ここからは、村田が歩んできた野村證券時代の仕事観から今の仕事に至るまでを3部にわたり紹介していきます!
村田:
野村證券ではリテールを約5年経験した後、
IBDではカバレッジ(=法人営業)として丸5年過ごしました。
内訳は、
・上場企業の資金調達、M&A、IR等の提案業務を4年
・未上場企業のIPOを1年で2社経験
一貫してTMTセクター(通信・メディア・IT・ゲーム等)を担当し、
現代社会で隆盛を極める企業群の知見を得られたのは幸運でした。
ただ、お伝えしておきたいことがあります。
ここは、
地頭バケモノや、海外MBA出身者たちが、
頭脳だけでなく体力の限りを使って結果を出す世界。
生半可では通用しませんでした。
今回は、 そんなIBD時代についてお話しします。
「ここはリテールよりリテールらしいぞ」
投資銀行部門(IBD)に異動した初日、
先輩からそう言われたのを覚えています。
異動は「ただの社内異動」だった
村田:
IBDに行ったのは、特別な理由があったわけではありません。
いわゆる、ただの社内異動です。
ただ、当時としては異例だったらしく、
支店長からはかなり詰められました。
「お前、隠れて社内公募出したのか?」
「コーポレートファイナンス部だぞ?」
正直、自分でも何をする部署なのか、
ちゃんと理解していなかったレベルでした。
それでも結果的に、
IBDでは約5年間、
・上場企業の資金調達
・M&A
・IPO
・IR提案
などに関わることになります。
想像以上に“過酷”な環境だった
IBDに入ってまず感じたのは、 求められるレベルの違いでした。
・労働時間は朝7時〜深夜2時が当たり前
・携帯は24時間365日手放せない
・感情ではなく、すべて数的根拠で判断
・他部署との複雑な連携
そして何より、「生半可では通用しない世界」でした。
地頭が良い人、 海外MBA出身の人たちが、
頭脳だけでなく体力の限りを使って結果を出している。
その中で、自分も結果を出さなければいけない。
忘れられない“初詰め”
IBDに異動してすぐ、
ある面談に同行しました。
上司からは 「まずは議事録を取れ」と言われていました。
面談が始まり、 私はリテール時代と同じように
手のひらサイズのメモ帳を取り出しました。
そして面談後、「そんなメモ帳で書ききれるわけねぇだろ!」
激詰めされました。
それ以降、 A4のProjectPaperを手放したことはありません。
今思えばこれは、
「求められている仕事の解像度が違う」
ということを、 最初に叩き込まれた瞬間でした。
「神は細部に宿る」という感覚
IBDで徹底的に求められたのは、
細部へのこだわりでした。
・誤字脱字
・フォント
・表記ゆれ
・資料の整合性
一つひとつは小さなことですが、
「こんなことにも気づけない人に、
会社の重要な意思決定を任せていいのか?」
お客様は、そう見ています。
これは今でも変わりません。
「原典に当たる」という姿勢
IBDでは、 提案資料=会社の意見になります。
だからこそ、 使う情報は必ず一次情報(原典)。
・決算資料
・有価証券報告書
・IR情報
すべて自分で確認し、
理解した上で提案する。
この習慣は、 今の仕事にもそのまま活きています。
「当事者意識」がなければ成立しない仕事
IBDでは、 複数の部署や専門家と連携しながら仕事が進みます。
その中で強く求められるのが、「当事者意識」です。
誰かに任せるのではなく、
全体を理解し、自分が責任を持つ。
これができなければ、 最終的な意思決定の質は上がりません。
泥臭い仕事の中で学んだこと
IBD時代、 海外IRで経営陣に1週間同行したことがあります。
一見すると華やかですが、 実際はかなり泥臭い仕事でした。
その中で教わったのは、
・アメ玉を用意しろ
・味噌汁を用意しろ
・移動時間を伝えろ
・次の行動を先回りしろ
どれも些細なことですが、
「相手の状況を想像し続けること」
が徹底されていました。
結果として、 信頼はこうした積み重ねの中で生まれていく。
この感覚は、 今の仕事にもそのままつながっています。
この経験が、今の仕事につながっている
振り返ると、IBDで学んだことはすべて、
・可視化
・根拠
・細部へのこだわり
・当事者意識
今のFinancial Escortの仕事に、
そのままつながっています。
私たちは、
金融商品を売る仕事ではありません。
お客様の意思決定に対して、
根拠を持って伴走する仕事です。
そのためには、
・表面的な理解では足りない
・丸投げでは価値にならない
・細部まで詰める必要がある
IBDでの経験が、 その前提をつくっています。
最後に
IBDは、決して楽な環境ではありませんでした。ただ、
「仕事の質とは何か」
「信頼とはどうやって生まれるのか」
それを徹底的に学べた時間だったと思います。
そしてその経験が、 今の仕事の土台になっています。
次回は、 保険代理店時代についてお話しします。