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「トレカの聖地、秋葉原で勝つ」スニダントレカ秋葉原店が社員登用制度に積極的なワケ

ソフトバンク・ビジョン・ファンドをはじめ国内外から資金調達を実施し、競合のスタートアップ企業を買収、アジアや北米といった海外への進出など、挑戦を続ける株式会社SODA。

売上好調が続く『スニダン トレカ秋葉原店』で店長を務める吉元氏にインタビュー。

トレカショップの聖地・秋葉原で異彩を放つ店舗を担う吉元氏が抱く野望とは?そして、店舗拡大を視野に入れる中、今後どのような人材を求めているのか?について話を聞いた。

大学を中退して選んだ好きを仕事にする道

—トレカショップの店長ということもあり、吉元さんは昔からカードが好きだったそうですね。

吉元:20代後半の僕世代は多いはずですが、遊戯王の初代アニメがドンピシャで、小学生の頃は友達と遊戯王カードゲームでずっと遊んでいました。ただ、ほとんどの方が同じだと思いますが、その後の中高時代、カードには一切触れず……といった生活を送っていたんです。

—そこから、またトレカに熱中したきっかけは?

吉元:高校生の終わりくらいでしょうか、某動画サイトで遊戯王のMADが流行っていて、それを見て懐かしさと面白さから興味を持ちひっそり始めました。ただ、学生時代の友人の中でトレカに興味を持っている人間は誰もいなかったので、トレカショップに行ってお店にいる人に声を掛け、一緒に遊ぶ仲間を作っていったんです。

—自分でカード仲間を開拓したんですか?

吉元:本当に、周りにカード仲間が誰もいない状況でしたから、遊ぶ場所もなくて。カードをする場所と仲間を自分で探すのはかなり苦労しました。ただ、あの頃の経験が、今僕がここにいることに繋がっているのではないかと感じています。

—好きが高じて、仕事に活かそうと思ったわけですね。

吉元:そうです。この業界でのキャリアのスタートは大学生の頃、出身地である大阪のトレカショップにアルバイトとして入社をしました。働いて2年ほど経った頃、当時の代表と上長から「社員にならないか」と声を掛けていただいて、まだ大学生でしたがお話を受けようと決めました。

—大学を中退して社員になったということですか?

吉元:3年生で中退をして正社員になりました。誘ってくれた代表も上長も、大学を卒業してから正社員にというつもりだったみたいですけど、僕自身はその会社で結果を出すこと、トレカ業界で売り手として結果を出すことにかなり意欲的でした。幸い、親も「自分で決めたことならいいんじゃない」と後押ししてくれて、「今、始めよう」という思考になったんです。社員登用後は、地方にあるトレカショップの店長を任されることになりました。

—そこからは、どのようなキャリアを歩んできたのですか?

吉元:地方店の店長を務めた後、大阪の大型店舗の店長を任されると同時に、エキスパート職として主任クラスの仕事もしていました。結果的にこの会社は3年で退職して、今度は同業界のEC専門企業に転職することになります。

—実店舗から、なぜEC企業に移ろうと思ったのでしょう?

吉元:実店舗を経験したので、次はECという部分で働き、視点を変えてみたいという思いと、転職先企業のミッション、バリューと自分が思い描いていたことがマッチしていたからです。マーケ部門とMD部門の企画課のリーダーを担い、2年間務めたのち、SODAへと転職するに至ります。

—SODA志望当初は、Mediaチームを希望していたと聞きました。

吉元:単純に、店長募集の求人を見つけられなかったことも理由の一つにはなるのですが……(笑)。年齢的に20代後半ということで、今後新しい業界・業種にチャレンジする機会が限られてくると思ったのも、Mediaを志望したきっかけです。色々な業界や業種でスキルを培って人間としてスキルアップをしたい+自分の今までの経験やスキルを活かせるとなお良いかなと思った際に、ちょうどトレカを扱い始めたCtoCのSODAがありました。経験としてBtoCしかやっていなかったので、CtoCの世界+トレカに注力している環境でなら新しい知見を得られるのでは?と思ったんです。

—ただ、吉元さんは今トレカショップの店長をしています。その経緯を教えてください。

吉元:一番始めに面談をしてくれた社員から「トレカショップの方が適任なのではないか?」と評価を受けたことです。そこから別の社員と面談をして、今のトレカチームに配属されることが決まりました。ただ、正直に言うと不安もあったんですよ。

—それはどのような不安だったんですか?

吉元:やっぱり、「ずっと現場をやってきて、また現場からスタートするのか」という部分で、この思いを面談で思い切ってぶつけてみたんです。そうしたら担当者から「すみません。最初はそこからになってしまいます。ただ、トレカ部門の立ち上げからステップアップしていきましょう。」と正直かつ誠実な答えを頂いたのでSODAを信用することができ、入社を決めました。

—SODAはアプリがメインの会社ですが、その中でショップをやるという点での不安はいかがでしたか?

吉元:新店舗立ち上げをゼロからやったことはなかったですが、前職と近い経験が活かせる面もあり、そこの不安はなかったです。当時は関西在住でしたので、東京というまったく新しい土地でゼロからやる部分、秋葉原はカード業界で日本一という認識を持っていたので、その場所で「ナンバーワンを目指す」といった点に、面白さ半分少しの怖さはありました。

既存トレカショップの概念を覆すスタイリッシュな店舗を運営する上で心がけること

—2023年1月に入社して、7月にスニダントレカ秋葉原店が誕生しました。短い期間での店舗立ち上げで苦労した点は多かったと思います。

吉元:まず、スニダントレカ秋葉原店の立ち上げ時に前職や前々職で一緒だった人に連絡をしました。「東京で店舗をやることになったんだけど一緒にやらない?」と声を掛けたら、ありがたいことに即決断してくれたメンバーも多かったんです。ただ、前の職場と今ではカードなどを管理するシステムが全く異なるため、そこに慣れるまでは僕も含めてかなり苦労しました。もう一つは、会社のブランディングをイメージした見せ方の部分です。スニダンのStoreはシンプルでスタイリッシュな雰囲気があって、トレカショップでもそこを大事にしています。でも、既存のトレカショップは店内がごちゃごちゃしていて、賑やかさがあるのが普通です。「Theトレカショップ」でない形でお店を見せていくという知見がなかったため、苦戦しましたね。

—スタイリッシュさという点で具体的に何を意識されていますか?

吉元:スニダンは白黒基調のお店で汚れが目立ちやすいので、清掃は日々徹底して行っています。清潔感を保つ意識はスタッフ全体で根付いていて、例えば、「エレベーターが汚れているから掃除しておこうか」といった姿勢はみんなが持っています。その甲斐もあってか、来店されたお客様からは「綺麗で入りやすいお店ですね」「トレカのショップだとは思いませんでした」と評価を頂くだけでなく、普段トレカショップに行かれない方や若いカップル、子連れのお客様も足を運んでくださいます。清潔感を保つことで入りやすい空間を作れているのではないでしょうか。

—実際にお客様からお褒めの言葉を頂けるのは嬉しいことですよね。

吉元:これは内部の人間の働きやすさにも通ずることだと思っていまして、僕は前職から「清潔な空間に生産性がある」という点を学んだんです。退勤時にデスクを綺麗にしておくと、翌朝の出社時に気持ちよく働くことができる。清潔感=生産性の高い環境だという意識はお店全体で持つようにしています。

好きを仕事にするからこそできる接客

—清潔感の他に意識していることやこだわっている部分はありますか?

吉元:やはり接客ですね。お客様ありきの商売で、お客様も十人十色だから、接客方法って変わってくると思うんです。その際にとても意識しているのは「自分が好きなものを相手に伝えているんだよ」ということ。

—具体的に教えてください。

吉元:スニダントレカ秋葉原店には、トレカが大好きなメンバーが多くいます。好きを仕事にするからこそ大切なのは「自分がされたいと思っていることを、相手に提供できるか?」「自分がされたくないことを相手にはやらない」と思っているんです。接客する側もお客様もトレカが大好きだからこそ、それを強く心がけています。そうした基本的な部分を押さえ、後はスパイスとして自分がどういうキャラクターでお客様に接するのか?を考える。すごく丁寧に接する方が良いのか、お子様相手なら目線を合わせて一緒に楽しむのか。色々なタイプのお客様に最適な接客方法を模索し、実践するということです。

腰を据えて働けるスニダン独自の環境とは

—好きを仕事にできるのは魅力的ですが、トレカ業界は雇用が安定しないという話を以前に聞いたことがあります。実際、吉元さんの目から見ていかがですか?

吉元:アルバイトさんだと逆に、長期雇用が多いイメージです。ただ、「好きを仕事にできているからそのままで良い」といった現状維持な気持ちを持っている方も多いのではないかと、個人的に感じています。

—そんな中、スニダントレカ秋葉原店では入社して日の浅いアルバイトスタッフを社員登用するなど動きが活発ですよね。

吉元:この業界では珍しく、社員希望を出してくれる人が多いんです。僕は、彼らの希望を叶えるために、社員希望者それぞれが達成するべき点を面談などで伝えています。目標にコミットしてくれたら希望を叶えるのが僕の仕事だと思っていて、道を提示してそれをクリアできるような環境を作り、しっかりとフィードバック&評価をしてあげる。

—そうしたところに、他店との違いがありそうだと感じます。

吉元:まず、この店舗は店長経験者が7名程おり、これは他店と比較してすごく多い数なんです。しかも、どのメンバーも他店で店長として実績を積んできた人ばかり。彼らが各フロアにいることで、それぞれの知見が活かせ、それがスタッフ教育に繋がっているのではないでしょうか。

—各店の店長クラスがマネジメントをすることで、スタッフの力も伸びてくる。

吉元:社員登用は、各フロア内で幅広く業務ができるという一定の基準があり、後は自発的に動ける方や店舗やフロア全体、各スタッフを見れたりができているかどうかが重要になってくるので、店長クラスの指導で力をつけやすい環境だと思います。ちなみに、スタッフの採用は僕が担当しているため、「この人はこういう人だから」「こうやって接してね」といったアドバイスを伝えていて、より働きやすい環境作りを常に目指しています。

—アルバイトとして入社しても、好きを仕事に=やりがい搾取にはならない環境が用意されているのは嬉しいですね。

吉元:僕個人の話なのですが、仕事の時とプライベートの時のONとOFFがキッチリしているタイプなんです。後、「仕事や人に対して真剣に」を心がけていて、優しくするだけがすべてではないと思って日々、業務に取り組んでいます。これはお店の店長としても意識していることで、「良いことは良い」「ダメなことはダメ」を素直にストレートに、誠実に伝える。僕は、凄くないことに対して「凄い」と言えない性分で、反対に頑張っているメンバーには「凄く頑張っている」と素直に伝えています。シンプルに伝えることが信頼にも繋がっていくでしょうし、本当に相手のことを思っているから取っている行動です。この会社で長く働きたいというスタッフの希望を叶えるために、彼らとどう向き合うのか?真剣に考えているからこそ、すぐに活躍できるメンバーが出てくるのかもしれません。実績も100%認めています。ちなみに、OFFの時は一緒にカードバトルをしたり、他愛もない話をしたりしてコミュニケーションを取っています。

—今のお話は、秋葉原店の離職率の低さにも関係がありそうです。

吉元:今の店舗だけではなくて、僕が前職で店長をやっていた時から離職率が少なく、社員希望者が多かったのは自慢の一つです。当時一緒に働いていたメンバーの中には今、秋葉原店で活躍している人もいますが、その人たち曰く「吉元さんが楽しそうに働いていたから」「こんな風に、お客様と楽しんで働ける人になりたいから社員になりたかった」ということでした。僕自身が好きを仕事にして楽しんで業務に励んでいるのが伝わっていたのかもしれないですね。

今後の野望と求める人材

—そんなトレカ秋葉原店に入社したら、どのようなキャリアを積んでいけますか?

吉元:あくまで例にはなりますが、アルバイト入社から業務をたくさん覚えていただき社員に、そこからフロアを任せられる人材になったらフロアリーダーに、それ以上になると店長といったイメージでしょうか。フロアをお任せできるようになると、ほとんど店長クラスの仕事を担当してもらえるようになると思います。そういう方は新しい店舗を立ち上げた際に、フロアのリーダーや買取・販売のリーダー、店長として更にキャリアを積んでいける環境です。SODAのトレカ部門が今後大きくなれば、ECであったりオンライン事業など、幅広く携わっていける可能性もあります。もちろん、トレカショップで働いていた経験を持つ方は即戦力ですし、店長や鑑定経験者も同様です。

—例えば、トレカショップでの勤務経験はないが販売・接客の経験はあるといった方はどうでしょうか。

吉元:業種にかかわらず、接客経験者は大歓迎ですよ。接客が上手な方は相手の立場に立って考えられますので。僕は、トレカ業界はまだまだ接客に課題があるなと日々感じているんです。だからこそ、例えばアパレルやエンタメ関係など、接客意識の高い方に来ていただき、新しい風を吹かせてもらいたい。そう思っています。

—販売経験者は働く上で強みになるのですね。また、「トレカは好きだけど知識が少ない」といったタイプの方もいるかと思います。そういった方々も活躍できる環境でしょうか?

吉元:「自分はポケカの知識がない」という方でも、逆にそれを武器にできると思っています。理由は、そういった方は初心者のお客様が来られた際に自分と状態が同じなため、「お客様と共にポケカにハマる」という体験ができるはずだからです。お客様と同じ目線なので「自分もよくわからなくて」と他のスタッフに繋いで一緒に勉強ができたり、反対にすごく詳しいお客様から学べることもあり、新鮮なことも非常に多いと思います。お客様も、知らないスタッフにご自身の知識を教えてあげるという行為は、シンプルに嬉しいでしょうしね。

—一方で、「とにかくトレカが大好き」という、好きを仕事にしたいケースも多いはずです。そうした方々が趣味と仕事を両立して、楽しく働いていくために工夫すべき点はありますか?

吉元:重要なのは「トレカの何が好きで、トレカの何に価値を感じているのか」を言語化できることで、それがうまくいけば好きを仕事にする壁は取り払いやすいと思っています。トレカ好きの中にも「コレクションが趣味」「大会で結果を残す」「友達とバトルをする」など色々な価値観があり、「自分はその中のどこに属しているか?」を理解することで、例えばコレクション好きならコレクターさんのニーズが分かることに繋がりますよね。「トレカのこういう部分に価値を感じている」が言語化できれば、それを相手に伝えられ、信頼を勝ち取り、お客様が定期的に足を運んでくれるといった状態になるのではないでしょうか。自分の好きを知れば、「こういうショーケースを作りたい」と仕事に活かすこともできます。その結果、お客様も満足できて自分も楽しめる、健全な状態に発展していくと思っています。

—さまざまなタイプの人材に活躍の機会がある秋葉原店の門戸は、広く開けていると言っていいかもしれませんね。

吉元:当然、採用の際に重視するのは即戦力か否かです。でも、それ以上に意識しているのは、知識や実績よりも「人柄」。その人に向上心があり、なおかつ誠実で、僕自身が「この人と一緒に働きたいか」という部分がとても重要で、最終的にはそこに尽きると言っていいかもしれません。さっきの話に戻りますが、お客様から話しかけられるのも、話しやすいスタッフといった「人柄」が重要になってきますよね。店舗は7月にオープンしたため今のところはリファラル採用が中心ですが、やはり人を重要視しているので、働いている中に悪い人はいません。そのため、馴染みやすく働きやすい環境です。ぜひ、新しい風を持ち込んで欲しいです。

—SODAとしても、2024年にはトレカ店を3店舗に拡大するという目標があります。今入社すればこそ得られるものもすごく多そうです。

吉元:今は「0→1」をしている段階で、チャンスは本当に多いと感じます。先ほどもお話しした通り、今後実施予定である店舗拡大に携われるチャンスもありますし、今はポケモンカードだけを扱っていますが、遊戯王やワンピースカードなど分野も広がっていくでしょう。既にそうしたカードの知識を持った社員もいて、僕自身、それらのスタッフが好きを活かせる環境を作っていきたいですし、トレカという大きな部門でそれぞれの個性を活かしていければと思っています。そうなるためにも、スニダンがトレカの部門でイニシアチブを取っていけるよう、今後も頑張っていきたいです。

—実際に「秋葉原店で働いてみたい」という方もたくさんいると思います。その方々に向けてメッセージをお願いします。

吉元:自分の中の野望として、トレカが強いエリアで勝つこと、そして「トレカが好き」と堂々と言える世の中にしたいというものがあります。例えば、「自分はサッカーが好きです」って言いやすいじゃないですか。今はメーカーさんの尽力もありだいぶ良くなってきましたが、まだみんなが「トレカが好き」と胸を張って言える環境ではないと、残念ながら実感しています。僕自身、実際にそうした経験があり、悔しい気持ちを抱いたこともあるんです。人間って誰しも、承認欲求を持っているはずですが、その承認の部分が、トレカは低く、どうしても業界内だけの評価になってしまっている。プロサッカーのように誰が見てもすごいと思えるような、トレカの承認文化を増やしたい。秋葉原店が頑張ればトレカの売買が盛んになり、結果的に市場も活性化していきます。そうした盛り上げ方をするというのが、個人的に抱くストアとしてのミッションです。一緒に働く方も、ぜひそうした野望を持ってもらいたいと思っています!

—本日はありがとうございました!

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