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先生の多忙な就職指導業務の実態|高卒就職の現状#2

Photo by Alexander Grey on Unsplash

毎年6~9月にやってくる就職支援業務の繁忙期

高校生の就職を支援する担任や就職指導担当の先生方は、6月から9月にかけて生徒のために多くの業務を行っています。

6月になると、企業の訪問が始まり、先生と企業の間でミスマッチを防ぐための欲しい人材の擦り合わせ等が行われます。そして、7月1日から始まる求人票の一斉公開を皮切りに、来訪による「紙」の求人票の持ち込みと郵送が同時に行われ、多い所だと2,000枚以上の大量の紙の束を整理する必要があるのです。

先生が行う求人票整理業務の概要

特に求人票の整理は、職場見学の提出締切である7月中旬までのたったの約10日間で、完了させる必要があります。

先生は、生徒に希望先を絞込んでもらう必要があるため、求人票を閲覧しやすいように
・一部の情報を抜粋した「求人一覧表*1」
・業種やエリア毎に仕分けした「求人票ファイル*2」
を一枚ずつ見ながら「手作業」で整理していきます。

*1求人一覧表:
求人票の中から大事な情報(会社名、職種、給与、就業場所のエリア 等)のみを抜粋し、Excelに入力することで、一覧性高く多くの求人情報を見渡すためのものです。求人数の多い学校だと、3000枚以上の求人が届くこともあります。1枚ずつ事細かに求人を見ていくことは難しいため、このような表を用意しているのです。

*2求人票ファイル:
求人票が学校に届いても、1枚しか届かない場合があります。就職希望の生徒が100名以上いる学校もあるため、そこから更に増刷して、各クラスに1部ずつ配布できるようにファイリングしたものを用意している学校が多くあります。

この作業には30時間〜40時間かかる場合もあり、先生方にとって毎年大きな負担となっています。
職場見学希望先が集まると、次の仕事は企業との日程調整です。場合によっては一件ずつ電話する必要があるので、それだけで1日を使ってしまう場合もあります。

その他の就職支援業務

その後は本選考に向けて、面接の対策や履歴書の添削などを行い、9月の選考活動に向けて生徒を企業へ送り出す準備をします。

この求人票の管理と就職エージェントさながらの業務を、普段の授業や部活動の指導と並行して行っているのが、毎年6月~9月の動きとなっています。

また、先生はハローワークの業務を一部分担されている(職業安定法 第27条)ため、各管轄のハローワークや省庁に生徒たちの就職活動の状況を定期的にレポートしたり、集計をして学校のホームページへ掲載する情報の整理などを行う必要もあります。しかしそれらはまだ、「紙」をベースに設計された業務のため、一般企業のようにデジタル化されていなのが現実なのです。

そのため、私達は「紙」ベースの求人票を「デジタル」に管理できるような環境を学校に提供していくことで、まずは先生の業務負荷を軽減し、労働環境を整えていきながら、高校の就職指導の仕組みの改善に取り組んでいます。

Handy進路指導室の普及

そんなデジタル化の取り組みが評価され、2021年12月にリリースされた「Handy進路指導室」は、2023年12月には、全国850の学校に導入されています。


新しい取り組みであっても、周囲の先生の負担減や、生徒のキャリア選択の幅を広げようと校内でHandyの導入に邁進していただいた先生のおかげで短い期間でここまで多くの学校に利用していただけるようになりました。

しかし、日本にはまだまだ多く高校があります。私たちは、もっと多くの先生を求人票の整理業務から解放し、多くの生徒がより多彩なキャリアを描けるよう、更に多くの学校にこのサービスを提供できるように日々営業活動を行っています。

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