【役員インタビュー】ADK、Amazon、TikTok。マーケティングの“主戦場”を渡り歩いた私が、MISMで「動画広告の民主化」に挑む理由
UGC広告のプロフェッショナルとして、縦型ショート動画市場の“ボトルネック”を解消する「縦型クリエイティブLab」、株式会社MISM。TikTok公式クリエイティブパートナーとして3年連続3倍成長を遂げています。
今回は、Amazon Japan、ByteDance(TikTok)という世界的プラットフォーム企業を経て、2024年5月にMISMへジョインした取締役・明にインタビュー。TOPPANでの泥臭い営業から、ADKでのクリエイティブ戦略、Amazonでのデータドリブンな事業開発、そしてTikTokでの爆発的な市場拡大。時代の変遷と共にマーケティングの最前線を歩んできた彼は、なぜ次のキャリアとしてMISMを選んだのか。プラットフォーマーの視点から見た市場の勝機と、MISMが目指す「動画広告の民主化」へのロードマップについて、その冷静な戦略眼に迫ります。
明 慶輔(Keisuke Myo) / 取締役
2013年、新卒で凸版印刷(現TOPPAN)に入社。2016年にADKへ転職し、ソフトバンク×フジロックのコラボCMなどを担当。2019年にAmazon Japanへ移り、ECコンサルタントとして商品開発から物流までを経験。2022年、ByteDance(TikTok)へ転職し、広告セールスチームのマネージャーとして急成長する縦型動画市場を牽引。2024年5月、株式会社MISMへ取締役として参画。
TOPPAN、ADK、Amazon。それぞれの“主戦場”で学んだ、ビジネスの「足腰」と「頭脳」
ーー明さんのキャリアは、まさにマーケティングの進化そのものを体現されているように感じます。まずはその変遷について、詳しく教えていただけますか?
振り返ってみれば、その時々で「モノが動く・人が動く」中心地に身を置こうとしてきたキャリアだったかもしれません。最初のキャリアは凸版印刷(現TOPPAN)でした。大阪配属で、チラシやカタログ、店頭POPからイベント運営まで、ありとあらゆる販促に関わりました。
ここで叩き込まれたのは、ビジネスの「足腰」とも言える泥臭い基礎です。「見積もりは即日出せ」「メールを送ったら電話一本入れる」「足を使って会いに行く」。一見古風に見えるかもしれませんが、信頼を勝ち取るためのスピード感と熱量は、どの時代、どの業界に行っても通用する普遍的なスキルだと、今になって痛感しています。
ーーそこから、広告代理店(ADK)へ転職されました。
より上流のマーケティング戦略に関わりたいと思い、ADKへ転職しました。ここでは「頭脳の営業」と「クリエイティブの力」を学びましたね。特に印象に残っているのは、ソフトバンク様を担当した際、「フジロックフェスティバル」とのコラボレーション企画を推進したことです。「YouTubeでフジロックが見れる」という当時としては新しい切り口のCMを展開し、顧客の好感度調査で非常に高い数字を叩き出しました。自分の仕掛けたクリエイティブが世の中に届き、人の心を動かし、数字として跳ね返ってくる。そのダイナミズムに震えました。
ーー大きな成果ですね。それでもなお、Amazonへ移られた理由は?
マス広告のやりがいはありましたが、同時に「効果測定の難しさ」にもジレンマを感じていました。「本当に売上に繋がっているのか?」「自分のやったことがクライアントのためになっているのか?」という問いに対し、より解像度高く答えられる場所に行きたい。そう考えて選んだのが、Amazon Japanでした。
ここでは「数字で成果が完全に見える世界」に没頭しました。メーカー担当のコンサルタントとして、単に広告を打つだけでなく、「売れる仕組み(4P)」の全てに関わりました。例えば、担当していた大手飲料メーカーと「ラベルレスボトル」の販売戦略を練ったこともあります。
※4P:Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)
ーーラベルレスボトルですか?当時はまだ珍しかったのでは。
そうですね。担当者の方が「ラベルを剥がすのが面倒だ」と仰っていたのをヒントに、「ECならラベルレスの方がむしろユーザーメリットになるし、売れるのではないか」と仮説を立て、商品開発から物流の調整まで入り込みました。結果として、それが今の当たり前になっている。広告という枠を超えて、商品や流通そのものを変えることで成果を出す面白さを知りました。
「TikTok売れ」の衝撃。プラットフォームの進化論と、市場の“転換点”
ーー順風満帆なキャリアの中で、なぜTikTok(ByteDance)へ?
Amazon時代に目撃した、ある“衝撃的な現象”がきっかけです。担当クライアントの商品が、Amazon内で広告も、TVCMも打っていないのに、ある日突然爆発的に売れ始めたんです。原因を調べたら、TikTokで一般ユーザーの投稿がバズっていた。「TikTok売れ」の走りのような現象でした。
「企業が仕掛ける広告」ではなく、「アルゴリズムとユーザーの熱量」が経済を動かす時代が来た。これはマーケティングのルールが根本から変わるなと直感し、その波の中心に身を置くためにByteDanceへ転職しました。
ーーTikTokの中では、どのような景色が見えていましたか?
凄まじいスピードで市場が拡大していました。広告チームだけで100人規模いましたが、毎月何十人も入社してきて、半年ごとに組織が変わる。まさにカオスであり、急成長の只中でした。同時に、プラットフォームとしての「進化のフェーズ」が変わっていくのを肌で感じていました。YouTubeやInstagramがそうであったように、プラットフォームには「カオス」から「洗練」へと進化するサイクルがあります。
ーー「洗練」とは、具体的にどういうことでしょうか?
初期のTikTokはダンス動画などのエンタメが中心でしたが、ユーザー層が広がるにつれ、グルメ、美容、教育など「情報の検索」に使われる場へと変化しました。Z世代にとってTikTokは既に「検索エンジン」です。こうなると、求められるコンテンツの質が変わります。
単に奇抜でバズればいい動画ではなく、情報の信頼性やクリエイティブの質が伴ったコンテンツでなければ、アルゴリズムにもユーザーにも選ばれなくなる。大手企業の参入も相次ぎましたが、この「質の転換点」において、多くの企業が壁にぶつかっていました。
ーーそれが、「クリエイティブ供給のボトルネック」ですね。
そうです。市場が「洗練」のフェーズに入ったことで、求められるクリエイティブのハードルが上がっている。しかし、既存の制作会社や代理店のスピード感では、トレンドの変化に追いつけない。TikTokのトレンドは「2週間」で終わります。しかし、従来のフローでは納品まで1ヶ月かかる。これでは勝負になりません。「質を高めなければならないが、スピードも落とせない」。このジレンマこそが、現在の市場の最大のボトルネックであり、そこに唯一の解を持っていたのがMISMでした。
「MISMだけが違った」—プラットフォーム側から感じた、構造的な優位性と勝算
ーーMISMとは、TikTok時代に出会ったのですか?
はい。当時、TikTok側でもクリエイティブ費用を負担して出稿を促すプログラムがあったのですが、そのパートナー企業として紹介されたのがMISMでした。
衝撃的だったのは、その「スピード」と「実績(効果)」です。通常の制作会社が1ヶ月かけるところを、MISMは5営業日レベルで納品してくる。しかも、ただ早いだけでなく、TikTok社内のデータで見ても、MISMが作ったクリエイティブは広告効果(パフォーマンス)が非常に高かった。
ーーなぜMISMだけが、そのスピードと質を実現できていたのでしょうか?
「黎明期からのナレッジ蓄積」と「データへの執着」です。まだ市場が未成熟な頃から、MISMはTikTokと向き合い、「どのクリエイティブが成果を最大化するのか」のデータを蓄積していました。そして何より、代表の羽部や事業責任者の野口が持つ「成果が出るまでやりきる」というスタンスが組織に浸透していた。
既存の代理店構造では不可能なスピードと質を、独自のオペレーションとスタンスで実現している。「この会社は、プラットフォームが進化しても生き残り、業界の構造的な課題を解決できる存在かもしれない」。そう確信したことが、ジョインの決め手になりました。
「縦型クリエイティブLab」として、“動画広告の民主化”を目指す
ーー現在、役員としてどのような役割を担っていますか?
人事やバックオフィス全般を見つつ、事業としては「BUZZORDER」の数字責任を持っています。私のミッションは、MISMが持っている「感覚的な強み」を、組織としての「再現性ある強み」に変換することです。MISMは今、単なる動画制作会社から、「成果を最短で届ける縦型クリエイティブLab」へと進化しようとしています。
ーー「縦型クリエイティブLab」とは?
これまでの「動画を作って納品して終わり」というモデルからの脱却です。過去の膨大な実績データやナレッジを蓄積し、それをAIなども活用して解析することで、「この商材でこのターゲットなら、このシーン・構成が一番成果が出る」という“最適解”を導き出す。感覚に頼るのではなく、データとロジックで「なぜこの動画が成果が出るのか」を解明し、それを最短で提供する。そうすることで、MISMは縦型動画市場における一種の「インフラ」になれると考えています。
ーーそれが、今後の事業戦略の核になるわけですね。
そうです。目指すのは「動画広告の民主化」です。
動画広告は普及しつつありますが、成果の出るクリエイティブを継続的に制作・運用できるのは、まだ一部の体力ある企業に限られているのが現状です。しかし、MISMがインフラとなり、AIやデータを活用してコストを下げ、かつ最短で「勝てる素材」を提供できるようになれば、中小企業や個人のショップでも動画広告が当たり前になります。
さらに、Amazonでの経験も活かし、TikTok ShopなどのEC機能と連動させ、「SNSを起点にモノを売る」「SNSで経済を動かす」という世界観を実現していきたい。既存事業の延長線ではない、桁違いのスケールを目指しています。
素直に、泥臭く、ハンズオンで。市場価値を上げたい人を待っている
ーーMISMの組織カルチャーについて、外資系企業出身の明さんから見てどう感じますか?
非常にフラットで、健全なハングリー精神がある組織ですね。ベンチャーらしく、そこら中に「ボール(課題)」が落ちていて、それを「これは私の仕事じゃない」と避けるのではなく、面白がって拾いに行くメンバーが多い。
「心理的安全性」という言葉に甘んじるのではなく、「成長したい」「稼ぎたい」「市場価値を上げたい」という意欲がベースにある。
ーー最後に、どのような方と一緒に働きたいですか?
まずは「素直な方」。そして、評論家になるのではなく、「ハンズオン」で泥臭く仕事ができる方です。MISMは今、急成長市場のど真ん中にいます。AmazonやTikTokがそうであったように、時代の進化が加速する中で、勝てるロジックを持った会社に身を置くことは、キャリアにおいて大きなインパクトがあります。
縦型動画という市場は、これからさらに社会のインフラになっていきます。その最前線で、景色が変わっていく様を当事者として見たい。新しいスキルに前向きにチャレンジし、この波に乗って自身の市場価値も上げていきたい。そんな意欲的な方からのエントリーを、心からお待ちしています。