精神科・心療内科でありながら、栄養療法・漢方・東洋医学・美容点滴まで幅広い選択肢を持つ札幌こころとからだのクリニック。2025年に札幌駅そばへ移転し、さらに規模を広げたこのクリニックでは、多様なキャリアを歩んできた医師が在籍しています。
今回、お話を伺ったのは消化器内科医の横山朗子先生と精神科医の河合剛多先生のお二人。「患者さんの症状や疾患を、多角的にアプローチして診る」というコンセプトに共感した2人に入職の経緯からクリニックの特徴、院内の雰囲気まで、じっくり語ってもらいました。精神科・内科問わず、新しい医療の形に関心がある方にぜひご一読ください。
薬だけに頼らない治療を実現できる場所——消化器内科医と精神科医、それぞれの選択
──まず、お2人の経歴と入職の経緯を聞かせてください。
横山: もともと消化器内科医として、長年総合病院に勤務してきました。院長の柏木とは、その当時同僚として働いていた時期があり、クリニックを開院するタイミングで「内科も診られる先生と一緒にやりたい」と声をかけてもらったのが入職のきっかけです。最初は週1日半ほどから始まり、今は週4日半勤務しています。
河合: 私は精神科単科の病院からの転職でした。いくつかの求人を調べる中でこのクリニックを知り、詳しく見ていくと、薬物療法だけでなく栄養療法・漢方・東洋医学など、多様なアプローチを組み合わせて診ていることがわかりました。精神科一本でやってきた自分にとって、新しい視野が広がりそうだと感じたのが入職の決め手です。
──前の職場と比べて、患者さんの層はどう変わりましたか?
横山: 大きく変わりました。以前の職場は40代以上の患者さんが中心でしたが、こちらでは高校生から30代の若い世代がとても多いんです。また、精神科では患者さんとの対話が診療の核になるので、生い立ちや家庭環境まで丁寧に聞いていくことも珍しくありません。内科とはアプローチがかなり異なると感じています。
河合: 以前の病院は、認知症や高齢の患者さんが多い施設でした。こちらでは学生さんや働き盛りの世代が中心で、「自分の関わりがこの先の人生に影響を与えるかもしれない」という感覚がより強くなりました。若い患者さんが社会に戻っていく場面に立ち会えることは、このクリニックならではのやりがいだと感じています。
内科医が常駐するメンタルクリニック——多様なアプローチが生む、ここだけの医療
──消化器内科と比べて、精神科の診療はどう違いますか?
横山: 消化器内科では画像診断や血液検査など、客観的な診断ツールが豊富に揃っています。一方、精神科は患者さんとの対話がほぼ唯一の情報源です。だからこそ「成育過程やライフスタイル、仕事や趣味などについて」まで丁寧に聞いていく診察スタイルになりますが、こうしたやり取りは、今までの勤務経験ではなかったことです。患者さんとの関わりの深さという意味で、内科とはまったく異なる医療だと感じています。
──他のメンタルクリニックとの違いも聞かせてください。
河合: このクリニックの特徴の一つとして、精神科・心療内科クリニックに内科医が常駐している点があげられます。これって実は、とても珍しいことなんです。
「身体面の相談をすぐにできる先生がいる」という安心感は、精神科医として非常に大きいです。また、栄養療法・カウンセリング・漢方・東洋医学など多様なアプローチが揃っているため、向精神薬に抵抗感がある患者さんにも別の選択肢を提案できます。このクリニックに来て、治療の幅がとても広がったなと感じています。
──「心と体の両方を診る」ことで、現場で感じる変化を教えてください。
横山:薬物治療だけでなく、生活習慣や栄養面からアプローチすることで状態が変わるケースが思いのほか多くあります。病前よりも一段元気になって、休学・休職していた若い患者さんが社会に戻っていく場面に立ち会えることは、このクリニックで働く大きなやりがいのひとつです。
河合: 待合室に健康・美容関連の情報が置かれていることで、精神科を受診している患者さんが「元気でいたい」という気持ちを取り戻すきっかけになっています。実際に、そうした情報をきっかけに患者さんとの会話が生まれ、診察室だけでは出てこなかった悩みや小さなコンプレックスを自然と拾えるのはこのクリニックならではの強みだと思います。
さらに、私たちのクリニックには東洋医学の専門医がいます。西洋医学にアプローチで行き詰まった時に院内で東洋医学へとシームレスにつなげることで、提供できる医療の幅が格段に広がる。こうした点も、「心と体の両方を診る」という面において、良い変化につながっていると思います。
隣に相談できる先生がいる——医師・スタッフ間の関係性と、個人が活きる職場
──複数の専門医が集まる職場で、院内の連携はどのように取っているのですか?
横山:体の不調を主訴に私の診察に来た患者さんが、話を聞いていくうちに精神疾患の可能性が高いとわかることがあります。そういうとき、すぐ隣に精神科の先生がいて、その場でさっと相談できるのは本当に心強いです。「ちょっといいですか」と声をかけられる距離感が、このクリニックの連携の実態だと思っています。
河合: 毎朝のミーティングで新患の情報を全員で共有しますし、お昼に廊下で顔を合わせたタイミングで相談することも良くあります。他の先生の方から「困っていることはないですか?」と声をかけていただくこともあって、相談しづらいと感じたことは一度もありません。クリニック全体の雰囲気と、先生方それぞれのパーソナリティの両方が、そういう空気を作っているのだと思います。
──医師とスタッフとの関係性はどうですか?
横山: 受付・看護師・事務スタッフの方々は、患者さんと最初に接する重要な役割を担っています。支えてもらっているという感謝の気持ちを忘れないように心がけています。
河合: 趣味など、仕事と関係ない話も普段からしていますね(笑)。医師とスタッフが日常的に笑って話せる雰囲気があるのは、このクリニックの居心地の良さにつながっていると感じています。明るく元気な方が多いのも特徴で、職場全体のトーンを作っていると思います。
──裁量の広さについても聞かせてください。
横山: 入職当初から院長に「好きにやっていい」と言ってもらえたことが、今も働きやすさの根本にあると思っています。薬だけでなく生活習慣や栄養面からアプローチしたいという自分のスタイルを、最初から受け入れてもらえました。「こうしなければならない」という縛りがなく、患者さんに合わせて柔軟に動けることが、ここで長く働き続けている理由のひとつです。
──専門外の分野を学べる機会はありますか?
河合: 栄養療法や鍼治療など、これまではほとんど馴染みのなかった分野に触れられています。院長が定期的に「やりたいことはありますか?」と聞いてくれる文化もあり、新しいことに挑戦しやすい環境だと感じています。
多職種と連携しながら、自分の得意を活かせる職場
──このクリニックに向いているのは、どんなマインドを持つ方だと思いますか?
河合: 患者さんの情報を、事務・看護師・カウンセラー・医師がそれぞれの専門性を持ち寄りながら共有して診療を進めていくのがここのスタイルです。保険診療と自由診療が混在しているため、患者さんとの関わり方も多様で、柔軟に対応できる方が活躍しやすい環境だと思います。コミュニケーションを取ることが苦にならない方であれば、経験や職種を問わず馴染みやすいはずです。
横山:患者さんも若い世代が多く、明るくオープンな雰囲気のクリニックです。自分のやりたいことや得意なことを、ぜひここで形にしてほしいと思っています。当院に興味を持たれたら、まずは気軽に見学に来てください。
──最後に、入職を検討している方へメッセージをお願いします。
河合:これまでいくつかの職場を経験してきましたが、ここまで「患者さんへの選択肢」を豊富に持てる環境はなかなかありませんでした。薬だけに頼らず、栄養・漢方・東洋医学・内科的アプローチを組み合わせながら、患者さん一人ひとりの状態に合った医療を届けられます。 学生さんや働き盛りの世代が多い分、「この先の人生をちょっと背負っている」という感覚もあり、その責任の重さがあるからこそ、やりがいも大きいです。少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひ一度話を聞きに来てください。
横山:様々なアプローチで、患者さんの心と体を根本から元気にする。この新しい医療の形に、私自身も日々大きなやりがいを感じて働いています。薬だけでは届かない部分、見逃されがちな栄養やライフスタイルの問題まで丁寧に拾いながら診療できる環境は、そう多くありません。縁があるかどうかは来てみないとわかりませんが、まずは見学や体験で、この前向きな現場の熱量を感じてほしいというのが正直な気持ちです。一緒に働ける日を楽しみにしています!