズと開発製品がマッチしている感覚を生で感じることが出来ました。我々が販売している既存のAGV(棚搬送型ロボット)は、どうしても棚の高さに制限があり、坪単価が高い日本においてはネックになるケースもありました。“高さの課題をクリアした、より保管能力の高いAGVが市場から強く求められていた事が原点であり、我々の課題でもありました。従来の高さを有効活用できる自動化ソリューションは、柔軟性や拡張性が失われてしまうデメリットがあり、苦戦を強いられていました。しかし「PopPick」は拡張性と柔軟性を維持しつつ、日本の倉庫天井高の事情に合わせることを命題として開発を進めました。

“防火シャッターが4mから降りるので、それよりも高くても意味が無い”

展示会でもこの点はよく聞かれました、防火シャッターがなぜそんなに大切なのか。

簡単にご説明致しますと、防火区画(1)削除をまたいで設置ができることのメリットは複数有ります。中でも一番大きいメリットは、格納済の様々な在庫商品をピッキングした後、荷合わせ作業が不要になる点です。例えば、1つの出荷指示に含まれる在庫商品が複数の防火区画にまたがって保管されていたとします、その際は防火区画ごとに在庫商品のピッキングを行い、ピック後に別々の防火区画から出てきた商品を1つの出荷指示と合致するよう在庫商品を1梱包に合わせて出荷しないといけません。この作業工程が不要になります。設置現場が大きくなればなるほど、区画は増えるので、荷合わせが必要になると、悪夢のようなカルタ取り作業が発生します。もちろん、追加のマテハンを入れることで解決も可能ですが、追加投資が必要となります。ここがボトルネックになり、将来のビジネスの成長の妨げになってしまう事になります。導入時には想定できなかった、成長痛がマテハンの制約で発生してしまうケースです。

  • 注記:(1)国内の倉庫は、建築基準法に従い、倉庫内に500坪程度ごとに防火区画と呼ばれる区画を設置する必要があり、この区画を仕切る壁に、防火シャッターが設置されています。火災時にはこのシャッターが下がり、延焼を防ぐように設計されています。



他のメリットは、装置の段階拡張やレイアウト作成における柔軟性が挙げられます。私は物流業務側からきている人間なので、オペレーション目線で製品開発に意見をすることが多いのですが、今回、来場されたユーザーから良く聞かれたキーワードが“柔軟性”でした。コロナ、円安、インフレ、と続き、未来が予測しづらい世の中だからこそ、物流投資はこれまで以上に柔軟性が重要視されていました。この点を踏まえ、AGVの本来の良さでもある柔軟性をベースに、“高さの課題をクリアした、より保管能力の高いAGV”を実現した設計である「PopPick」が高い反響を得ている理由だと分析しています。

では、弊社が展開している製品ラインアップで、各種がどのようなメリット・デメリットがあるのか、検証をしてみたいと思います。

弊社製品の各種ラインアップ(AMR、AGV、PopPick、RS)のメリット・デメリット

各種のマテハンの特徴を並べどれが一番良いか、ではなく、ニーズに合わせた選定が重要なのは明白です。例えば、同じ切るという作業にも、ハサミ、カッター、ノコギリ、メスなど、用途に合わせた機材があるのと同じで、物流の種類によって選ぶべき機器は異なります。「PopPick」は、どのようなニーズに適しているのかを、国際物流総合展で来場者様方から知ることができました。「PopPick」を検討されるお客様は、自動倉庫を検討もしくはすでに持っている方々で、従来の高額な固定設備のとの併用もしくは逃がし場所の選択肢として、適しているという事でした。従って、従来のAGVと機構そのものは同じですが、「PopPick」が追加されたことで、全く新しいニーズ、新しい顧客層へのアプローチが可能となりました。今後、さらに不透明な市場下、物流投資による事業拡大(自動化)は、至上命題であり、少しでも投資リスクを柔軟性により下げ、生産性を向上させられるソリューション提供を進められるよう、日々チャレンジが続きます!

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