落ち着ける園、毎日行くのが楽しみな園を
株式会社こどもの森が空間づくりで掲げているテーマは、こども達にとって落ち着ける場所であること、そして毎日行くのが楽しみになる場所であることです。保育園は子どもが一日の大半を過ごす場所です。だからこそ私たちは、卒園して大きくなってからも園のことを思い出してくれるような、心に残る空間をつくりたいと考えてきました。
保育の中身だけでなく、子どもたちを取り囲む環境そのものに意味がある。この考え方は、私たちが大切にしている環境の保育という特徴にもつながっています。
動と静、両方の時間を大切にする
子どもの一日には、体を動かして夢中で遊ぶ時間もあれば、ほっと落ち着いて過ごす時間もあります。私たちはそのどちらも同じように大切だと考え、園の空間を動と静の両面から設計しています。
思いきり遊べる場所としては、ネット遊具を取り入れた屋内の遊び空間があります。一方で、長い保育時間に配慮して、家のようにくつろげるスペースや、小さく落ち着ける空間も用意しています。布や緑を多く使い、家庭的であたたかな雰囲気を大切にしているのも、子どもが安心して過ごせるようにという想いからです。にぎやかに過ごす時間と、静かに自分を取り戻す時間。その切り替えができる環境が、子どもの心の安定を支えています。
一人になれる居場所があるということ
集団で過ごす保育園のなかで、私たちがあえて大切にしているのが、子どもが一人になれる居場所です。畳の小上がりスペースのように、少し離れて落ち着ける場所を園のなかに用意しています。
いつも誰かと一緒にいることだけが良いわけではありません。ときには一人で静かに過ごし、自分の気持ちを整える時間も、子どもの育ちには必要です。そうした居場所があることで、子どもは自分のペースを尊重してもらえていると感じ、安心して園で過ごすことができます。
第三者からも評価された空間
こうした空間づくりは、私たちの自己満足ではありません。私たちの園は、キッズデザイン賞2021を受賞しています。
審査では、特徴的なファサードとネット遊具を使った屋内の遊び空間の新規性が評価されました。加えて、畳の小上がりスペースなど子どもが一人になれる居場所を用意している点、そして子どもが過ごす動と静の時間の使い分けに配慮した空間提案が高く評価されました。私たちが大切にしてきた考え方が、子どものためのデザインという観点から外部の専門家に認められたことは、大きな励みになっています。
環境そのものが、子どもを育てる
私たちが空間にここまでこだわるのは、環境が子どもの主体性を育てると考えているからです。園内にはさまざまなコーナーを設けていて、子どもが自分で遊びを選び、決め、遊び込む経験を数多くできるようにしています。
それぞれのコーナーには受け入れ人数が決まっているため、必ずしもやりたいことができるとは限りません。けれども私たちは、それもまた大切な経験だと捉えています。自分の気持ちを収める力、相手の気持ちを考えながら折り合いをつける経験は、こうした環境のなかで自然に育っていきます。保育士が一から十まで指示するのではなく、環境が子どもの育ちをそっと後押しする。そういう園を私たちは目指しています。
この空間で、子どもと向き合う仕事
動と静のバランスが整い、子どもが自分で選んで遊び込める環境は、そこで働く保育士にとっても意味を持ちます。環境が子どもの主体的な活動を支えてくれるぶん、保育士は一人ひとりの子どもの姿にていねいに寄り添い、その子らしい育ちを見守ることに力を注げます。
私たちは、落ち着ける園、毎日行くのが楽しみな園を、これからも子どもたちと一緒につくり続けていきます。子どもが安心して過ごせる空間で、その育ちにじっくり向き合いたいと考えている方に、ぜひ私たちの仲間になってほしいと思っています。