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すべてのストーリー

「着け心地が良くて完全に無縫製の肌着」に特化した新ブランドを立ち上げる―。立体的なニット製品を自動で編み上げる超高機能マシン。その使い道を15年間も試行錯誤してきたニットメーカーの新ブランド誕生物語です。

 すごい機械を持っているのに、その性能に人間の企画力が追い付かない――。2005年に島精機製作所の「ホールガーメント横編み機」を導入してから、石川メリヤスはずっと暗中模索をしてきました。 ホールガーメントは、デジタル制御で編み機の針を動かし、完全無縫製で立体的な製品を縫い上げることができる機械です。画期的な技術であり、これからの繊維産業に必要な設備であることはわかっていました。 でも、この機械を使って意味のある定番商品を開発することはなかなかできませんでした。「縫わずに好きな形の商品を作れる」と言っても、そのためには精緻な設計データを作成しなければなりません。こんな複雑なデータを作るぐら...

60年前から地域密着のSDGsを実践中。継続のためには、高付加価値のリサイクル商品の開発と安定的な販売が不可欠です。

 近年、循環型経済に少しでも近づくことが産業界の重要課題になっています。繊維業界も例外ではありません。石川メリヤスにも、残糸や残反の再利用について取引先や他メーカーから相談が寄せられるようになりました。 岡崎市を中心とする西三河地方では、戦前から繊維のリサイクルが盛んでした。落綿や残糸、残反をワタに戻す工程を担う反毛工場が数百軒もあり、そこから供給される再生綿を主原料とした特紡(特殊紡績)が発達。昭和50年代に特紡糸の生産はピークを迎えたと言われています。 生産量は愛知県が常に全国1位(2位は大阪府)で、その中核を担うのが西三河地方です。1957年創業の石川メリヤスは、まさにその特紡糸を...

洗車好きによる洗車好きのための掃除用手袋。自動車王国の愛知県にある小さな町工場がコロナ禍の社員研修を模索したら、マニアックな「手磨き」願望をかなえる新商品が生まれました。

 石川メリヤスは毎年6月に慰安のための社員旅行を実施していましたが、休日扱いで行っていたこともあり、時代を経るごとに参加者が減少。4年前からは勤務日の中で研修旅行をすることにし、取引先の工場やトヨタ産業技術記念館(愛知県名古屋市)を見学したりしていました。 しかし、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大によって旅行自体ができなくなり、新たな研修方法を模索しました。私たちが思いついたのは、「自分専用の手袋」を社員一人ひとりが作って発表することです。 ニット製品の工程は、糸の選定や原価計算も含めた「企画」、商品特性に合った編み機を操作する「編立」、ミシンを使った縫製や糸始末を行う「仕上...

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