なにをやっているのか
エス・エム・エスは、「⾼齢社会に適した情報インフラを構築することで⼈々の⽣活の質を
向上し、社会に貢献し続ける」ことをミッションに掲げ、「⾼齢社会×情報」を切り⼝に医
療・介護/障害福祉・ヘルスケア・シニアライフの領域で40以上のサービスを開発・運営し
ています。
少⼦⾼齢化で⾼齢者⼈⼝がピークを迎える2040年から先の⽇本の社会は、若い世代と⾼齢
者のバランスがこれまでと⼤きく変わります。従来は⾼齢者を⽀えていく負担を若い世代が
担ってきました。しかし、こうした社会モデルのままでは、若い世代が未来へ希望を持て
ず、未来へ投資する余裕がない状況が続く可能性があります。
私達はなぜその構造になってしまっているのかという現場や課題を分析し、解決に取り組ん
でいます。エス・エム・エスが作ろうとしているのは、このいびつな負担の構造を解消し、
若い世代が継続可能で幸福に⽣きることができるような「未来の社会モデル」なのです。
■Vertical SaaS カイポケ
エス・エム・エスの戦略的事業領域の⼀つとして経営を⽀援する様々なサービスと介護/障
害福祉事業者をつなぐ経営⽀援プラットフォーム「カイポケ」を提供しています。
多⾯的な経営⽀援とICT活⽤による業務効率化を通じて、今まで紙で管理していたシフトや
介護計画のデータをデジタルに⼀元管理することができ、介護事業者の経営改善とサービス
品質向上に貢献します。
既に導⼊社数は全国58,100事業所以上、2012年のマーケットインから売上約119億円を突破
しており、SaaS領域の中で⾼い成⻑率を実現しています。
プロダクトを通じて、職員が介護利⽤者と向き合う時間を増やすことに貢献したいという
ユーザー志向のエンジニアが多く、介護という継続的なサポートが必要な領域だからこそ、
⻑期的な運⽤⾯も考えた上でサービス設計・開発に取り組むことを⼤切にしています。
■キャリア事業
⾼齢化に伴い医療や介護の需要が増⼤する⼀⽅で、⽣産年齢⼈⼝の減少により、これらの
サービスを⽀える従事者の不⾜と偏在が深刻な課題となっています。
例えば、医療領域では看護師が2025年には⽇本全体で6〜27万⼈の従事者が不⾜すると⾒込
まれており、介護領域では介護従事者の不⾜数が2025年の22万⼈から、2040年には65万⼈
にまで拡⼤する⾒通しとなっています。
その問題を解決するため、質の⾼い医療・介護サービスの継続提供に貢献することを⽬指
し、医療・介護領域に特化した⼈材紹介サービスや就職サイトを運営しています。
キャリア事業のビジネスの歴史は⻑いので、個別最適や⽬の前の数字の達成のための仕組み
があるのですが、これに対して、今考えられる理想的なアーキテクチャを議論し、それに向
かってどのように階段を登っていくのかという議論をしています。
なぜやるのか
「⾼齢社会」というマーケットは、ステークホルダーの多さや政府の規制など扱う変数が多
く、また変化のタイムスパンも⻑いため、実際に⼿を動かしながらでないと解決策が⾒えて
こないような「複雑性の⾼い市場」です。そのため、私たちの向き合うべきテーマは「複雑
性の⾼い市場での事業開発」です。
そういった市場に向き合うプロダクト推進本部は「さまざまな専⾨性のある職能を持った⼈
が集まったプロフェッショナル組織」であると考えています。それぞれが卓越した専⾨性を
もち、⾃⽴したプロフェッショナルが集まっている組織です。 そして、私たちの仕事の⽬
的である「変化し続けるマーケットの最前線でユーザーに成果を⽣み出し、世の中にインパ
クトを届けること」を達成するために、プロダクト⼈材はマーケットの最前線で、かつど真
ん中で仕事をし、プロダクトの成⻑と変化へ責任を持っていると考えています。
⼀⽅で、ひとりでは「不確実な市場」へ対処できないので、チームで動き、問題解決をして
いくことが必要です。そのため、チームとして成果を⽣み出すための仕組みとして、共通の
プロトコル(考え⽅、プロセス、約束事、ツール)を理解して働くことも重要です。
このように、マーケットやユーザーに向けて価値を提供するのはプロダクトチームとそこで
働く個⼈であるため、組織というのはそれをサポートするインフラであると考えています。
⼀⼈ひとりが「もし、⾃分がプロダクトのオーナーとしてすべての責任を担っていたら、
マーケットとユーザーに最善のプロダクトを届けるためになにをするか」を常に考えて、その実現にリーダーシップを発揮し⾏動することを期待しています。
どうやっているのか
全社の⼈材理念や⾏動指針とプロダクト推進本部の⼈材理念との差異は、コラボレーション
を中⼼とした働き⽅である点です。 全社のバリューである「価値主体・社会からの要請・
変化対応・誠実」や、⼈材理念である「情熱・誠実・プロフェッショナル」を⼟台に、チー
ムが主体の環境でいかにコラボレーションをするか、という点を強調した内容となっていま
す。
また前提として、もちろん全体の戦略も重要ですが、それと同じくらいにプロダクト推進本
部がユーザー接点の主役である、という考え⽅を重要視しています。
例えば、プロダクト⼈材はプロダクト細部の⼿触りを⽣み出したり、エンジニアの場合は
ユーザー体験の構築や実装する1⾏のコードがユーザーが触れるものを⽣み出すことにつな
がっているので、まさにユーザー接点の最前線の仕事です。そして、このような点からもプ
ロダクト推進本部がユーザー接点における重要な事実に最初に触れる⼈物であり、場合に
よっては全体の戦略を覆すような重要な事実へ触れる機会もあります。
そのため、プロダクト推進本部が⾃⽴的に思考して意思決定をしていくことが⾮常に重要であると考え、これらをベースに⼈材理念を定めています。
■あなたがコミュニティ
組織が何かをしてくれるのを待つのではなく、⾃⾝が主体的に動くことでエス・エム・エス
のプロダクト推進本部ができあがっていくと考えています。
例えば、チームによって選択している技術スタックやツール、チームとしての動き⽅が異
なっています。フェーズも異なる40を超えるサービスを開発・運営しているので、すべての
技術スタックを統⼀することなく、チームとしての動き⽅までそれぞれで異なっているのが
現状です。各チームに必要な裁量を委譲した上で、チームごとに⾃分たちがやるべきこと・
必要なことに向けて取り組み続けているのがエス・エム・エスの開発組織の強みなのです。
■マーケットに向けて働く
組織や任されている役割ではなく、マーケットへ価値を提供できているかという視点で責任
を負い、⾏動することを求めています。
この⾔葉の特徴の⼀つに「主体性」が含まれています。「ユーザーの声を聞く」だと受動的
に捉えることもできますが、「マーケットへ向けて働く」だと⾃らがマーケット側へ動いて
いくというニュアンスになります。そのため、マーケットを理解することは必須ですし、
マーケットにプロダクトを届けていくというスタンスで仕事をすることが求められます。
マーケットの中に⾃分たちのチームが存在し、マーケットを理解しに⾏きながら、マーケットに必要なプロダクトを定義して作り、マーケットへ届けていくことを継続的に⾏っています。