1945年の創業以来、プロ向けの調理道具を通じて日本の「食」の現場を支え続けてきた岸保産業。
私たちは今、創業80年という節目を前に、DX推進や海外展開、組織改革を加速させる「第二創業期」という大きな変革の中にあります。老舗としての安定した基盤を持ちながら、ベンチャー企業のようなスピード感で新しい挑戦を続けています。
岸保産業の組織は、大きく分けて「管理部」「営業部」「国際部」「業務部」の4つの部署、そしてそれぞれの専門領域に特化した10の課で構成されています。
それぞれのチームが独立したプロフェッショナルとして機能しながら、強固に連携して「食のインフラ」を支えているのが私たちの特徴です。
候補者の皆様に、会社全体の構造と、入社後の「働く自分」をより具体的にイメージしていただくために、各部署の役割やミッションを順次お届けしていきます。
今回フォーカスするのは、カタログプロジェクトです。このプロジェクトは特定の部署に属するものではなく、カタログ改定のタイミングごとに各部署からメンバーが集まり、横断的に進められている取り組みです。
一見すると“営業を支えるツール”に見えるカタログ。しかし実際には、営業活動そのものの質を左右する「営業の土台」を設計する存在です。
今回の記事では、カタログプロジェクトの責任者である米本さん、そしてプロジェクトを経験し現在は営業として活躍する星川さんにインタビューを実施。
カタログ制作の裏側から、会社全体への影響、そしてこの仕事の本質に迫ります。
目次
1. 営業をつくる部署、カタログプロジェクト
2. カタログはこうして作られる
3. 情報を売れる形に変える設計
4. 目的基準で動く、全員参加のカタログづくり
5. 未来へのメッセージ
1. 営業をつくる部署、カタログプロジェクト
ーーまず、自己紹介をお願いします。
米本:
購買・仕入れの部署に所属しています。2025年5月にカタログプロジェクトが立ち上がったタイミングで異動し、現在はカタログプロジェクトのリーダーとして全体の進行管理や企画に携わっています。
星川:
2025年4月に入社後、営業部と業務部での研修を経て、5月中旬からカタログチームに配属されました。プロジェクトの立ち上げから終了まで一貫して関わり、現在は営業部にて業務を担当しています。
ーーカタログプロジェクトはどんな役割の部署なのでしょうか。
米本:
一言で言うと、「最も優秀な営業をつくる部署」です。
岸保産業では、自社の総合カタログをもとに営業が顧客と商談を行い、注文につなげています。また顧客となる販売店さんも、このカタログから商品を選んで注文することになります。メーカー、岸保産業、販売店、そして最終ユーザーである飲食店。そのすべてをつなぐ、営業の軸となるのがカタログなんです。だからこそ、このカタログの出来が、そのまま営業成果に直結します。
星川:
印象的だったのは、「カタログさえ良ければ、勝手に売れていく」という言葉です。営業マンの役割を、もうそこにあるだけで果たしてくれる。 岸保産業にとってカタログプロジェクトは、販売の起点になるツールを作る、重要な部署だと思います。
2. カタログはこうして作られる
ーー具体的に、カタログ制作はどのように進んでいくのでしょうか。
星川:
大きく分けると、以下の流れになります。
- 情報整理(誤情報・廃番商品の洗い出し)
- 商品選定
- レイアウト設計
- 価格決定
まずは既存カタログの見直しから始まり、情報を整理します。その後、新規商品や継続商品の選定を行い、ページ構成を決めていきます。最後に価格を決定して完成です。
ーー商品選定の基準は、何を重視して行なっていますか?
米本:
商品選定で一番大事なのは、「顧客にとって必要なものが一式揃っているか」です。必ずしも売れ筋だけを載せるわけではありません。あえて売れない商品を載せることで、比較が生まれ、結果的に他の商品が売れることもあります。
ーーレイアウトは何を意識して行なっていますか?
星川:
私は「誰でもわかる」ことを意識していました。
業界経験がない人でも理解できるように、説明を簡潔にしたり、写真を増やしたり、これから飲食店を始める人でも使えるような、やさしい設計を意識しています。
ーー価格はどのようにして決定していますか?その難しさはどこにありますか?
米本:
価格は、カタログの中でも最も重要な工程です。一度カタログを出すと、1年〜1年半はその価格で運用されます。つまり、その期間の利益を決めることになります。
市場価格、競合、仕入れ値、すべてを踏まえて決定しますが、 「高すぎれば売れない、安すぎれば利益が出ない」という難しさがあります。特に近年は価格変動が激しく、メーカー様との交渉も含めて非常に難易度の高い仕事です。
星川:
カタログの価格は「会社としての価格」になるので、営業個人の調整よりも影響が大きく、責任の重さを感じました。最初は責任の大きさに圧倒されましたが、その分会社全体の視点から考える成長の機会となりました。
3. 情報を売れる形に変える設計
ーー良いカタログとは、どのようなカタログだと思いますか?
米本:
難しい質問ですね(笑)。注文につながるかどうか、が結局大切だと思います。見た目が良くても、情報が正確にお客様に伝わらなければ意味がない。 お客様が「これを買おう」と判断できる状態になっているかがすべてだと思います。
ーー「岸保産業だからこそできるカタログ」とは何だと思いますか?
米本:
他社は商品ごとのバリエーションが非常に多いですが、岸保はあえて絞っています。選択肢が多すぎると、逆に選べなくなる。だからこそ、安価な商品と付加価値のある比較的高価な商品を対比させる形で、選びやすく設計しています。
星川:
他社のカタログは辞書のように分厚いものもあります。
岸保のカタログはその半分くらいで、持ち運びやすく、目的の商品にもたどり着きやすいです。
ーーカタログでの経験が、営業に生きたと感じた経験はありますか?
星川:
商品知識が圧倒的に増えました。営業としてお客様対応をする中でも、「どこを見ればいいか」が分かるので、調べるスピードが早くなっています。
4. 目的基準で動く、全員参加のカタログづくり
ーー若手でも意思決定に関われるのでしょうか。
星川:
関われます。例えば私は、レイアウト作成にアプリツールを導入する提案をしました。結果的にチーム全体で使うようになりました。また、新商品の採用についても、自分たちでプレゼンを行い採用が決まることもありました。
ーー意見を通す基準は、どのように決めていましたか?
米本:
「目的に合っているかどうか」です。
良いカタログを作るという目的に対してプラスになる提案であれば、基本的に採用します。逆に目的からズレていれば採用しません。シンプルですが、それが一番重要です。
ーー現場の声はどのようにカタログに反映していますか?
米本:
今回のカタログでは、全社員から意見を集めました。実際にカタログに付箋を貼ってもらい、「ここを直してほしい」「この商品を入れてほしい」といった声を集約しました。
星川:
本当にほぼ全ページに付箋がついていました。現場の声をここまで集めたのは初めてだったと思います。
ーー会社の外部からの意見は、どのようにカタログに反映していますか?
米本:
今回は特に社内の声を重視しましたが、メーカー様からの意見も参考にしています。
星川:
メーカー様の営業の方から「この商品の方が売れる」といったアドバイスをいただくこともあり、それを反映することもありました。
5. 未来へのメッセージ
ーー最後に、応募を考えている方へメッセージをお願いします。
米本:
岸保産業は、意欲のある人にチャンスを与える会社です。プロジェクトや部署を通じて、さまざまな経験ができます。 主体的に動ける人にとっては、とても面白い環境だと思います。
星川:
料理や道具が好きな人には、本当に楽しい仕事だと思います。また、プロジェクトを通じて仕事をやり切る力や期限管理も身につきます。自分の成長につながる経験ができる環境なので、ぜひ挑戦してほしいです。