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なにをやっているのか

自社商品やサービスを通して生活を簡素に美しく整えることにより、社会全体や地球人としての課題の解決を目指してきた無印良品が、同じ目線で提案・提供する「家」の分野を担う会社です。 その「家」のかたちとして、現在は以下の2つの事業を行っています。 ・新築戸建を販売する家事業 日本の家づくりの常識に捉われない「かたち」と「売り方」の4商品(「木の家」「窓の家」「縦の家」「陽の家」)を全国の工務店と連携して国内34店舗を展開しています。 量を売るためのFCではなく、新築からアフターサービスまで地元のしっかりした工務店が責任を持って家を維持していくお手伝いをする仕組みです。 ・中古マンションのリノベーション事業 リノベーション事業は、古くなった家に新たな価値付けを行う事業と位置づけ、個人所有のマンションのためのリノベーション商品「MUJI INFILL0」と、UR都市機構が所有・運営する「UR団地」を対象とする「MUJI×UR」を提供しています。 「MUJI INFILL0」は、単なる化粧直しではなく、一度スケルトン(ゼロ)に戻して、性能、耐久性から見直し、間取りは極力つくりこまずに、住む方自身が「暮らし」を完成させていく余白を残すというコンセプト商品です。 また、「MUJI×UR」は、団地の良さを見直し、優れた部分を上手に生かし、時代に合った新しい価値を生み出す 団地リノベーションプロジェクトです。

なぜやるのか

事業を無印良品がスタートする際に、どんな家を提供していくべきかを考えつくして出した結論は、安心・快適であることはもちろん、加えて「永く使える、変えられる」家、ということでした。 その根底にあるのは、日本の家づくりには「家が資産」であるという価値付けに欠けている、という観点です。住宅ローンの返済期間とほぼ同じ30年前後で壊されてしまうことの多い日本の家は、「負債」であり「資産」にはならない、最低でも50年60年以上快適に暮らせて、市場価値のある家こそが資産価値を持つ家である、というのが私たちの信念です。 そのような「資産価値のある家」を日本に浸透させていくことが私たちのミッションと考えています。

どうやっているのか

「資産価値のある家」は、家そのものの物理的な耐久性だけではなく、家に対する考え方や暮らし方も密接に関わってきます。 日本の家の間取りは、主寝室1つに子供部屋2つ、それにLDKを加えた、いわゆる「3LDK」が基本となっていますが、4人家族であってもずっと4人で暮らすわけではないのに、「3LDK」に固定された間取りが本当に理にかなっているのか?と常識を疑うところから無印良品の家づくりはスタートしています。 そうして生まれたのが家全体を大きな一つの空間に仕立てた「一室空間」=脱間取りです。この「一室空間」によって、自分の暮しに合わせて自由に空間を編集して、常にその家で暮らす人に最適な空間を享受できる「永く使える、変えられる」家を実現しています。 「一室空間」は、高い耐震性能を持つ基本構造と、常に家全体を快適な温度に保つための断熱性能やパッシブデザインを必要とするので、その分野の研究開発も行い、刷新しながら、新築戸建て事業とリノベーション事業を進めています。 今後は「家を所有する」だけでなく、「借りる」「使う」という形態の可能性も研究・開発し事業化していきたいと考えています。