新卒入社13年目。住宅用開発事業部の統括に加え、リヴェンド株式会社取締役、区分再販のマネジメントを担う柳原さん。テラスハウス事業の立ち上げから目標達成を重ね、同事業を一つの柱として確立してきました。現在の焦点は、自ら仕入れ・企画・販売を動かすことから、メンバーの専門性を生かし、組織として成果を生み続けることへ移っています。複数事業を束ねる権限移譲、上場後の成長を支えるリスク分散、次世代に事業を託す組織づくりについて聞きました。
【プロフィール】
柳原/住宅用開発事業部 部長、リヴェンド株式会社 取締役
新卒入社13年目。大学時代に野球で日本一を経験。住宅用開発事業部(※)の統括に加え、住宅販売を担うリヴェンド株式会社(※)、区分再販事業のマネジメントを兼任。新規事業の立ち上げから事業化、組織化まで一貫して携わる。
※住宅用開発事業部:住宅用地の仕入れ・企画・開発などを行う部門です。
※リヴェンド株式会社:リバイブルグループの住宅販売関連会社です。
目次
■ ゼロイチを越え、次の成長局面へ。事業を「つくる」から「広げる」へ
人事担当 : テラスハウス事業の立ち上げから現在に至るまでの歩みと、現在の事業の位置づけをどのように捉えていますか。
柳原 : 立ち上げを経て事業に販売実績が生まれ、部署として数字の見通しが立ってからも様々な変化がありましたが、毎年の目標達成を積み重ね、現在は継続的に運営できる事業として確立できたと捉えています。立ち上げ期に必要だったのは、市場と顧客に向き合い、事業性を自ら証明することでした。基盤が整った現在は、そこで得た知見を起点に、対象領域や関係者を広げ、次の成長機会をつくる段階に入っています。
人事担当 : 事業が確立した今、次の成長に向けて、ご自身の役割はどのように変化しましたか。
柳原 : 以前は仕入れ、企画、販売まで、事業の各工程を自分が主導していました。現在は後輩が成長し、任せられる領域が大きく増えています。その分、私は事業全体を俯瞰し、規模拡大に必要な社内外の関係者を巻き込み、新たな成長機会を構想することに時間を使えるようになりました。今の責任は、各工程を自分で担うことではなく、次にどの領域へ挑み、誰と組み、どこに人や時間を配分するかを判断することです。現場で培った知見を、事業全体の優先順位と成長戦略に変えていくことが、事業責任者として求められている役割だと考えています。
■ 適材適所を、仕組みにする。役割設計と対話が組織力を高める
人事担当 : 現在のチーム体制と、役割設計の考え方を教えてください。
柳原 : 役割分担を明確にしています。私は事業全体の構想と優先順位を担い、営業で数字をつくるメンバー、若手育成を担うメンバー、仕入れた土地に何を建てるかという仕様選定・商品企画を担うメンバーなど、各自の強みに応じて責任領域を定めています。全員に同じ働き方を求めるのではなく、異なる専門性を組み合わせて、チーム全体として成果を最大化する。適材適所を感覚で終わらせず、誰が何を担うかを明確にすることが、組織を機能させるうえで重要です。
人事担当 : 採用や育成では、どのような姿勢を持つ人が組織に合うと考えていますか。
柳原 : 状況に応じて行動を切り替えられる人です。日常のコミュニケーションでは相手との距離を縮め、率直な関係を築く。一方、仕事では責任と期限を意識し、最大限の成果に集中する。柔軟さと規律の両方を持てる人は、この組織で力を発揮しやすいと考えています。
人事担当 : 対人調整が多い不動産の現場で、その切り替えはどのように生きますか。
柳原 : 不動産事業は、取引先だけでなく、近隣の方々を含む多様な関係者との信頼で成り立ちます。形式的な説明だけではなく、相手の考え方や温度感を見極め、必要に応じて雑談も交えながら関係を築くことが、円滑な事業推進につながります。親しみやすさが必要な場面と、条件やリスクを厳密に確認すべき場面を切り分ける。相手に合わせる柔軟性と、重要事項ではぶれない緊張感を両立できる人は強いですね。
■ 固有の強みを尊重し、最終責任は引き受ける。複数事業を束ねる原則
人事担当 : 住宅用開発事業部に加え、リヴェンドや区分再販のマネジメントも兼任しています。複数の組織を見るうえで、何を重視していますか。
柳原 : 住宅用開発事業部の成功パターンを、そのまま他組織に当てはめないことです。リヴェンドの経験豊富な中途入社メンバー、区分再販の若手など、各組織には固有の知見と強みがあります。方法は一律にせず、成果への責任だけを共通化し、必要な局面で支援する。各組織の強みが生きる運営を重視しています。
人事担当 : 権限を委ねることと、ご自身が責任を負うことのバランスをどのように考えていますか。
柳原 : 各組織のメンバーが自ら判断し、思い切って挑戦できるよう、必要な助言や成長のきっかけを提供します。自分の方法を押しつけるのではなく、現場の知見を尊重し、裁量を渡す。そのうえで、各部署に課された数字と結果については、最終的に私が責任を負うという考えです。権限移譲は放任ではありません。任せる範囲と責任の所在を明確にし、必要なときには責任者として判断する。この前提があるからこそ、メンバーは挑戦できると考えています。
人事担当 : 上場後の次の成長ステージで、事業責任者としてどのような視点が必要だと考えていますか。
柳原 : 上場に向けた体制整備を経て、これからは事業規模をさらに拡大する段階に入ります。不動産事業は市況の影響を受けやすいため、単一の地域や事業に依存せず、リスクを分散しながら成長機会を広げる必要があります。東京で培った知見を基盤としつつ、地方や海外も視野に入れる。個別事業の成長だけでなく、会社全体の事業ポートフォリオをどう強くするかという視点を、私自身もさらに磨いていきたいと考えています。
■ 次世代に事業を託せる組織へ。「恩返し」を承継の仕組みに変える
人事担当 : 中長期的に実現したいことを教えてください。
柳原 : 50歳を一つの節目として、私が現場の中心にいなくても会社が成長し続ける状態をつくることです。「早く引退したい」という表現をすることもありますが、本質は、後継者が育ち、権限とノウハウが組織に蓄積され、特定の個人に依存せず事業が回る状態を、できるだけ早く実現したいということです。
人事担当 : 50歳を一つの節目に据えているのは、どのような思いからでしょうか。
柳原 : 社長と専務には、社会人としての基礎から育ててもらいました。お二人が元気なうちに、会社の成長と次世代育成という形で恩返しをしたい。そのために、自分が不可欠であり続けるのではなく、自分たちが現場を離れても成長する組織をつくる。後継者に事業を託し、そのうえで、ともに会社を築いた方々とゆっくり時間を共有したい。それが私にとっての大きな目標です。
人事担当 : 入社当時、社長や専務からどのような支援を受けたのでしょうか。
柳原 : 大学4年生まで野球に打ち込み、社会人になった時は、語彙力や読解力を含む仕事の基礎が十分ではありませんでした。そこで社長から中学の現代文の教科書を用意するよう言われ、夜に一緒に勉強してもらいました。業務の進め方だけでなく、社会人に必要な力を基礎から身につけるまで向き合ってもらった。その経験があるからこそ、13年後の今があると感じています。
人事担当 : その経験は、現在の人材育成にどのようにつながっていますか。
柳原 : 人は、完成された状態で入社するわけではありません。現在の能力だけで判断せず、強みと課題を見極め、責任を担えるようになるまで機会をつくることが大切です。私が個別に向き合ってもらったように、メンバーにも一律の型を押しつけず、それぞれに合う役割と成長機会を設計する。育成は、事業を持続させるための経営課題だと考えています。
人事担当 : 最後に、柳原さんが目指す組織の完成形を聞かせてください。
柳原 : 私がつくりたいのは、個人の頑張りに依存せず、次の世代が自ら判断し、成果を積み上げられる組織です。13年間で受け取ってきたものを、自分の中にとどめず、事業と人材の両方に還元していく。そうして、会社の成長が次の世代へ連続していく状態をつくることが、私にできる最大の恩返しだと考えています。
人事担当 : 事業をつくる力を、次世代へつなぐ組織力へ。柳原さんが担う次の挑戦が明確に伝わるお話でした。本日はありがとうございました。
―新規事業の立ち上げを成功させた推進力を、役割設計、権限移譲、後継者育成へと広げる柳原さん。「早く引退したい」という一見意外な言葉の奥にあったのは、責任から離れることではなく、自分がいなくても成長できる組織を早期につくるという、事業責任者としての明確な意思でした。
リバイブルには、一人ひとりの強みを尊重し、役割と責任を担いながら挑戦できる環境があります。完成された仕組みに加わるだけでなく、次の成長を支える仕組みそのものをつくりたい方のご応募をお待ちしています。