戸原(院長)
医療の現場では、昔からこんな言葉があります。
「まずは見て覚えて。」
もちろん、現場でしか学べないことはたくさんあります。
患者さんとの接し方。
診察の流れ。
その場でしか感じられない空気。
それらは経験を積むことで身についていくものです。
でも私は、ずっと疑問に思っていました。
「教える人によって、教わる内容が変わってしまうのは、本当に良い教育なのだろうか。」
医療は、人の命や生活に関わる仕事です。
担当するスタッフによって説明が違う。
教える人によってやり方が違う。
それでは、患者さんに提供する医療の質まで変わってしまいます。
私たちが目指しているのは、誰が担当しても一定品質の医療を提供できること。
これは以前お話しした「米国式診療」の考え方にもつながります。
個人の経験や勘だけに頼るのではなく、仕組みで医療を支える。
だからregeでは、教育も属人的ではなく、仕組みとして残すことを大切にしています。
山下(管理看護師)
以前のregeにも、もちろんマニュアルはありました。
文章でまとめられたマニュアルです。
でも正直に言うと、あまり活用されていませんでした。
必要なときに探すのが大変。
どこに書いてあるのか分からない。
読むより、近くのスタッフに聞いた方が早い。
そんな状態では、マニュアルがあっても意味がありません。
マニュアルは、作ることが目的ではありません。
必要なときに、すぐ見られて、実際に使われて初めて価値があります。
だから私たちは、マニュアルの作り方そのものを見直しました。
まず業務を動画で撮影し、AIで文字起こしを行います。
その内容を整理して文章のマニュアルを作成。
そして、動画と文章を並べて確認できる仕組みをつくりました。
文字だけでは分かりにくい業務は動画で。
動画を見る時間がない時は文章で。
その時々に応じて、一番分かりやすい方法で学べるようにしています。
完成したマニュアルはスプレッドシートで一元管理し、院内システムからスタッフであればいつでも、誰でも確認できます。
さらに、その一覧にはマニュアルだけではなく、教育チェックリストもまとめています。
山下(管理看護師)
教育で一番怖いのは、
「教えたつもり」
になってしまうことです。
教える側は「説明した」。
教わる側は「まだ自信がない」。
そんなすれ違いは、医療現場では患者さんの安心にも関わります。
だからregeでは、教育の進捗も見える化しています。
業務ごとに、
「教えてもらった」
「一緒にやった」
「一人でできる」
という3つのステップを設けています。
説明を聞いて終わりではありません。
先輩と一緒に実践し、最後は一人でできることを確認する。
その積み重ねで、少しずつできる仕事を増やしていきます。
誰がどこまで習得しているのかもスタッフ全員で共有できるため、
「次はこの業務を一緒にやってみよう。」
「ここはもう一人で任せられそう。」
そんな教育が自然にできる仕組みになっています。
戸原(院長)
最近はAIという言葉を耳にする機会が増えました。
「AIに仕事を奪われる。」
そんな話もあります。
でも、私たちはそう考えていません。
AIは、人の代わりではありません。
AIが得意なのは、情報を整理し、文章にまとめ、必要な情報へすぐアクセスできるようにすることです。
一方で、
患者さんの不安に気付くこと。
表情の変化を感じること。
安心してもらえる声掛けをすること。
これは、人にしかできません。
だから私たちは、
AIに任せられることはAIへ。
人にしかできないことは、人へ。
その役割分担が、これからの医療には必要だと考えています。
山下(管理看護師)
私たちのマニュアルに、完成形はありません。
診療が変われば更新する。
業務が変われば更新する。
もっと分かりやすい方法が見つかれば改善する。
現場で気付いたことは、その日のうちに反映することもあります。
だから、私たちが作っているのは「保管するためのマニュアル」ではありません。
現場で使い続けられる、生きたマニュアルです。
そして、その仕組みを育てているのも、現場で働くスタッフ一人ひとりです。
戸原(院長)
教育とは、人を育てることではありません。
人が育つ環境をつくることだと私は考えています。
その環境があるからこそ、誰が担当しても安心していただける医療につながる。
そして、その積み重ねが、患者さんの信頼につながっていく。
これからも私たちは、仕組みをアップデートしながら、より良い医療を目指して挑戦を続けていきます。
山下(管理看護師)
もしこの記事を読んで、
「医療なのに、こんな教育の仕組みがあるんだ。」
「現場のみんなで改善を続ける文化が面白そう。」
そう感じていただけたら、ぜひ一度見学にお越しください。
ホームページや記事だけでは伝わらない、regeらしい空気があります。
私たちは、一緒に仕組みを育て、より良い医療をつくっていける仲間との出会いを楽しみにしています。