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「皆がしんどい時に、どういう行動ができるかが、僕の中では大事。」センクシャの本音と野望|立テ良太

エンタメ業界にアップデートを仕掛けるセンクシャの、メンバーの素顔に迫るインタビュー連載「センクシャの本音と野望」。

今回はテクニカルマネジメントの立テ良太。

21歳でイベント施工の仕事をスタート。キャリア25年目、大阪の現場界隈では知らない人がいないほどの有名人だ。長年暮らした大阪に家族を残して単身上京し、2023年5月にセンクシャにジョイン。現在は野外フェスやコンサートを中心に、現場のチーフとして全国を飛び回っている。

現在センクシャでは最年長でもあり、大ベテランの立テが、住環境を大きく変えてまで選んだセンクシャで成し遂げたい野望、気持ちの変化とは……その本心に迫る。

▼目次
・舞台が盆踊りからフェスに代わったけど、昔から皆が楽しそうに踊っているところが好き。
・やるしかない。なんとか現場を進めていく判断が必要。
・一緒に仕事をした人に「こいつおもろいな」と思われるヤツになりたい。



舞台が盆踊りからフェスに代わったけど、昔から皆が楽しそうに踊っているところが好き。

――:この仕事をはじめたキッカケを教えてください。

25年前、登録制のアルバイトで行った先がイベントの仕事の現場でした。面白そうだなと思って、そこの会社の社長に働かせてくれと頼んだんです。

テントを立てたり、ステージを組んだりというのが僕の中ではハマって楽しかったし、社長もすごく気さくなおっさんだったので、その人を好きになってやり始めたところもある。

最初は、地域の夏祭りで盆踊りのやぐらを組んだりしていました。

祭りは、皆が夢中になって楽しんでいるところを見るのが面白い。盆踊りだったら、皆が楽しそうに踊っているところを見ながら、撤収を待っている時間が好きなんです。自分が仕込んだものに対して、皆が楽しそうに集まっているのが良い。

今は舞台が盆踊りからフェスに代わったけど、フェスも皆が狂喜乱舞する。お客さんが入場ゲートから走ってくるところを見ると、すごく鳥肌が立つんですよ。「しんどかったけど、良かったな」って。

思えば、僕は学生時代からお祭り男だった。学祭で裏方に回るのが好きだった。その頃から、皆がわーっと盛り上がっているのが楽しいなって思っていました。

この仕事は自分にとって天職なんですね。

すごくしんどくて「帰りたい」と思った現場はたくさんありますけどね(笑)やめようと思ったことは、一度もない。

ーー:センクシャに入社を決めた理由はなんですか?

僕も46歳なので、これから体力も落ちていくし、いつまでも最前線でガツガツ手を動かせるかはわからない。チーフとして現場を管理する側に回るには、一個上のステージに上がらないと、という思いがあったのが、センクシャに入った理由です。

でもやっぱり手を動かすのは好きなので、同じ施工の中嶋さんと一緒の現場に行ったら、勝手にガツガツやって「中嶋さん、あとは段取りお願い!」となりますけどね(笑)

体力には自信がある方なので、室内でステージを組むより、野外でやっている方が好きなんですよ。野外の設営は自然との戦いでもあるので、「このテントをどうやって風に飛ばされずに張れるか」とかを考えなきゃいけない。

室内だったら、風の影響も雨の影響も考えなくていいんですけどね。それでもあの開放感が好きなんです。

やるしかない。なんとか現場を進めていく判断が必要。

――:センクシャに入社して、どんな変化がありましたか?

今までは言われて施工する側だったのが、センクシャに入って、チーフとして現場の職人さんたちにお願いする側になった。プレッシャーを感じましたね。

ひたちなかで開催されたLuckyFes2023ではチーフを担当したんですが、過去経験してきた中で最大規模の現場でした。

会場の規模が大きくなれば大きくなるほど“しんどさ”は増します。必要な部材も多いですし。正直なところ、不安でしかないですよ。

自分ではあまり手を動かさなくても現場が進んでいくので、肉体的なしんどさは減りました。代わりに、施工が遅れているところに人を回すことを考えたり、「何時までにこの作業を完了していないと、次来る職人さんが作業できないから仕上げてくれ」と現場に喝を入れたり。現場の成否が自分の行動に左右されるというプレッシャーが常に生まれました。

とはいえ、現場の皆も大変な中で必死でやってくれているんですね。だから、ただプレッシャーをかけるのも違うと思うんです。今までは自分が言われる側だったので、言われる側の気持ちもわかる。「このタイミングだったらいけるかな」「予めジャブを打っておいて」とか、タイミングや言い方はすごく考えます。

皆が昼ごはんを食べている間にコソッと段取りして、みたいなのはやったりしますね。

――:”立テさんがいたら心強い”と思っている現場の方は多そうですよね。

うるさいだけなんじゃないですかね(笑)

ふざけて場を和ませつつ、現場を進めるタイプなんです。しんどい時に、しんどい顔してずっとやっていても、もっとしんどくなるだけだから。

逆に、僕が色々と真面目に言いはじめると、皆ピリッとするみたいです。

「今回段取り良くできたな」「早くできたな」と、自分が満足行く仕込みができた現場は少ないですよ。毎回「もうちょっとこんなものを準備しておけばスムーズだったな」なんて反省点はあります。

野外だと当日の風や雨の影響もあるし、”去年より木が伸びていて、今年はここにテントを建てられない”みたいなこともよくあるんですよ。会場が砂浜なら、”波が砂を持っていって、段差ができてしまった”、とか。

悩んでも、やるしかないですよね。なんとか現場を進めていく判断をしなければいけない。

正直なところ、勢いでいってしまえ、みたいなことも多いですけどね。僕、結構そういうタイプなので。「後でなんとかしよう、いけるいける、今ちゃんと流れを作ろう」って皆には声をかける。

で、そこからどうするか考えます。もし部材が足りなければ追加で持ってきてもらうしかないので、営業の下平さんとかに「これちょっと金かかるけど頼んでいい?」って相談するんです。

これが、施工時間が短い室内のアリーナとかドームだとそうはいかない。ステージを組み終わらなければいけない時間が決まっている現場は、1個部材を忘れたら間に合いません。ステージの施工が終わるのを待っている照明さんや音響さんなどの他のセクションに謝るしかないんです。

野外だと施工期間が長い分、時間には余裕があって、その辺は和やかにできるところでもあるんですよ。

一緒に仕事をした人に「こいつおもろいな」と思われるヤツになりたい。

――:どんな人と一緒に働きたいですか?

やる気がある人、根性がある人ですね。あと、「皆がしんどい時、どんな行動ができるか」が、僕の中では大事です。

現場にいると色んなイレギュラーな場面に遭遇します。急いで撤収しないといけない時、台風が迫っているとき、夜通し作業をして疲れている時に、どういうふうに耐えられるか。

冗談を言えるような余裕や体力が残っていないときここそ、自分から面白いこと吹き込んでみたり、逆に「ここまでやろう、やりきろう」と鼓舞してやろうと思うんです。

すごくしんどい時に、誰かひとりが小ボケをして笑って、ちょっと場が和んで、「よし、もうひと踏ん張りしよう」みたいな流れは好きです。休憩取って、そこで皆と打ち合わせして、気持ちを切り替える。大事ですね。

――:人生において成し遂げたいことは何ですか?

盛大な葬式を挙げたいんですよね。

そもそも、苗字にカタカナが入っているので、まず人の記憶には残るだろうと(笑)さらに一緒に仕事をした上で、「こいつおもろいな」ってヤツにはなりたいなと思ってます。

僕が死んだとき、「線香、半分でもあげに行くわ」「葬式行かれへんかったけど、近所来たし、線香あげさせてや」みたいなやつがいっぱいいたら嬉しい。

「しんみり家族葬とかやめて欲しい、盛大に送って欲しい」って、奥さんにはずっと言い続けているんです。

そうしたら「死んだ時にまだ現役で仕事をしていたらね。」と。

「現役引退してたら、たぶんアンタ誰も相手にされないから、家族葬で十分よ」って言われました(笑)

――:野望を教えてください。

僕は野外が好きなので、センクシャで日本を代表するフェスを作り上げるみたいのもやってみたいですよね。それくらい大きなフェスを1回目から新しく作り上げられたら嬉しいなと思います。

LuckyFesでは、2回目からセンクシャがステージプランを担当させていただいた。これが4回、5回とご縁をいただいて順調に大きくなっていったらなという思いもあります。ROCK IN JAPAN FESTIVALが行われていた国営ひたち海浜公園という場所でもあり、夢があるというか、楽しみではある。ステージがちょっと大きくなったり、来場者目標が増えたりして、徐々に大きくなっていけば面白いなと思います。

そして、世界に出て、野外フェスに行ってみたい。飛行機苦手なんで、まだパスポートは持ってないですけど(笑)

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