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モットーは「Think Globally, Act Locally」。様々な企業のPR / ブランディングを担当した経験者が語る、フォレスト・ドアの強みと戦略について

数多のキャリアを経て辿り着いた、「自分の目指すところ」と合致したソーシャルカンパニー“フォレスト・ドア”。

これまでのPR / ブランディング経験をもとにどのようにフォレスト・ドアをデザインしていくのか、どのようなプロジェクト(戦略)が進んでいくのかを、行政と連携した旅行パッケージプランニングの経験や、ネスタリゾート神戸でPR / ブランディング経験を積んだ正垣さんに伺いました。

正垣直人 / 「FOREST DOOR -旧神楽小学校-」施設運営責任者兼グループ広報統括マネージャー

兵庫県神戸市生まれ。大学卒業後、NPO・NGOのボランティア活動を経てカメラマンに。メディアディレクターや企画運営、そして旅行販売やツアー添乗と様々な役割で世界一周クルーズに計5回参加。5大陸50カ国以上を訪問。
ドイツ、フィンランド、スウェーデンなど環境先進国を訪れる中で、自然と人との共生について考える機会が多く、環境に配慮したサスティナブルな街づくりへの取り組みをライフワークとする。
現在は『森の情報発信基地』をコンセプトとした廃校利活用施設「FOREST DOOR -旧神楽小学校-」の運営責任者兼、フォレスト・ドア グループの広報統括マネージャーを担当。

行政や大手広告代理店と連携し、“地域性”を重視したPR / ブランディング経験を

ーー枠にとらわれない、多様な経験が今に繋がっているのですね。現在の選択に、大きく影響している経験はありますか?

世界一周クルーズを取り扱う旅行会社を退職したのち、短期間ではありましたが地元神戸で旅行プランナーとして働いた経験がまず思い浮かびます。そこでは神戸市・西宮市・姫路市など、行政と民間事業者、そして観光団体と共に旅行のパッケージをゼロから企画立案していました。

また、クルーズ旅行で海外から日本にお越しになる方のおもてなしや、ラグビーW杯の開催期間に併せたインバウンド向け観光企画の造成にも携わっています。

地域の魅力をコンテンツ化して企画する中で、様々なステークホルダーと共に、目指す方向(コンセプト)を揃えながら形にしていく面白さがありましたね。更に、コンセプトを創るには、そもそも、その事業が何を目指しているのか、事業を行うことで誰に何を届けられるものなのかを常に意識していくことが重要だと学びました。その後携わるブランディングにおいての基本にもつながっています。

ーー地域の魅力を発信する点においても学びが多そうです。

そうですね、"地域性"を大切にするプランニング力は身に付いたと思います。施設単体にのみ目を向けるのではなく、その施設が属する地域全体を眺めた時に、何が魅力的で何が足りていないと感じるのかを企画に織り交ぜていきました。

例えば一つの観光施設を訪れる際に、周辺地域との繋がりを含めて現地で何を感じてもらいたいかという流れを捉えた企画にしなければ、浮いて見えてしまうんです。観光事業においては特に、土地柄や地域性を私の中ではひとつの差別化ポイントだと考え、大切にしていますね。

ーーその後転職されたネスタリゾート神戸では、どのような役割を担っていたのでしょう?

企画広報課の部門長です。マーケティングを専門とするコンサルや大手広告代理店と連携しながら、PR・ブランディングの担当をしていました。WHO / WHAT / HOWの徹底的なマーケティング思考のもと、ターゲットを明確にしつつ目的達成のための戦略・戦術を考案していくことを学び、実践する日々でした。

ーー多様なステークホルダーと協働する中で学びも多そうですね。

そうですね、やはりメディアに近い広告代理店と一緒に取り組むことで、リアルなメディアの情勢が分かり、適切な戦略 / 戦術を実践できたと感じます。しかるべきタイミングで、しかるべき内容を発信していく。その際、あくまで選んでもらう側という視点が重要で、どうすればメディアが取り上げたいと思うのかを形にするため、消費者が何を求めているのか、何を期待しているのかを徹底して考え抜きました。PRの原点である『関係性づくり』、本当にそれに尽きるなと思います。

「Think Globally, Act Locally」をモットーに、ローカルで手触り感のある豊かさを生み出したい

ーーフォレスト・ドアに転職されたきっかけはあったのでしょうか?

私が仕事を選ぶ上で大切にしていることは、企業が描くビジョン・ミッション・バリューを自分ごととして捉えられるかどうかです。施設運営やPRに関わるのであれば尚更、自分の純粋な思いとして、おもてなしや情報発進ができないことは何よりストレスなので。

負の遺産化している「廃校」と「森林資源」の利活用を、民間だけでなく地域の手で実践する試み、そしてその向かう先は「循環する里山をつくる」という、地域の身近な自然やそこに暮らす人々の生活を豊かにするための『手触り感のあるゴール』である点が、私がモットーとする「Think Globally,Act Locally」の精神にマッチしていたことが決め手となりました。

ーーなるほど。

非常に高い理想を掲げているようで、小さな積み重ねによって着実にそこへ向かっていく、実はとてもローカルな取り組みである点。決してうわべだけのSDGs的な発想ではなく、地域のために取り組むことで自分たちの生活や心の豊かさも生み出していく、本質的な芯がある事業だなと強く感じました。

ーーすごく地方や自然に思い入れがあるように見受けられますが、何か原体験はあったのでしょうか?

余談ではありますが、祖父母が和歌山県田辺市の自然豊かな地域に住んでいて、子どもの頃から、GWや夏休みに帰省した際に、山や森や川や海でよく遊んでいたんです。

また20代前半に環境先進国のドイツや、フィンランド・スウェーデンなど北欧諸国を訪れ、自然に寄り添う暮らしや、森の幼稚園など環境教育の取り組みを知ったことが、その後の活動の軸にもなりましたね。

ーー正垣さんの現在の役割・業務について教えてください。

廃校利活用施設「FOREST DOOR -旧神楽小学校」の運営主体責任者兼、グループ事業の広報統括マネージャーを担当しています。主に以下のような業務を実施しています。

業務内容

  • 「FOREST DOOR -旧神楽小学校-」の運営
  • PR / ブランディング / マーケティング全般
  • リニューアルOPENに向けたリブランディング
  • リニューアル記念イベントの総合ディレクション
  • 大学や行政との連携
  • 外部コンサルやデザイナーのディレクション
  • グループ事業のPR取りまとめ
  • etc...

ーー多岐に渡る業務を行っているんですね。現在、正垣さんが立案している戦略を教えてください。

まず戦略とは「目的達成に向かうストーリー」だと捉えていて、廃校利活用施設「FOREST DOOR -旧神楽小学校-」のリブランディングにもつながるテーマとしては、以下を考えています。

“丹波の自然・地域資源を活かして、
実際に『木』の暮らしや生活を体験できる有料施設を管理・運営する。”

補足すると、「山林を資源化して、循環する里山をつくる」という目的達成のためには、丹波の森林資源を新たなアプローチでPRして、木の『温かみ』と『ありがたみ』を提供するサービスの拡充を図ることが必須だと考えました。何もわざわざ外から持って来なくても、自然も人も建物も文化も、既に地域に在るものを活かして持続可能な好循環を生み出していきたいです。

ーー戦略に基づいた、戦術についても教えて頂きたいです。

なるべく多くの方に直接木に触れてもらい、温かみや香りの癒し効果を実際に体感いただくべく、サービスのバリエーションを増やすことが重要だと考え、以下のような事業展開の方向性を定めました。

①フリーランスやパレラルワーカーの方に向けた、木のコワーキングスペース

②企業・大学・行政に向けた、木の研修施設と宿泊棟

③木や森を使って住環境や職場環境を整えたい方に向けた、相談窓口やショールーム、木の直売所&DIYコーナー

などが現在考案している戦術(戦略展開の施策)の部分ですね。

また、大自然の中で入れるサウナや焚き火スポットなど、日常生活から離れてリフレッシュする時間をもつ、「リトリート」に重きを置いたコンテンツなども検討している段階です。

森林の6次産業化を実現している“ベース”をもとに、地方から生まれるソーシャルイノベーションを

ーー俯瞰的に見て、フォレストドア社の強みや良さを教えてください。

グループ事業で「森林の6次産業化」をすでに実現している"ベース"があることだと思います。林業、製材、建築不動産に関するノウハウをグループ内で所有しているため圧倒的にコストが抑えられ、木の温かみやありがたみを提供する新たなソーシャルイノベーションを起こしやすい環境があります。

ーー地方でソーシャルイノベーションを起こしやすい環境はなかなか無いように思えます。

一般的にはそう思われがちですが、地方にしかない魅力は確実に存在するので、働く場所を選びやすくなった今、チャンスはむしろ多いと感じます。

のどかな里山の風景や旧校舎の懐かしさに癒される職場で、廃校や森林資源の利活用事業で全国のモデルとなるような先進的なチャレンジに参加できる、緩急のメリハリがある点は刺激的ですね。

慌ただしく人も時間も流れる都市部に比べ、ゆっくりとでも日々着実に前へ進んでいると実感できること、そして縦よりも横のつながりを意識して顔が見える関係者と並走できることは、地方ならではのメリットだと思います。

ーー逆に、自社に足りていないと感じる点 や課題はありますか?

1点目は、「FOREST DOOR -旧神楽小学校-」の取り組み、そして森林の6次産業化を実現しているグループ企業のPRがまだまだ弱く、非常にもったいない状態になっている点。

2点目は、リニューアルOPENを迎えるにあたり、ただゲストに対応するだけでなく、我々が提供したい『木の温かみ、ありがたみ』を丁寧にお届けするための受け入れ体制が現状不十分である点ですね。

ーー良さ / 課題を踏まえて、どのような方が向いていると思われますか?

総合的に考えると、純粋に自然が好きで、弊社グループの取り組みやビジョンを自分ごととして捉えて事業と共に成長したいと思える方がとてもマッチすると思います。

スキルセット的な側面で言うと、

①ブランドを育て成熟させていくためのPR要員(デザイン含む)

今後リニューアルOPENする施設のPRやマーケティング、更にはグループ事業のトータルブランディングと総合的なプロモーションを推進していくために併走してもらえる方。一方的な自社の売り込みでなく、様々なステークホルダーに対して双方向のコミュニケーションを大切にできる方。

②施設来訪者の満足度を上げていくためのサービス人員(CS)

効率重視のマニュアル化された機械的な対応でなく、常にゲスト目線に立って柔軟にサービスを提供できる方があげられますね。

都市部ではあまり感じられない、ゆっくりと丁寧に時間が流れる兵庫県丹波市の里山エリアで、地域と共に自分も成長していきたいと感じて進んでいける人と一緒に、チャレンジを続けたいです。


ここは、とにかく星がきれいで、木の香りに癒されますよ。ぜひそれだけでも体感してもらいたいですね。お待ちしています。

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